今朝はクリスの討論の声で起きた
クリス
クリス
クリス
水蓮
私がクリスのそばに泳いで寄ろうとすると
クリスはジェスチャーで
「こっちに来ないで」
と指示をした
何かと思いこっそり様子を伺うと
私を襲った人間達がいた
水蓮
私は思わず声が出そうになり、急いで口を塞いだ
人間
クリス
人間
クリス
クリスは大袈裟に肩を上げた
クリス
人間
クリス
人間
人間
人間
クリス
人間
クリス
クリスは私と真逆の方を指さした
人間
人間
人間達はクリスを突き飛ばすと強引にこっちへ向かってきた
水蓮
水蓮
人間達はしばらく私の周辺をウロウロしていた
人間
クリス
人間
人間
人間
水蓮
水蓮
水蓮
私は人間達の目の前に飛び出した
クリス
クリスは大声でそう叫んだ
人間
人間
人間達は口々に叫んだ
人間が弓を向け、私に狙いを定めた
水蓮
そう覚悟した時だった…
クリス
クリスが私の目の前に手を広げて、人間達の前に立ちはだかった
水蓮
人間達の矢はクリスの胸に刺さった
人間
水蓮
水蓮
クリス
水蓮
人間
人間
人間
人間達はそんな事を言いながら去っていった
クリス
水蓮
私は必死に止血しようとした
水蓮
クリス
水蓮
水蓮
クリス
クリス
クリスは血を吐いた
水蓮
水蓮
私が周りを見渡し、何かないかと探しに行こうとした時
クリス
クリスが私の腕を掴んだ
水蓮
水蓮
クリス
クリスは私の頬に手を添えて…
クリス
そう言った
私は思わず笑みがこぼれた
笑ったのは何年ぶりだろう…
水蓮
クリス
クリス
水蓮
私は泣いているのか、笑っているのか
自分でも分からなかった
クリス
水蓮
クリスが弱々しい声で言った
水蓮
クリス
クリス
クリスの手がぐったりと地面に落ちた
水蓮
水蓮
それから私は夜までクリスのそばにいた
何も考えられない
やっと心から好きだと思える人に会えたのに
やっと感情が戻ったのに
ちっとも嬉しくない
クリスがいてくれなきゃなんの意味もない
水蓮
私はクリスの顔を見た
幸せそうな顔をしている
私は必死に堪えていた涙が我慢できなくなった
水蓮
水蓮
私の目から1粒の涙がクリスの頬に落ちた
…………
突如、私の目の前が光に包まれた
水蓮
水蓮
数秒後…
光が収まり、目を開けた
水蓮
少しクリスの手が動いた気がした
水蓮
いや、やっぱり動いている…
クリス
水蓮
クリス
私はクリスに抱きついた
クリス
クリスは後ろに倒れた
水蓮
クリス
クリス
水蓮
水蓮
クリス
クリスは無邪気に笑った
その笑顔がとても綺麗で、思わず私も笑ってしまった
水蓮
クリス
それからしばらく2人で笑った
クリス
水蓮
クリスが私の手を握る
水蓮
クリス
水蓮
水蓮
水蓮
クリス
クリスは真剣な眼差しでこちらを見た
クリス
クリス
クリス
水蓮
私はまた涙が出てきた
涙が月の光に照らされ、キラキラと光ながら落ちてゆく
私はクリスの優しい瞳に見つめられながらこう言った
「愛してる」
「綺麗な花にはトゲがある」 ―[完]―
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