貴方は誰？

嘆きの島

幼少期のオルカ

「ままは居ないよ」

「お前は、……」

「いや、まだ知るときでは無い。もう少し大人になったら教えてあげよう」

「あぁ、そうだ」

「いい子にしていればなれるよ」

「あぁ、いい子だ」

…父さんと約束した。

約束したんだ。小さい頃に。

大人になったら教えてくれるって。

俺は、その時を楽しみにしてたんだ。ずっと。

なのに、なんで…なんで、事故ったんだよ……

あれから数年───

「居ない。」

「………」

「うるさい」

「うるさい！！」

「俺は作業中なんだ！」

「そんなに妻に逢いたいなら、珊瑚の海にでも行ってろ！！」

「そして、二度と俺の視界に入るな」

「これでも持ってけ！」

タブレットを投げる(੭˙꒳​˙)੭=͟͞ 📱

「ダメだ、イデア」

「お前は俺とお前のパパの手伝いをしなければならない」

「イデアはここに残るんだろ？」

「あぁ、残れ。せめてお前だけでも。」

あーいう時、何度も深くどん底に落とされる

俺は「できない子」だって。思わされる

実際、そうだったのかもしれない

もしかしたら、今もそうなのかも。

本当は何も出来やしないただの人魚なのかもしれない

「残らねぇよ」

「残らせねぇ。ママママうるせぇんだよ」

「そんなママに逢いたいなら珊瑚の海に居る方がマシだろ」

「イデア！」

「言うことを聞きなさい。おじさんの言うことを聞きなさい」

兄さん

珊瑚の海

『！オルカ！？』

『そうよ、ママよ』

『どうして、ここに来たの？』

『なにか、あったの？』

『…そう。』

『相変わらず毒舌なのね』

『まぁいいわ、こちらへおいで、オルカ』

『大丈夫よ。貴方は私の血も入っているもの』

『(๑´ლ`๑)ﾌﾌ入ってみれば分かるわ』

バシャ💧💦

『ほら、言ったでしょ？』

『貴方は"人魚"なの』

『泳いでこちらまでいらっしゃい？』

珊瑚の海

海底

『そうよここは木が生えてるの』

『不思議な海だからよ』

『ふふ、そうかもね』

『でも、大人になったらわかるわ』

もう…聞き飽きた

なにが「大人になったら分かる」だ

大人になったって、分かんないんだよ…

もう、その言葉は聞きたくない…

聞かせないでくれ…っ

『どうしたの？』

「みんなを幸せにするためよ」

「大人になったら───」

溜め込むのも悪いけど、吐き出しすぎるのも良くない

だから、程よく溜めて、程よく出す

それが、1番いいのかな。

…っていうかなんで珊瑚の海にアズールとジェイドいたんだよ…