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恋人

りぃちょ、こっちこいよ

りぃちょ

あーうん

俺は今、数ヶ月前から付き合ってる恋人とデートをしている最中だ

仕事で知り合って、向こうからの猛烈なアプローチで付き合い始めたが、正直俺はこいつに恋愛感情はあまり持てずにいる

恋人

どうした?

恋人

つかれたの?

りぃちょ

いや大丈夫

りぃちょ

次どこ行く?

優しいは優しいし、俺の仕事にも理解あるし、無理に関係を進めてこようともしない

でも、それが物足りないというか、しっくりこないというか…違和感が拭えずにいた

りぃちょ

(前はこんな感じにならなかったのになぁ)

俺はふと、前の恋人との日々を思い出した

ニキ

ねぇ、りぃちょ

りぃちょ

なぁに?

ニキ

この企画おもろくない?

りぃちょ

お!いいねぇ

りぃちょ

そういうの好きよ

配信仲間で、同じ女研というユニットのメンバーニキニキとは、自然な流れで付き合った

どっちかが告白したとかではなく、2人で企画について語りながら飲んだときに、そういう雰囲気になって、どちらからともなく求めあった

ニキ

ねぇ…俺たち付き合うってことでいいかな?

りぃちょ

ぇ…ちゃんと付き合ってくれるの?

酒のノリと勢いで抱かれただけだと思っていた俺は、サラッと言われた言葉に驚いた

ニキ

俺をなんだと思ってるのさww

りぃちょ

え?せんせーに負けないヤリチンw

ニキ

嘘でしょww

ニキ

俺ほとんど遊んでないのにww

りぃちょ

ごめんごめんww

りぃちょ

冗談だよ

りぃちょ

付き合お

ニキ

うん

ニキ

これから宜しくね

ニキ

恋人さんw

りぃちょ

こちらこそw

ニキ

りぃちょ~

りぃちょ

なんだよ!

ニキ

おなかすいたよ~

りぃちょ

だから今作ってんでしょ!

りぃちょ

危ないからどいててよ

ニキ

え〜

ニキ

イチャイチャもしたいよー

りぃちょ

もう…

りぃちょ

あとでいっぱいさせてあげるから

りぃちょ

今はこれで我慢して

りぃちょ

ちゅっ

ニキ

なっ…

ニキ

えっ…かわい!

ニキ

ほっぺにチューは可愛すぎでしょ!

ニキ

ねぇねぇ、真っ赤だよ?w

ニキ

はずかしいのかなぁw

ニキ

うりうりー

りぃちょ

もう!邪魔!

りぃちょ

ご飯もあげないしイチャイチャもしないよ!

ニキ

えーそれはやだ〜

りぃちょ

じゃあ、向こうで大人しく待ってて!

ニキ

はぁ~い

こんなやり取りも楽しかったし、幸せだった

俺にだけ甘えてくれるニキニキが愛おしくて仕方なかった

年上なのに可愛くて、優しくて、頼りがいあって、ヤるときはいつもの数倍雄味が強くてかっこよくて……

そんなニキニキのことが大好きだった

ニキ

なんでだよ!

ニキ

なんでお前には分からないんだよ!

りぃちょ

はぁ?

りぃちょ

それはこっちのセリフなんだけど!

りぃちょ

なんで何でもかんでも自分が正しいみたいに言うの?

ニキ

いや、これは俺が正しいだろ

ニキ

お前生意気なんだよ!

何が原因だったか、ハッキリとは思い出せない

企画のこと、ユニット活動のこと、個人活動のこと…何か一つではなく色んなものが積み重なって、それぞれがキャパオーバーになっていたのかもしれない

些細な言い合いからスタートして、どんどんヒートアップしていった

俺もニキニキも頭に血が登りすぎていた

りぃちょ

もういいよ!

りぃちょ

別れる!

ニキ

は?

ニキ

何なの急に!

りぃちょ

こんなに言われるくらいなら別れる!

ニキ

じゃあいいよ!

ニキ

二度とうちにくるな!

1年ほど続いていた関係が壊れるのはあっという間だった

売り言葉に買い言葉だったのかもしれない

でも、意地を張り合って折れることをしなかった俺たちは、そのままあっさりと、別れることになった

ユニットでの仕事も、最初のうちは少しぎこちなかったが、なんとかこなすようになっていった

そんな時、個人での仕事の際に出会った人が、俺に一目惚れしたとかで付き合って欲しいと言ってきた

恋人

突然ですみません

恋人

俺と付き合ってください

りぃちょ

あーいいけど

りぃちょ

俺、好きになれるか分からないよ?

恋人

それでもいい

恋人

好きになって貰えるよう努力する

恋人

好きになって貰えるまで手も出さない

りぃちょ

あーまぁそこまで言うなら

りぃちょ

よろしく

そもそも、恋愛を軽く考えている俺にとって、恋人なんていう存在は大した意味を持たない

別にいてもいなくてもどっちでも良かった

ニキニキ以外は……

りぃちょ

(ニキニキといる時は何でも楽しかったなぁ)

りぃちょ

(知らないことを教えて貰えるのも嬉しかった)

りぃちょ

(甘えられるのも鬱陶しいって思いながら嬉しかったなぁ)

ぼーっとしているといつの間にかニキニキのことを考えている

それが日常になっていた

りぃちょ

(こんなん、こいつにも失礼なのかもだけど)

りぃちょ

(どうしてもニキニキと比べちゃうんだよなぁ)

りぃちょ

(なんでなんだろ)

りぃちょ

(いつまでもニキニキのこと考えるの)

俺はまだこの感情の意味をよく分かっていなかった

黄色い水仙の花(ニキりちょ)

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