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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
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僕は、狩りを終えた後、いつもの見慣れた杉林を歩いていた。ぼーっとしながら。

あれ?

僕は一瞬、立ちすくんだ。

そこは、いつもの見慣れた杉林ではなく、広い野原だった。

そして、綺麗な桔梗の花畑が広がっていた。

こんなところ、知らないぞ、

すぐ引き返すんだ、

だが、来た道もわからず、僕は困っていた。

すると、一匹の白い狐が、僕の前を横切っていった。

あの狐を追っていって、巣を見つけてやろう。

そしたら、親狐が仕留められるぞ、

だが、追っても追っても、狐に追いつけはしない。

あの狐早いな、

僕は、杉林からどんどん離れて行くのをよそに、どんどん走った。

狐を見失い、はっと顔を上げると、ひとつの小屋があった。

横の看板には、「染め物 桔梗屋」と書かれていた。

「染め物 桔梗屋」?

ははぁ、さっきの狐が化けたんだ、

不思議な狐

いらっしゃいまし、

わっ、びっくりした、

ここは一旦、騙されたふりをしてやろう、と僕は思った。

こんにちは、

不思議な狐

さぁさぁお上がり、今日はどんな御用で?

少し、休ませてくれないかな?

不思議な狐

ええどうぞ!

不思議な狐

それより、何かお染めになりたい物はございませんか?

いや、特に、

不思議な狐

この帽子とかどうでしょう?

不思議な狐

それとも、コートや、カバンだって、なんでも素敵な桔梗色に染まりますよ!

いえ、

あまりにも積極的に話しかけてくるもんだから、ハンカチでも染めてもらおうと思った時、

不思議な狐

では、指をお染めになるのはどうでしょう?

指だって?とんでもない!

不思議な狐

でも、指を染めることは、いいことですよ。私も、指を染めているんです。

そう言って、狐は、自分の両手の親指と人差し指をくっつけて、菱形の窓を作って見せた。

不思議な狐

ちょっと、中をご覧になってください。

ええ、

僕は、あまり気が乗らなかった、

だが、渋々、窓の中を見た僕は、言葉を失った。

続きはまた次回!

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