(少し離れた柱合会議の廊下、静かに立っている無一郎。炭治郎が冨岡と笑顔で話しているのを見て、胸の奥がチリチリしてくる)
時透
……(小さくため息)……なんで、あんなに楽しそうにしてるの?
(我慢できずに炭治郎の方へすっと歩み寄る。目の奥には淡い嫉妬が滲んでいる)
時透
炭治郎、ちょっといい?
時透
……話、終わった?
(冨岡の前で遠慮なく炭治郎の手首を取る無一郎。そのまま何も言わずに早足で人気のない縁側まで連れて行く)
時透
……ふぅ。ここなら誰も来ない。
時透
さっきの……何の話をしてたの?
時透
(少しだけ顔を近づける)
僕が呼んでも来てくれないのに、冨岡さんとはあんなに楽しそうに笑って……どうして?
僕が呼んでも来てくれないのに、冨岡さんとはあんなに楽しそうに笑って……どうして?
時透
……僕のこと、忘れてた?
時透
僕、嫌なんだ。炭治郎が他の人ばかり見てるの。
ぎゅっと炭治郎の手を握りしめる
時透
ねぇ、僕だけ見てよ。
竈門
ごめんね時透くん
時透
……謝るのはいいけど
時透
僕、本当に苦しかったんだよ。炭治郎が冨岡さんと話してるの見てるだけで……胸がざわざわして、変になりそうで。
時透
……僕だけが、炭治郎の隣にいたいのに。
時透
今は僕だけ見てくれる?
竈門
え…?
時透
……(小さく笑って)かわいい反応
時透
考える暇なんていらないよ。僕が全部、教えてあげるから
そのまま一気に唇を重ねる。最初は優しく触れるだけだったが、独占欲が抑えきれずに、唇を深く押し当てていく
唇を離し、炭治郎の耳元で囁く
時透
……もう、他の人の方を見ちゃだめだからね。僕だけを見て
竈門
時透くんらしくないよ…どうしたの?…
時透
……らしくない?
時透
ううん、これが本当の僕なんだと思う。炭治郎のことになると、全部壊れちゃうくらい……好きなんだ
時透
誰にも取られたくない。笑顔も、声も、全部僕だけのものにしたい
時透
炭治郎……嫌?
瞳の奥には、不安と独占欲が入り混じっている
竈門
い、嫌ではないけど…
時透
……っ、ほんと?
時透
よかった……嫌われたらどうしようって、ずっと怖かったんだ
時透
……じゃあ、僕のものになってくれる?







