テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
2件
なんか鳥肌立ちました!!凄い!!全員ループしてるんだ、、!
主
主
主
主
主
主
ねぇ、君
力欲しい?
青
青
青
青
青
青
未来を見るルール
1 一度見た未来は基本的に変わらない
2 ただし自分がそこに行けば対象の死を引き受けることができる
これだけ!
ね!?簡単でしょ
だから
救ってね、みんなのこと
青
青
青
青
青
青
青
青
青
青
青
青
その感覚が
ある夜、夢の中に浮かぶ海
そこに1人歩く自分
空にはみんなの笑顔
青
青
青
青
これで良かったんだ
ピピピ
青
青
青
青
青
青
青
青
青
飛ばします
夜
夜の街は、明日中静かだった
ネオンの明かりも
いつもよりぼんやりして見える
僕は歩いた
迷いもない足取りで
スマホの電源はもう落とした
イヤホンもしてないのに
どこからかお兄ちゃんの声がするような気がする
「あのさ、今日のステージめっちゃ楽しかったよね!」
「青、ちゃんと水飲めよ?」
「…青、お前甘えても良いんだぞ?」
青
もっと甘えれば良かった
でも、もう
遅いか
見えたんだ
赤兄が死ぬ夢
桃兄が死ぬ夢
黄くんが死ぬ夢
紫兄が死ぬ夢
橙兄が死ぬ夢
その未来があまりにも鮮明で
恐ろしくて
どうしようもなくて
だから
僕がそこに行くんだ
全ての
始まりに
代わりになるだけ
それで兄ちゃんが生きられるなら
それで良い
波が見えた
冷たい風が肌を刺す
人気のない
深夜の海
、
僕みたい
足を踏み入れた瞬間
波がまるで歓迎するかのように
すっと、引いていった
靴を脱いで
砂の上に足を置く
青
でも
生きてるって感じがした
空を見上げる
星がちらちら揺れていた
青
青
青
でも
最後の言葉は
ちゃんと届いて欲しかった
にいちゃんたち
生きてて?
ぽちゃ
青
赤
また
間に合わなかった
赤
いつも通り手紙を握りしめる
読み飽きた文章
それでも
毎回泣いてしまう
青ちゃんの遺書
にいちゃんたちへ
ごめん、僕ずっと変だったよね
でも
知ってたんだ
にいちゃんたちが
このままバラバラになって
誰かがいなくなってしまう
未来を
怖くて言えなかった
でも
僕が代わりにいれば
その未来は変わる
だから
嫌われても良いって思えた
好きって気持ちがいつか兄ちゃん達の中に
少しでも残るなら
僕は
死ぬのが怖くなかった
最後に
一回呼んでくれたら嬉しいな
「青」って
嫌われても
怒鳴られても
無視されても
僕の中ではずっと
兄ちゃん達のことが
好きだった
それだけで
この力があっても
生きてこられたから
ありがとう
赤
赤
赤
赤
赤
赤
赤
赤
赤
赤
ぽちゃ
黄
黄
黄
黄
黄
ぽちゃ
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
ぽちゃ
橙
橙
橙
橙
橙
橙
ぽちゃ
紫
紫
並べてある青ちゃんの靴
家族で撮った写真の切れ端
びしょ濡れになった
手紙
ねぇ
俺は
どうしたらいいの?
ミーンミーンミン
ピピピー
青
青
救えなかった
主
主
主
主
主
主
主
主