主
主
俺は中学3年生の有栖初兎
今日もいつもと変わらず元気に3年4組に登校した
俺はいつも遅刻気味で登校する…
どうしても朝は苦手なんよね…
初兎
いむくん
俺の名前を呼びながら震えているのは昔からの幼馴染で親友のいむくん
怖い話が大嫌いで今までお化け屋敷さえ入ったことがないらしい
いむくんだけやない
他のクラスメイトもみんな暗い表情を浮かべている
ないこ
ガッとドアを開けて俺の後ろから入ってきたのはクラスのリーダー的存在の乾ないこ
俺もこのクラスの中心的人物ではあるからないちゃんとも仲が良かった
ないちゃんはいむくんと同じように幼馴染だ
昔は3人で近くの公園でよく遊んだものだ
いむくん
いむくん
いむくん
泣きそうになりながら必死に俺の袖を引っ張るいむくん
ないこ
アホな俺はともかく賢いないちゃんも理解不能
その時、黒板の上にあるテレビがパッと明るくなった
ゲームマスター
ゲームマスター
ゲームマスター
ないこ
ないこ
急かすようにテレビに向かって言うないちゃん
初兎
初兎
俺がそう言うと口を少し尖らせた
ないこ
なんて、冷静ぶっとるけど俺だって焦っとるし、早よ内容知りたいわ
ゲームマスター
は?深夜?
ゲームマスター
ゲームマスター
冷静に淡々とそう話す女性
ないこ
ないこ
ないちゃんも流石に嘘だと思ったのか、珍しく大きな声を出す
ゲームマスター
ゲームマスター
なにそれ…
そんな噂話みたいなことほんまにあるって言うん?
ゲームマスター
ゲームマスター
それだけ言うとパチっと音を鳴らしてテレビの画面が消え、元通りになった
ないこ
ないこ
ないこ
そう言い放ち、席に座るないちゃん
いむくん
いむくん
そう言って泣きじゃくるいむくん
どうしていいか分からんくてその背中をさすっていた