最初は、△△だって気づかなかった
だって、その見た目はあの日のお姉さんそのものだったから
だけど、声のトーンも
長年一緒にいた勘も△△だと訴えてきた
国見 英
国見 英
△△ ○○
何かが引っかかった
今の私と同い年になるまで
国見くんにはもうちょっと大人になってからもう一度よく考えて欲しい
今日の事と、私の事と、よーく考えて気づくことを探して
国見 英
もしかして
あの日のお姉さんは、△△…なのか?
国見 英
国見 英
国見 英
俺は
自分の置かれている状況に混乱して
彼女が、△△が、もっと重要なことを言っていたことを忘れていた
?
国見 英
ハッとして振り返ると、△△に向かって車が横転してきていた
あぁ、馬鹿だ
彼女は、言っていたじゃないか
タヒぬかもしれないって
俺に、助けを求めてくれていた
その時は…私の運命を変えてくれる?
国見 英
病気だとか寿命がどうたらじゃない
事故だったんだ
だから、彼女は未来の人で
過去の俺に助けを求めた
それがどんな原理かなんて知らない
だから、未来のことは言えないからタヒぬ理由が分からないって言ったんだ
なんでもっと早く気づけなかったんだよ
目の前に現れた時から、分かったはずだ
あぁ、神様
お願いです、この先どんなことがあっても全部受け止めるから
だから、俺の受け入れられない
○○がいなくなる未来を変えてください
やっと、気づけたのに
ようやく、君に追いつけたのに
こんな形で初恋を終わらせたくない
届け
間に合え
△△ ○○
国見 英
そんなこと、言わないで欲しい
もう会えないみたいに笑わないで欲しい
国見 英
ドンッ
国見 英
○○の頭を抱え飛びついたらそのままの勢いで地面を転がって、蛍光灯にぶつかった
俺は背中に突然の衝撃で小さく悲鳴をあげた
国見 英
△△ ○○
国見 英
国見 英
ふと、○○が持ったままの紙袋が目に入る
中には手作りのチョコと"国見へ"と書かれたメッセージカード
国見 英
今日、好きな人に告白しようとしたんだ
だけど、好きな人には好きな人がいて
無理だっていうのは分かってたんだけど、気持ちだけでも伝えようとしたんだ
国見 英
国見 英
国見 英
及川 徹
国見 英
国見 英
及川 徹
国見 英
岩泉 一
国見 英
俺はそこでやっと○○を抱えながら上半身を起こす
国見 英
岩泉 一
及川 徹
国見 英
及川 徹
岩泉 一
国見 英
岩泉 一
及川 徹
国見 英
及川 徹
国見 英
国見 英
及川 徹
岩泉 一
及川 徹
岩泉 一
及川 徹
岩泉 一
ゴチッ
及川 徹
国見 英
騒ぐ先輩たちをよそに俺は○○をそっと抱えると静かな場所へ移動した
国見 英
国見 英
そしたらちゃんと気持ちを伝えたい
遅くなっちゃったけど
4年経って、ちゃんと気づけたよ
あの日、俺が一目惚れしたのは○○
これに気づいて欲しかったんだろ?
ずっと近くにいた幼なじみ
友達ってよりも兄弟に近い
お互いに秘密がないほど仲が良いつもりでいたけど
でも、こんな大きな秘密があったんだな
ずっと○○は俺の事好きでいてくれたんだろ?
それなのに俺に他に好きな人がいるって知ってどう思ったのだろうか?
それは絶対良い感情じゃない
きっと複雑だっただろう
俺が4年前のあの日、○○が好きな人がいるって言ってきた時と同じように
苦しくて切ない気持ちになっただろう
もっと早く気づけなくてごめん
ずっと、待っていてくれてありがとう
4年も待たせちゃったけど
○○って気づいたけど
それでも俺は君を思うよ
だから
国見 英
早くあの花の咲くような笑顔で笑ってよ
ぬっし
ぬっし
ぬっし
ぬっし
ぬっし
ぬっし
ぬっし