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るる
るる
すれ違いのあとで
るる
ゆあんくんと、少し言い合いをしたのは昨日のこと
「好き」って言葉の重さについて、互いに受け取り方が違った。 それだけなのに、胸の奥がずっと痛い。
私は、ゆあんくんの「好き」が軽いなんて思ってない。
でも、自分に向けられるたびにちゃんと信じ切れてない自分がいた。
翌日の放課後
屋上のドアの前で立ち止まった
呼び出したのは私
言わなきゃ、何も変わらない
ドアを開けると、ゆあんくんはフェンスにもたれて空を見ていた
夕陽のオレンジ色が横顔を照らしている
ゆあん
彼の声は、少しだけ硬かった
えと
私が先に口を開いた
えと
ゆあん
ゆあん
ゆあんくんがこちらを見て、視線が絡む
息が詰まるくらい真剣な目
ゆあん
えと
ゆあん
ゆあん
えと
ゆあん
ゆあんくんの声が震えていた
私の胸の奥もじんわり熱くなる
えと
ゆあん
えと
えと
ゆあん
1瞬の沈黙
ゆあんくんが私に近づいてくる
ゆあん
えと
ゆあん
ゆあん
言葉の強さに、胸が締め付けられる
気づけば涙がにじんでいた
えと
ゆあん
えと
ゆあん
その瞬間、ゆあんくんが私の手を強く握った
温かさがじんわり伝わる
ゆあん
えと
声が震えて、涙混じりになってしまったけど。
それでも、ちゃんと届いたと思う
風が少し冷たくなった屋上で、2人の手だけは離れなかった
すれ違いの後で、今まで以上に近づけた気がした
るる
るる
るる
これからも、ずっと
幼なじみから始まった二人の関係。 すれ違いも、不安も、乗り越えて迎える最終話。 「ふざけてない」その言葉の意味を確かめながら、二人の未来が描かれる。
るる
るる
るる