TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

ー別の日ー

中也

先輩!!!

太宰

何?

中也

あのー…(ペラッ

太宰

ん?チケット?

中也

敦からチケット貰って、2枚だから、2人で行きませんか?"水族館"

太宰

……水族館?

チケットを受け取って、じーっと見る。

中也

はい

ちょっとだけ緊張してる。

指先が、きゅっとチケットを掴んだまま。

太宰

……(数秒、沈黙

中也

……嫌なら別に……

太宰

行く(即答

中也

早っ!?

太宰

だってさ(にやっと笑う

太宰

中也が“2人で”って言ったんでしょ?

中也

……言いましたけど(耳が赤い

太宰

水族館なんて

太宰

デートスポットじゃん

中也

で、デートとかじゃ……!

太宰

え〜?猫カフェはデートって言ったのに?

中也

それは先輩が勝手に……!

太宰

じゃあ今回は?

一歩近づく。

太宰

中也的には、何?

中也

……

視線を逸らして、小さく。

中也

……一緒に行きたいだけっす

太宰

……

一瞬、真顔になって――

次の瞬間、完全に顔が緩む。

太宰

可愛すぎ

中也

だからそういうのやめてください!!

太宰

やめない(きっぱり

太宰

いつ行くの?

中也

今週末っす

太宰

じゃあ決まり

太宰

お昼ご飯はカフェとかに寄ろうか

中也

え?

中也

……先輩、それ完全に……

太宰

デート?

中也

……はい(小さく

太宰

よし

太宰、満足げにチケットをしまう。

太宰

じゃあ約束ね

太宰

中也は迷子禁止

中也

しません!!

太宰

僕はするけど

中也

先輩!!!

廊下の窓から、冬の光。

水族館、週末、二人きり。

中也

……楽しみっす

太宰

僕も

ー当日ー

太宰

中也ぁー!待ったー?

中也

いえ、大丈夫っす

太宰

それじゃあ行こー!!!

中也

迷子になるなよ?!

太宰

はーいはーい、迷子代表行きまーす!

軽く手を振って、駅の改札を抜ける。

中也

自覚あるなら対策しろっての!

太宰のコートの裾をきゅっと掴む。

太宰

え、なにそれ

太宰

可愛いんだけど

中也

はぐれたら困るでしょ!

顔そらしつつ。

太宰

じゃあさ(くるっと振り返る

太宰

手、繋ぐ?

中也

……っ!(一瞬固まる

中也

……人多いんで

言い訳しながら、そっと手を出す。

太宰

うんうん

何も言わず、指を絡める。

中也

……

中也

……離すなよ

太宰

もちろん

太宰

僕の方が離さない

電車に揺られて――

太宰

わ、海見えてきた!

中也

テンション上がりすぎ

到着。

水族館の大きな看板。

中也

……でか

太宰

ねぇ、最初どこ行く?

中也

ペンギン(即答

太宰

即決!

ペンギンエリア。よちよち歩く姿。

中也

……っ(口元が緩む

太宰

またその顔(スマホ構える

中也

撮るな!!

ペンギンが一斉に飛び込む。

水しぶき。

中也

おぉ……

太宰

ねぇ中也(小声

太宰

こうしてるとさ

中也

太宰

卒業しても、普通に一緒に来れそう

中也

……

少しだけ、考えて。

中也

……来てくださいよ

太宰

当たり前

クラゲゾーン。

青い光。

中也

綺麗……

太宰

中也みたい

中也

は?

太宰

光ってる

中也

意味分かんねぇ……

でも、耳が赤い。

最後に大水槽。

魚がゆっくり泳ぐ。

中也

……時間、早ぇな

太宰

楽しいとね

隣を見る。

太宰

今日はさ

太宰

ありがとう、中也

中也

……俺も、楽しかったっす

二人の手は、いつの間にか、また繋がっていた。

太宰

…中也

中也

なんですか先輩

太宰

…出口どこだっけ

中也

…わかりません

太宰

地図はどこかなぁ〜♪

中也

…わかりません

太宰

……

太宰

ねぇ中也

中也

はい

太宰

完全に迷子だね、これ(にっこり

中也

自覚すんな!!!!

周囲をキョロキョロ。

同じ景色。

さっき見た気がするクラゲ。

中也

……あ、このクラゲ

中也

さっきも通りましたよね

太宰

うん

太宰

3回目

中也

……

中也

先輩、方向音痴にも程があるでしょ

太宰

だって水族館、全部同じ色なんだもん

中也

言い訳が雑!!

太宰

ねぇねぇ(急に真面目な声

中也

……なんすか

太宰

このまま閉館まで迷ってたらさ

中也

……たら?

太宰

職員さんに保護されるかな

中也

小学生か!!!

ちょうどその時。

職員

……あの

太宰・中也

職員

出口でしたら、こちらですよ

にこやか。

中也

……あ

中也

ありがとうございます……

太宰

助かりました〜!(深々お辞儀

歩き出す二人。

中也

……ほら

太宰

ん?

ぎゅっと手を掴む。

中也

今度こそ迷子防止です

太宰

……

一瞬驚いて、すぐ笑う。

太宰

ふふ

太宰

頼もしいなぁ、僕の後輩

出口の光。

外の空気。

太宰

楽しかったね

中也

……はい

太宰

また来よ

太宰

今度は、僕がちゃんと調べてくる

中也

……信じて良いんすか

太宰

多分

中也

不安しかねぇ!!!

二人で笑って、冬の夕方の街へ。

――迷子になった分、

思い出は、ちょっと多めだった。

loading

この作品はいかがでしたか?

36

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚