ココ
なあ、お菓子何個集まったっけ?

武臣
3つだ、さっき貰ったばっかだろ?

武臣
恐怖のあまり
認知症発症したのか?

ココ
なわけあるかよ

ココ
はぁ、先なげぇな…

鶴蝶
いや、5つだぞ

鶴蝶
ほら

するとそう言って鶴蝶は、
クッキーの入った袋と飴を取り出した。
ココ
は?お前それ、どこから…

鶴蝶
通行人から貰ったんだ

鶴蝶
やたらと歩いてる人が多いから、
試しにトリック・オア・トリート
って言ってみたらくれた

武臣
歩いてる人ってまさか…

嫌な予感がして、
2人は落としていた視線を上げた。
道の先にいたのは、
半透明の身体を持つ幽霊たちだった。
ココ&武臣
「うわあああああああーーッッ!?!?」
ココ
なんッッッッッッだアレ!?
さっきまでこんな多くなかったろ!?

武臣
鶴蝶まさかお前、
あいつらから貰ってたのか!?

鶴蝶
ああ、そうだ

ココ
お前は頭がおかしい!!

鶴蝶
そんなどストレートな…

鶴蝶
悪い奴らじゃないぞ
見た目はあれだがな

武臣
それで済ませられるの
ヤバすぎだろ

ココ
まあでも口裂け女を口説けるし、
出来なくもない…か?

武臣
それでもおかしいぞ

幽霊
あ、ああ”…

2人
!?

ココ
(ちょ、おい!?
どうすんだよこれ!?)

武臣
(知るかよ俺に聞くな!!)

鶴蝶
トリック・オア・トリート!

幽霊
あ、うぅ…

鶴蝶が笑顔でそう言うと、
呻き声を上げながら幽霊はお菓子を差し出した。
鶴蝶
ありがとう、大事に食べる

鶴蝶
素敵なベールだな、
似合ってるぞ

幽霊
…っ…///

鶴蝶がそう言うと、幽霊は顔を赤らめ
そそくさと去っていった。
武臣
あの幽霊照れてたな

ココ
この天然タラシが

鶴蝶
失礼だな、通常だよ

ココ
いやうるせーよ、乗るな

武臣
一応悪霊なんだぞ、
少しは警戒したらどうだ?

鶴蝶
それはすまん…

武臣
でもおかげで、訪問しなくても
菓子が集まることはわかった

武臣
そうとなれば、
どんどん通行人から貰っていこう

ココ
そうだな

鶴蝶
トリック・オア・トリート!

幽霊
ア゙ァ゙…

鶴蝶
ありがとう
肌白くて素敵だな

幽霊
はわ…

鶴蝶
トリック・オア・トリート!

幽霊
テヲ…ニギッテ、ワタシノ…テ…

鶴蝶
もちろんいいぞ

鶴蝶
綺麗な手だな、透き通ってて
ずっと握っていたくなる

幽霊
わァ……ぁ…

鶴蝶
トリック・オア・トリート!

幽霊
ウホッ!いい男…

鶴蝶
やらないか?(お菓子交換)

幽霊
…///

武臣
あいつスゲーな。菓子とお相手
同時にゲットしてやがる

ココ
いや最後の方にツッコめよ

武臣
ア"ッー♂

ココ
そっちの"突っ込む"じゃねーよ!!

武臣
まあ鶴蝶は順調みたいだし、
俺らも頑張ろうぜ

ココ
…そうだな、できる限りやろう

死神
あぁ゙………ぅ…

ココ
!

ココ
と、トリック・オア・トリート…!

死神
On! Do you want treat?
(おや、お菓子が欲しいのかい?)

ココ
え?あ、

ココ
Y…Yes, I want it.
(は…はい、ほしいです)

死神
Ok, I'll give you as much as you want.
(分かった、好きなだけあげよう)

死神
But if you don't mind, I'd love for you to trick me with d○ck nice of yours?
(だがもし良かったら、君のナイスなモノで私にイタズラをしてくれないかい?)

ココ
おい、この街の幽霊は
こんなのしかいねーのか💢

武臣
愉快な街だなw

ココ
笑ってる場合か!!

武臣
無駄に話を広げるから
そういうことになるんだよ

武臣
菓子だけさっさともらって
退散するのが1番だ

ココ
んな事言われても…

死神
I'll give you 10 pieces of treat for every f○ck, how about that?
(1回スるごとにお菓子を10個あげよう、どうだい?)

ココ
条件提示で押し切れると思うなよ

武臣
おいおい、1回で10個だぞ?
めちゃくちゃ好条件じゃねーか

ココ
自分が標的じゃないからって
好き勝手言うんじゃねーよ💢

武臣
あんま怒んなよ、
血糖値上がるぞ?

ココ
高血圧じゃねーよ!!

武臣
ははっwww

ココと武臣が言い合っていると、
突然武臣の服の裾を誰かが引っ張った。
武臣
ん?

幽霊
………………

そちらに目を向けると、
半透明の小さな少女が一人立っていた。
武臣
こんばんは、お嬢ちゃん

武臣
一人か?親はいないのか?

メリーさん
わたし、メリーさん

武臣
メリーちゃんか、可愛い名前だな

武臣
俺は明司武臣だ、よろしくな

ココ
(え?メリーさんって、都市伝説の?)

ココ
(いやメリーさんって、
こんな突然出てこないだろ)

ココ
(電話でいる場所伝えながら、
少しずつ近づいてくるヤツだろ)

ココ
(つか武臣も普通に話してんじゃねーよ)

メリーさん
おじさん、私…
シュークリーム欲しい

武臣
ん"ん"っ!!
俺のことはおじ様と呼べ

メリーさん
明司おじ様

武臣
よし

「偉いぞ」と言うように頭を撫でると、
武臣は彼女にシュークリームを渡した。
ココ
(今どこからシュークリーム出てきた?)

ココ
(あきらかにポケットから出したけど、
なんで形保ってんだよ、おかしいだろ)

ココ
(いやそれより渡しちまったら、
ミッション進まなくねぇか?)

ココ
(まあ子供相手だし仕方ねーか)

死神
If you choose the special play, I'll give you 5 extra pieces of treat.
(特殊プレイを選んでくれたら、お菓子を5個追加するよ)

ココ
Shut up boy.
(黙れ小僧)

ココ
F○ck you b○tch.
(くたばれクソが)

死神
Ohhh! Great, keep saying more!
(いいね、もっと言っておくれ!)

ココ
ダメだこりゃ…

武臣
お前ら、菓子何個集まった?

鶴蝶
俺は40個だ

ココ
20個

武臣
俺は15個だから最初に貰ったやつ
と合わせて全部で80個か

ココ
順調だな、もう少しで
ミッションクリア出来そうだ

武臣
だな

鶴蝶
…なあ、ひとつ聞きたいんだが

鶴蝶
お前らの隣にいる
そいつらはなんなんだ?

鶴蝶はそう言って、2人の隣にいる
死神と少女をそれぞれ指さした。
リー
Hi, My name is Ree. I’m a Reaper.
(どうも、私はリー。死神だよ)

リー
I became this person's lover.
(この方の恋人になったんだ)

ココ
誰がお前なんか恋人にするか!

メリーさん
わたし、メリーさん

メリーさん
明司おじ様がね、
私にシュークリームくれたの
とっても嬉しかった

武臣
どうだ、可愛い子だろ?

鶴蝶
…おう、そうだな

鶴蝶
と、とにかく残り20個だ
引き続きがんばろう

武臣
そうだな、人数も増えたし
この調子ならすぐ終わるだろ

ココ
それもそうだが、その前に
誰か入れるもの持ってないか?

ココ
さすがにポケットに
入り切らなくなってきた

鶴蝶
確かに、俺ももう持ちきれない

武臣
メリーちゃん、
なんか入れ物あるか?

メリーさん
ごめんなさい明司おじ様
わたし何も持ってない…

武臣
ああ、泣かなくていい!
探してくれてありがとな

思わず涙目になってしまった彼女を、
武臣はそう言ってなだめた。
ココ
Hey, you got something to put in there?
(おい、お前何か入れ物持ってるか?)

リー
Please Call me Ree.
(私のことはリーと呼んでくれ)

ココ
Just answer me if you have it.
(いいから持ってるのか答えろ)

リー
Hmmm, I don't have one.
(うーん、持ってないな)

リー
I have something I'd like you to include.
(入れてほしい"モノ"ならあるよ?)

ココ
Do you want to go swimming
in Tokyo Bay?
(東京湾に沈められてぇか?)

リー
I want to spend the night in bed with you.
(私は君と一緒にベッドに沈められたい)

ココ
F○ck you!!
(くたばれ!!)

鶴蝶
こら喧嘩するな
恋人同士仲良くしろ

ココ
だからちげーっての!

リー
Are you a bottom by any chance?
(もしかしてボトムかい?)

リー
Don't worry, I can top it too.
(心配はいらないよ、
私はトップもいけるからね)

ココ
Shut up b○tch.
(黙れクソが)

鶴蝶の言葉に思わず反論するココ。
しかし空気を読まないリーは、気にせず下品な言葉を並べる。
武臣
賑やかでいいな

メリーさん
……………

メリーさん
!

黙って彼らを見ていたメリーさん。
しかし突然ハッとし、武臣の服の裾を引っ張った。
武臣
どうしたメリーちゃん?

メリーさん
明司おじ様、なにか来てる

武臣
え?

メリーさん
悪霊って言葉では括れない
強い怨念を持ったナニカ

メリーさん
私が見るから、明司おじ様は
そのまま前を見てて

武臣
…分かった

ただならぬ様子に冷や汗をかきつつ、
武臣はメリーさんの言葉に従った。
少女
ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ッ!!!!

メリーさん
!?

次の瞬間、周りで降っていた血の雨が
二人目掛けてレーザーのように飛んできた。
メリーさん
明司おじ様!!

武臣
どうし…うわっ!?

メリーさんは武臣を押した。
飛んできた血の光線は彼女に直撃し、遠くへ弾き飛ばされた。
武臣
メリーちゃん!!

鶴蝶
どうした!?何があった!?

武臣
メリーちゃんが襲われた!
多分あいつの仕業だ!

ココ
なんだあれ…今までの霊と
全然雰囲気が違う…

リー
What the F○ck?!
(なんてことだ)

リー
I've never felt such a strong grudge.
(こんなに強い怨念は初めてだ)

リー
Even I the Reaper,
can’t stop my hands from shaking.
(死神の私でさえ、
手の震えが止まらないよ)

少女
ア゙ア゙……ゥ゙…

不気味にうなりながら、
少女は降り注ぐ血の雨を操る。
武臣
まずい、また来る…!

少女
ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ッ!!!!

武臣がそういい切る前に、
彼ら目掛けて血のレーザーが放たれた。