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side紫耀

それは突然だった。

ある日の部活帰り、俺が愛してやまない後輩の海人と、ガタガタうるさいチャリを押しながら帰っていたとき

海人

紫耀先輩、ちょっと相談があるんですけど…

紫耀

おうよ!何だ?

海人

俺、実は…

紫耀

うん…

海人

「好きな人」が、できたんです…

紫耀

え…?

俺は衝撃のあまり、チャリを手放してしまった

ガシャーン!!!!

チャリが倒れ、俺のつま先にクリーンヒットした。

紫耀

ああああっっっ!!!!!痛ってええぇぇぇぇぇ!!!!!

海人

え!?大丈夫ですか!?

だいじょばねぇ…

チャリは絶対壊れたし…

足は多分骨いってるし…

なんにせよ、あの海人に「好きな人」なんて…!!!

紫耀

心が…痛ぇ…

海人

え!?心!?

海人

どうしよう…救急車!!!

紫耀

いい!やっぱ大丈夫だ!

危ねぇ…危うく救急車呼ばれるとこだったー…

海人

なら…いいですけど…

海人

あ、じゃあ俺、こっちなんで!じゃあ!

紫耀

お…おう…。

海人と別れた。

紫耀

や、やべぇ…

そして俺は、ある人に電話した。

side紫耀

紫耀

おい!もしもし!薮内!?

美希

何か?

俺が電話したのは、俺と海人が所属するサッカー部のマネージャー、薮内美希。

俺の幼馴染みでもある、クールで可愛げのない女。

俺がよく頼る人の一人だ。

薮内は海人と同じクラスだ。

紫耀

大惨事だ!

美希

だから何ですか。

紫耀

海人に「好きな人」ができた…!

そう伝えると、電話越しに薮内のため息が聞こえた。

美希

そりゃ、髙橋くんにも好きな人くらいできますよ、高校生なんですから。

紫耀

俺…これからどうすれば…

美希

先輩もしかして…!?

紫耀

ちげーよ!そんなんじゃねぇ…

美希

じゃあ今、先輩の感情はどうなってるんですか。

紫耀

海人に…ハッピーエンドを進ませたい…

美希

……………

さすがの薮内もわかってくれたか…?

美希

は?ハッピーエンド?

わかってなかったぁー…

美希

先輩、恋愛シュミレーションゲームのしすぎです。

美希

それに、大事なのは髙橋くんとその「好きな人」のお互いの気持ちです。

美希

外野がどうこう言っても、二人の気持ちが噛み合わなかったらそれで終わりです。

俺はなんで一個下の薮内に説教されてるんだ?

美希

というか、疲れたので寝てもいいですか?

美希

ここはお悩み相談室じゃありませんので。

紫耀

なぁ、薮内。

美希

今度は何ですか。

紫耀

俺、恋って…

紫耀

団体戦だと…思うんだよな。

少し間をおいて

また薮内のため息が聞こえた。

美希

何言ってるんですか。

紫耀

薮内、俺らで海人の恋を応援しないか?

美希

お断りします。

紫耀

なんでだよ。

美希

端的に申し上げて、めんどくさいからです。

美希

なんで私が巻き込まれないといけないんですか。

紫耀

頼むよ薮内ー!お前、俺の幼馴染みだろー!?

美希

そんなことで幼馴染みを乱用しないでください。

美希

では、切りますね。

紫耀

いっ…てぇぇぇぇ!!!!!

美希

うっ…るさ!何ですか!?

紫耀

薮内…助けて…

美希

え?

side紫耀

紫耀

いっ…て…

美希

我慢してください。今巻いてますから。

紫耀

でさ、乗ってくれるよな?電話のこと!

美希

嫌です。

美希

髙橋くんが可哀想と思いませんか?

美希

先輩に自分の恋を監視されるなんて…

紫耀

でも、心配なんだよ。

美希

邪魔はしちゃだめですよ。

紫耀

しねーよ!

紫耀

っていうことで、よろしくな薮内!

美希

は?

翌日 side美希

紫耀

海人!パス!

海人

はい!先輩!

美希

…………………

なぜこのような現状に至っているのか。

美希

最悪。

原因はすべてあの平野紫耀とかいう人にある。

先輩の過保護の空回りのせいで、私も髙橋くんの恋愛を手助け(?)することに…

いや、おかしい。

あの人は昔からそうだ。

昔から、先輩は何かあるとすぐに私に電話を掛けてくる。

そのせいで、なんど「恋人」なんて噂を掻き立てられたか…

もう恋愛なんてしたくない。

自分でもそう決めている。

紗良

おはようございます!美希先輩!

美希

あ、おはよう、紗良ちゃん。

紗良

今日も1日、よろしくお願いします!

美希

うん、よろしくね。

今年度新しく入った新入生の木霊紗良ちゃん。

髙橋くんが言ってた好きな人っていうのは、紗良ちゃんなんじゃないかと少し目星をつけてみる。

海人

あ、紗良!おはよう!

紗良

あ、おはようございます!髙橋先輩!

紗良ちゃんと話して顔が赤くなってる髙橋くん。

美希

え、ビンゴ…?

紫耀

あっちぃー

紫耀

おい薮内、ちょっと肩貸せ。

汗だくのまま私の肩にもたれてくる先輩。

全くコイツは…

美希

汗臭いんで、離れてもらえますか?

美希

あと、今記録してるので。

紫耀

はぁ!?お前、そんな態度取るから彼氏できねーんだぞ!?

彼氏出来ない原因は8割位あんただ!と突っ込みたくなるが。

美希

距離感バカ、タオル使ってください。

紫耀

ふん!

と言いながらもタオルを取り、再度もたれかかってくる。

美希

重い。

紫耀

我慢しろ。

めんどくさい…

美希

勘違いしないでくださいね、こんなに素っ気ない態度取るの先輩だけですから。

紫耀

はぁ?お前、俺に恨みでもあんのかよ。

美希

ありまくり…

美希

です。

渾身の目つきで睨んでやった。

美希

というか、具体的に手助けってどうするんですか。

紫耀

目の前にある障害物をのけたりする。

美希

他には?

紫耀

たまにハプニングを誘ってみたり…

美希

他には?

紫耀

んー…

紫耀

あとから考える!

美希

………………

美希

最悪。

ここから

私が、先輩の奮闘日記をつけるとすれば

「平野紫耀の団体戦」とでもつけようか。

でも、確信出来ることはただ一つ

この物語は先輩を中心として話が進んでいくが…

私も先輩も

ただの親友、先輩などの取り巻きポジション

すなわち、脇役視点であること。

私達がこれから歩む物語は

ただの出来過ぎた恋愛小説のシーンの裏側

とでも言っておこう。

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