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西山栞

( 明日は推しの限定ガチャ更新日だ… )

西山栞

( 天井が75回で確率が1.5%となると…こりゃ課金惨敗コースだなぁ )

どうもはじめまして、 西山栞と申します。

この通り私は生粋の アニメオタクでありまして。

そして今日の夜 日を跨ぐと、

推しの限定ガチャが 更新されるのです。

推しにお金を使うのは 幸福の極みでありますうへへ。

西山栞

( 生誕祭もあるから貯金しておかないとだけど… )

西山栞

( まあでも今回のイベ限は必須だよね )

なんて頭の中で1人 喋りながら階段を下りる。

オタクは頭の中の独り言が 多いのが特徴である。

西山栞

( 先生ったらたまたま通りかかった私に資料運びを押し付けて )

西山栞

( こちとら課金計画で忙しいんだって )

ひっそり愚痴を吐いた、 その時。

ドンッ

西山栞

わっ、!

誰かと肩がぶつかって よろける。

前に出した足は空を踏み、

私の体は 空中に放り出された。

西山栞

( いやこれ、死ぬ─── )

せめて推しの生誕祭までは どうか生きさせてくれ…。

そう願った。

及川徹

おっと、ごめんね

及川徹

大丈夫?

西山栞

と、胸下くらいに腕が回る。

抱き寄せられる感覚は新鮮で、

一瞬何が起こったか 分からなかった。

視界がぼやけている。

西山栞

( あれ、眼鏡がない )

及川徹

これ落としたよ

西山栞

あ、すみません、見えなくて…

ぼやけ過ぎて色と形が ごちゃごちゃしている。

眼鏡を差し出されているのは 分かっているのに、

手は空を掴んだ。

すると、

及川徹

ほら、じっとして

途端に視界がクリアになった。

拾ってくれた人が私に 眼鏡をかけてくれたのだ。

西山栞

あ、ありがとうございま…

西山栞

!!?

その人物は───

西山栞

か、カッコイイ…

くるんと巻いた髪、通った鼻筋、 パッチリとした目…。

及川徹

…ありがとう☆惚れちゃった?

西山栞

は、

及川徹

ん?

西山栞

あ、いや…

私はその人に 見惚れていたけど、

ハッと我に返って 落としてしまった資料を集めた。

西山栞

で、では!さようなら!

及川徹

あ、ちょっと君ー!?

私は恥ずかしさのあまり、

猛ダッシュで その場をあとにした。

恋 と オ タ ク は 交 わ ら な い

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