柊
…っていうことがあった
柊
教室に来るのは厳しいから
柊
しばらく別の教室で過ごすことになった
クラスメイト
まじかよ…
クラスメイト
そんなことが…
楡井
朱羽さん…大丈夫でしょうか
蘇芳
どうかな
桜
…
桜
これだけでもう会うなっておかしいだろ
柘浦
気持ちはわかる
柘浦
せやけどこれは仕方ないことや
桜
それで済ませられるかって言ってんだよ!!
桐生
さ、桜ちゃん落ち着いて…!
桜
おい、まずあいつに会わせろ
桜
会ってもない状態で、はいそうですかって納得できるかよ
柊
…今鈴は会える状態じゃない
桜
会える状態じゃないってどういうことだよ
柊
そのままの意味だ
柊
今会っても大丈夫なのは俺と梅宮と他2人だけだ
桜
意味わかんねぇよ
桜
まだ会ってもないのに俺たちは無理?
桜
会ってからしかわかんねぇだろうが
柊
…はぁ
柊
なら来ればいい
柊
今の状態じゃ、誰を受け入れるかわからないしな
桜
…!
柊
だが来るのはそこの5人と杉下だ
杉下
!
桜
なんでこいつまで!
柊
梅宮が呼んでるからだ
柊
嫌なら来なくてもいいが
桜
なわけあるか!
柊
…じゃあついてこい
柊
梅宮
梅宮
おっ!来たか
梅宮
…って
梅宮
なんかすごいついてきてるな!?
柊
来たいってうるさかった
梅宮
あぁ〜、何となく理解できる
桜
…あいつは
梅宮
向こうの教室だ
梅宮
でもその前に
桜
?
梅宮
あの事は絶対に言わないでくれ
梅宮
心配もだめだ
梅宮
できる限りいつも通りで
桜
…わかった
梅宮
じゃあな〜
梅宮
あ、柊は話したいことあるから
梅宮
みんなを案内したあとこっち来てくれ
梅宮
あと向こうに残ってる奴らも
柊
わかった
柊
いくぞ
柊
ここからは1人ずつだ
柊
まず桜
桜
中の奴らに戻れって言わなくていいのか?
柊
もう言ってある
柊
それにもう向こう行ってる
柊
ありがとな
桜
っ〜〜!!
柊
入れ桜
桜
…わかってる
桜
…っ!
空き教室の1番後の列の窓側
そこにあいつはいた
俺が入ってきたのも 気づいていないような様子で 窓の外を見ていた
近くまで行って話しかける
桜
…おい
鈴蘭
…桜くん?
俺の方を向いて少し目を見開く
鈴蘭
どうしたの?
すぐにいつものそいつに戻る
桜
…
何となく違和感があった
桜
別に
桜
ここで何してんだよ
鈴蘭
ちょっと外見てたり先輩達と話したりしてたよ
桜
先輩?
鈴蘭
うん、梅と登馬がいる学年
桜
どんな奴がきたんだ?
鈴蘭
椿野さんって言う人だよ
鈴蘭
すごくフレンドリーでいい先輩だった
鈴蘭
きっと桜くん達もすぐ仲良くなれるよ
桜
どうだか
桜
…鈴、教室戻らねぇのか?
鈴蘭
あ〜…
鈴蘭
また先輩達きてくれるって言ってたから、少し話してから行くよ
鈴蘭
遅かったら先帰ってていいからね
桜
…おう
桜
なんかあったらいつでも言えよ
鈴蘭
うん、ありがと
柊
どうだ?鈴は
桜
俺には心開いてなさそうだぞ
楡井
でも割と喋ってましたよね?
桜
違和感しかねぇよあんな鈴
桐生
流石にか〜
柘浦
まぁ、話すことで楽になることもあるやろ
蘇芳
次は…俺でいいのかな
柊
嗚呼、入れ
一方その頃
梅宮
2人とも、どうだった?
椿野
あの子とっても可愛い!!
椿野
身だしなみは特に気にしてないって言ってたけれど、それであの可愛さは反則よ!
梅宮
あっはは!仲良くなれそうでなによりだよ
梅宮
梶はどうだ?
梶
事前に俺と似てるって聞いてましたが…
梶
鏡見てる気分でした
梅宮
だろうな〜!
梅宮
いつもはあんなんじゃなかったんだけどな
梅宮
…いや、普通があれかもしれない
梅宮
ま、今は鈴に少しでも思い出させないようにするのが優先事項だ
梅宮
2人は初対面だったからしくじることないと思うけど
梅宮
一年は心配だな
柊
全員話終わったな
桜
おう
柊
教室に戻れ
桜
お前は、
柊
少し話してから梅宮のところに行く
柊
杉下もだ
柊
わかったらさっさと行け
桜
鈴のこと…頼んだ
柊
わかってる
みんなと話した
いつも通り接してくれた
だけどなんだかいつもと違った
返事をするのに頭を使った
なんだかよくないことを 言ってしまいそうだったから
机に置いたスマートフォンが鳴る
知らない番号からの電話だった
鈴蘭
…もしもし
鈴蘭
……はい
鈴蘭
わかりました
鈴蘭
また後で伺います
母が目を覚ましたそうだ
けれど父は昏睡状態
2人が何をしたんだ
わたしたちが何をした?
こんなことして 呑気に生きているクソ野郎
たとえ誰を傷つけようとも
わたしが死のうとも
鈴蘭
…絶対、ぶっ殺してやる