咲月
おっはよぉっ!
智
うぎゃっ
スキップしながら大野の頭をはたき、椅子に座る
案外髪の毛ふわふわなのね、あなた
智
・・・・昨日、家にニノミヤ来たんだ
咲月
はっ//なんで知ってるの?
智
テンション高い・・・・
咲月
高くねえわっ!
翔
・・ホント仲良いですね。笑
いつの間にか私の後ろにいた櫻井君が、ははって笑った
智
でしょ?俺もそう思う。んふふっ
咲月
黙れっ
翔
いや、ホントお似合いです
咲月
・・・・・大野、櫻井君に金でもあげてんの?
智
あげてねえよっ
翔
もらってませんよ。笑・・・・・ただ、女好き野郎より、智君の方がいいと思います
“女好き野郎”
その言葉は、私の胸にチクっと刺さった
まるで、ニノミヤの事を指してるみたい。
咲月
・・さっ櫻井君・・・そんな言葉使うんだねっ・・ははっ、なんか意外~
翔
えっ!あ、すいません!言葉遣いがきたなくてっ・・・・
咲月
いやいやっ、全然っ・・そんなっ・・うん・・!
ダメだ。動揺してる。
ニノミヤは女好きなの・・?分かんない。
けど、他の人から見たら“女好き野郎”に当てはまるのかな?
智
女好き野郎はやめとけ、だってさぁ~んふふ
私が動揺している理由を見透かしたような笑顔で、大野はサラッと言いのけた
そうなのか・・・・・・やっぱり、ニノミヤは、“女好き”なんだ。
咲月
そうだねっ、ははっ、女好きじゃない人に恋するよ~笑
智
オイラ、女好きじゃないよ?ふふっ
いっつもいっつも私をバカにしやがって!!
私がお前を弄んでやる!
咲月
いいよ、付き合おっか。
智
・・・え?
それそれ、その顔を見たかったんだよ。
自分の予想が外れた時の、マヌケ顔。
智
やった☆じゃ付き合おうか。咲月
咲月
よろしくな、大野
この勝負、絶対勝つ!
大野に軽く微笑んでから、くるりと後ろを振り向こうとすると
急に肩を掴まれ、無理やり前に向けさせられた。
咲月
ちょっ、何よ・・大のっ
智
智。・・・・って呼べ
私の声を遮ってきたその言葉は、低い甘い声で紡がれた
咲月
・・・・・・・・・・さと・・・・し・・・・・
智
ん、
ポンと私の頭を叩いて、大野はどこかに行ってしまった。
なんだか・・・・この勝負・・・・・・・・・・・・・・・
勝てる気がしない。
咲月
櫻井君・・・・っどうしよ!!!
翔
えっ?付き合いたくて付き合ったんじゃないんですか?!
咲月
付き合いたくないよ、あんなドSと!
翔
あら・・・・やっちゃいましたね
咲月
もう最悪っ!
翔
ふふっ、じゃぁ、僕と付き合っちゃいますか?
櫻井君の丸い目が、三日月形に変わる
どゆ事?訳が分からない
翔
んじゃ、付き合うって事でね。
咲月
えっ、ちょっと待て!
櫻井君は松本部長のもとに行ってしまった
一体私はどうすればいいの!?
END







