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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

山崎結

運転手さん

山崎結

今から私の命令に従ってください

運転手

はい?

山崎結

私は今包丁を持っています

山崎結

これがどういうことかわかりますか?

運転手

まさか…

山崎結

お察しの通りです

山崎結

さ、乗客の皆さん

山崎結

今から私の命令に従っていただきます

乗客

どういうこと…?

山崎結

そこのかわいい女の子

中村葵

え?

山崎結

お姉ちゃんのところにおいで

中村葵

え、え、やだ

山崎結

かなり困惑してるみたいだね

山崎結

君チョコレートはすき?

中村葵

す、すき

山崎結

よかった、あげるからおいで

中村葵

うん…

乗客

行っちゃダメだ!!

中村葵

え?

山崎結

手遅れですね

山崎結

君、お名前は?

中村葵

なかむらあおい…

山崎結

中村葵ちゃんね

山崎結

お姉ちゃんの隣においで

中村葵

うん

山崎結

これがチョコね

中村葵

ありがとう、

山崎結

乗客の皆さん

山崎結

カーテンを閉めてください

乗客

カーテン…?

山崎結

周りの人に悟られてはいけませんから

乗客

わ、わかりました

山崎結

ありがとうございます

山崎結

では次にスマホ等の連絡手段を絶ちます

山崎結

電子機器は全て電源を切り回収するので準備してください

山崎結

従えない場合この子供を殺します

中村葵

ヒッ…

山崎結

大丈夫、怖がることないよ

山崎結

きっと大人の人は葵ちゃんを守るために私の指示に従うからね

乗客

今はあの女子高生の言うことを聞くしかない…

乗客

それしか手段がないのか…

山崎結

では回収しに行きます

山崎結

私の目の前で荷物検査と電源を切るところを見せていただきます

結が全員分の電子機器の回収に入る。

事前に用意しておいた黒いポリ袋に次々と入れていき、同時にカバンと持ち物のチェックをする。

逃げられないように中村葵を連れながら…。

山崎結

ご協力感謝します

運転手

な、何をする気ですか?

山崎結

運転手さん並びに乗客の皆さんが反抗的態度を取らなければ痛い思いをせずに済みますよ

山崎結

運転手さんはこのまま南の方へ走行を続けてください

山崎結

ただし周りへの注意をひくようなパッシングは禁止です

山崎結

警察や会社の人に知らせる行為も禁止します

山崎結

背いた場合は中村さんを殺しますのでご注意を

運転手

分かりました…

山崎結

では乗客の皆さん

乗客

ざわ…

山崎結

黙って私の命令に従ってください

山崎結

まず、男性は後ろに女性は前に移動してください

山崎結

子供は1番前に来るように

乗客

は、はい…

山崎結

何度も説明しますが、私の命令に従わなかった場合は中村さんを即殺します

山崎結

そのことを頭の中に入れて置いてください

中村葵

助けて……

山崎結

どうしたの?葵ちゃん

中村葵

ヒッ…誰か助けてよぉ…

山崎結

怖いんだね、助けが欲しいんだね

山崎結

じゃあそんな葵ちゃんに質問ね

山崎結が中村葵と目線を合わせるように座る

中村葵は怯えた様子で体を震わせていた

山崎結

どうして葵ちゃんは誰かに助けて貰えると思っているの?

中村葵

え?

山崎結

葵ちゃんはまだ幼いから大人の人がみんな味方だと思っているのかな?

山崎結

この世には私みたいに悪いお姉ちゃんやいい大人の人もいるね

山崎結

でも大人になったら誰も助けてくれないんだよ

山崎結

自分しか信用しちゃいけないんだよ

山崎結

だから周りの人に助けを求めることはやめようね

中村葵は肩を震わせつつも困惑した表情で山崎結を見つめていた

バスジャックから1時間後…

本宮拓馬

すみません…

山崎結

はい?

山崎結

どうしましたか?

本宮拓馬

トイレに行かせていただけませんか…?

山崎結

トイレですか

運転手

パーキングエリアに寄りますか…?

山崎結

いえ、そのまま走行してください

山崎結

運転は止まらないようにしてください

運転手

わかりました

山崎結

排尿等は用意しておいた袋にしてください

山崎結

袋は二重にしておきますが、悪臭はあるかもしれませんので我慢してくださいね

山崎結

ではこちらをお渡しします

本宮拓馬

わかりました…

本宮拓馬は嫌々ながらに黒のポリ袋を貰う

その様子を見ていた一人の男性が声を上げた

安部康弘

ねぇ君

山崎結

私のことですか?

安部康弘

ああ、そうだよ

山崎結

なんですか?

安部康弘

どうして君はこんなことをするんだ?

山崎結

そんなことを聞いてどうするんです?

安部康弘

少し君のことが気になってね

安部康弘

特に深い意味は無いよ

山崎結

私は……

山崎結

山崎結

あなたに話す筋合いはありません

山崎結

少し騒がしいですね

山崎結

1度黙って貰えますか?

安部康弘

すみません…

バスジャックから5時間後…

山崎結には疲れが見えていた

乗客は恐怖心から放心状態へと変化し車内は静かだ

山崎結

1度外を確認しておいた方が良さそうですね

山崎結がカーテンを少し開けると乗用車がバスの後ろを走行しているようだった

山崎結

警察に目をつけられていたら面倒だな…

山崎結

まぁ、ないと思うけど…

山崎結

山崎結

ん?

目を凝らすと赤いライトのようなものが見え、山崎結は嫌な予感をさせた

山崎結

パトカーを呼んだ人はいますか?

乗客

い、いえ、

山崎結

電子機器は私が全て回収したはずですよね

乗客

私たちは外部に連絡が取れる物は持っていません…!!

運転手

私も会社用の携帯電話は渡したはずです

山崎結

そうですよね……

山崎結

運転手さん

運転手

は、はい

山崎結

できるだけパトカーから距離を離してください

山崎結

できなければ中村さんを殺します

運転手

わ、わかりました

2時間後…

山崎結

そろそろ離れていてもいい頃ですよね

確認のために山崎結がカーテンを若干開ける

山崎結

まだいる

運転手

ま、まだいるんですか?

山崎結

どうして同じ場所を維持したまま着いてくるんでしょうね?

運転手

さ、さぁ…?

運転手

私はあなたに言われた通り走行しているだけですのでわかりません

山崎結

2時間も経過しているのにパトカーが居なくならないなんておかしいことだと思いませんか?

山崎結

渋滞している訳でもないんですよ?

山崎結

どうして距離を離せないんですか?

運転手

わ、私にはさっぱり…

山崎結

もしかして連絡しているんですか?

運転手

はい…?

山崎結

警察

運転手

い、いいえ!

運転手

連絡なんて取っていませんよ!!

山崎結

嘘をつかないでください

山崎結

運転席に外部に知らせるような物でもあるんじゃないですか?

山崎結

それを使って警察に連絡したんでしょう?

運転手

そ、そんなものございません!

山崎結

嘘をつくな!!

山崎結

わかりました

山崎結

そちらがその態度ならば私もそれ相応の対応をします

運転手

ちょっと待って…!

山崎結

葵ちゃん

中村葵

へ…?

山崎結が中村葵の腕を勢いよく引っ張り長い髪を思い切り掴んで引っ張りあげる

中村葵

お姉ちゃん痛いよ!

中村葵

頭痛い引っ張らないでやめて痛い!!

幼い中村葵の声が車内に響き渡る

山崎結

葵ちゃん、痛いのは嫌?

中村葵

嫌だよ!

中村葵

痛いの嫌いなの!

中村葵

お願い離して!!

山崎結

わかった

山崎結

すぐに離してあげるね

中村葵

ほ、ほんとに

次の瞬間中村葵の首から血が溢れ出した

山崎結

髪を引っ張られるのが痛いんだよね

山崎結

痛く感じるのは胴体の重さで引っ張られているからなんだよ

山崎結

だったらその胴体から切り離せば自然と髪が引っ張られる時の痛みは解消されるんだよ

山崎結

葵ちゃん?

山崎結

聞いてる?

中村葵からの返事はない

彼女は全身をぐったりさせて動かなくなったのだ

山崎結

死んじゃった

山崎結

人って結構あっさり死ぬんですね

山崎結

つまらない

乗客

キャアアアアァァァアアアァ!!!!!!

山崎結

うるさいな

山崎結

周りに聞こえちゃうじゃないですか

山崎結

まぁ怖がってる姿を見るのは好きだからいいけど

山崎結

乗客の皆さんもう少し静かにしていただけますか?

乗客

キャアアアアァァァアアアァ!!!!!!!!

山崎結

聞こえてないか

山崎結

うるさいなぁ…!

山崎結

あ、丁度いいや

山崎結

実はノコギリも持ってきてるんです

山崎結

葵ちゃんはかわいいからお飾りしないとね

悲鳴が聞こえる中、山崎結はせっせと中村葵の首を切り落とす

山崎結

乗客の皆さん!!!

乗客

ざわ…

山崎結

見てください!

山崎結

中村葵さんの生首です!!

山崎結

とても可愛らしいでしょう?

山崎結

言っておきますがここにいる皆さんは全員人質です

山崎結

いつ殺されてもおかしくないということを頭に入れて置いてくださいね

山崎結

体のコレクションが増えるのはいいけど、人を殺すのって体力的に結構疲れるんですよ

山崎結

私の労働力を増やさないように気をつけてバス生活を送ってくださいね

乗客

わ、わかりました…

山崎結

あと黙って過ごしてください

山崎結

次声を出したら別の人を殺します

乗客

はい…

安部康弘

すみません…

本宮拓馬

は、はい?

安部康弘

彼女に気付かれないようできるだけ小声でお願いします

本宮拓馬

わかりました

安部康弘

手短に話します

安部康弘

今彼女は長時間立って私たちを監視しているのでかなりの疲れが溜まっているはずです

安部康弘

さらに今子供を殺したので体力がかなり限界かと思われます

安部康弘

どうにか彼女の隙を見て取り押さえたいのですが、協力して頂けませんでしょうか…?

本宮拓馬

なるほど

本宮拓馬

そういうことなら協力させてください

安部康弘

ありがとうございます

山崎結

秘密事ですか?

安部康弘

はい?なんのことでしょうか

山崎結

しらばっくれないでください

山崎結

明らかに隣の男性と話しているそぶりでした

本宮拓馬

いえ、私は…

山崎結

また私に嘘をついて命令に従わないんですか?

山崎結

私はつい先程黙れ声を出すなと言ったはずです

山崎結

命令が聞けないならまた人を殺すだけですね

山崎結

あなた達の秘密事のせいで人が1人死んだ

山崎結

一生悔やんでくださいね

安部康弘

お、おい、!

安部康弘

もういい俺だけでも取り押さえてや…

山崎結

なんですか?

安部康弘の腹部が赤い血で汚れ、山崎結は何度も安部康弘の全身を刺す

山崎結

大人の男性を殺すのは大変ですね

山崎結

さ、他に反抗してくる人はいますか?

乗客

本宮拓馬

ヒッ…

山崎結

いないみたいですね

山崎結

先程この死体と会話をしていたそこの人

本宮拓馬

は、はひっ

山崎結

私の命令に逆らった罰として、死体の切り取りを手伝ってください

本宮拓馬

え、

山崎結

できないのならあなたも殺します

本宮拓馬

で、できます!

本宮拓馬

やります!

本宮拓馬

どうすればいいですか!

山崎結

死にたくないと必死なんですね

山崎結

面白い

山崎結

ではノコギリで左手首を切ってください

山崎結

この死体の手はすごく美しい

山崎結

飾るのにもってこいですね

本宮拓馬

わかりました!すぐにやります!

本宮拓馬

本宮拓馬

できました!

山崎結

はい、ありがとうございます

山崎結

用済みです

本宮拓馬

え?

宮本拓馬の大動脈を狙って包丁を突き刺す

狙いは上手く定まったようで、宮本拓馬は少し動いたあとすぐに止まった

山崎結

あなたは綺麗なところがないのでそのままで

山崎結

もう3人も殺しちゃいましたか

山崎結

何気にあっという間に死んでいくんですね

乗客

山崎結

もう叫ぶ元気もありませんか?

山崎結

意気消沈って感じですね

山崎結

あれ?

運転手

どうかしましたか…?

山崎結

ずっと左車線を走るんですね

運転手

それがなにか…

山崎結

いえ、特には

30分後…

ゆっくりとスピードが下がっていくのを感じた山崎結は嫌な予感をさせる

山崎結

運転手さん

運転手

はい?

山崎結

なぜパーキングエリアにバスを止めようとしているのでしょうか?

運転手

少し休憩させてください

運転手

何時間もバスを走行させるのは危険です

運転手

こちらとしても集中力がなくなり事故に遭う確率が高まります

山崎結

そうですか…

山崎結

仕方ないですね

山崎結

乗客の皆さんと運転手さんはバスから出ないようにしてください

運転手

はい

乗客

わかりました…

コンコンコン

窓をノックされるような音がする

山崎結

なんですか…?

山崎結

どうしてノックのような音が?

運転手

さ、さぁ

山崎結

またカーテンを覗かなきゃ

山崎結がカーテンを開けると一人の男性が立っていた

山崎結

誰だ?

山崎結は1度カーテンを閉め運転手の元へ行くことにする

山崎結

運転手さん

運転手

はい?

山崎結

私が対応すると怪しまれます

山崎結

あなたがあの男性への対応をしてください

運転手

わ、わかりました

山崎結

なにか下手なことを言ったら下半身を切りつけます

山崎結

言葉選びは気をつけてくださいね

運転手

は、はい

運転手

会話がしやすいように窓を開けてもいいですか?

山崎結

必要最低限でお願いします

運転手

わかりました

運転手

どうかされましたか?

山口真一郎

あ、こんばんは

山口真一郎は運転手だけに見える位置でメモを見せる

メモには『これから質問をメモ上でします。はいの場合は瞬きを1度、いいえの場合は瞬きを2度お願いします。』と書いてあった。

山口真一郎

先程から誰も出てこないので心配になりまして声をかけさせていただきました

運転手

それはどうも…

山口真一郎

私は山口と申します

『通報を頂いた警察です。』

『今現在けが人は出ていますか?』 瞬きは1度

『死者は出ていますか?』 瞬きは1度

『死者は1〜5人の間ですか?』 瞬きは1度

『犯人は会話をできる状態ですか?』 瞬きは1度

山崎結

長い

山崎結が外からは見られない位置で運転手に声をかける

運転手

すみませんがそろそろ出ますので

『できるだけこの場所に留まるようにしてください』

『瞬きは1度』

山口真一郎

わかりました

山口真一郎

お忙しい中失礼いたしました

運転手

いえ

山崎結

もう十分休憩しましたよね?

運転手

すみませんもう少し休ませてもらえませんか?

山崎結

何故です?

運転手

上手く足のコントロールができないんです

山崎結

はい?

運転手

運転するのってかなりの集中力が必要なんですよ

運転手

運転した事ありますか?

山崎結

ないです

運転手

周りに気を使ったり、お客さんを酔わせないようにコントロールしてるんです

山崎結

わかりましたそこまで言うならどうぞ休憩してください

運転手

ありがとうございます

コンコンコン

5分後…

山崎結

またですか

山崎結

運転手さん?

運転手

すみません

運転手

上手く足が動いてくれないので対応ができません…

山崎結

仕方がありませんね…

山崎結

わかりました

山崎結

私が対応しに行きます

運転手

ありがとうございます

嫌々ながら山崎結はバス後方に行き窓をわずかながらに開ける

山崎結

どちら様ですか?

山口真一郎

山口です

山口真一郎

今あなたがいるバスは多くの警察が取り囲んでいます

山口真一郎

少しでも動けばすぐにあなたを捕まえに行きます

山崎結

は?

山口真一郎

けが人はいますか?

山崎結

いません

山口真一郎

本当ですね?

山崎結

はい

山崎結

生きている人は怪我してませんよ

山口真一郎

生きている人?

山崎結

3人は私のコレクションですので触らないでくださいね

山口真一郎

どうして君はこんなことをしたんだ?

山口真一郎

1度話そうじゃないか

山崎結

あなたに話すことはありません

山崎結

運転手さん!バスを出してください!

運転手

いえ、バスを出す訳には行きません

山崎結

私の言うことが聞けないんですか?!

山崎結

わかりました

山崎結

ではもう1人殺りますよ!

山口真一郎

おい!!

山口真一郎が窓を全開させ山崎結の腕を掴む

山崎結

やめろ離せ!

山崎結

お前諸共殺してやる!!

山口真一郎の腕は綺麗な赤に染った

山口真一郎

いった…

山口真一郎は持っていた手袋を地面へ落とす

これは警察の作戦だった…

山口真一郎

皆さん聞いてください

警察官

はい

山口真一郎

現在通報が入りました

山口真一郎

バスがハイジャックされている模様です

山口真一郎

場所は東京都の高速道路

山口真一郎

○○付近走行中

山口真一郎

バス内の音声を再生します

女の声«さ、乗客の皆さん。今から私の命令に従っていただきます──»

警察官

幼い声ですね…

警察官

中学生から高校生と言った所でしょうか

山口真一郎

そうですね

山口真一郎

にしてもどうして若い子が?

警察官

とりあえず今はバスを誘導させることが最優先です

警察官

確か最近のバスは防犯のために通報ボタンを押された時から現場の音声と位置情報がこちらに公開される仕組みでしたよね

山口真一郎

位置情報から割り出して今すぐパトカーを走らせましょう

女の声«──警察や会社の人に知らせる行為も禁止します──»

警察官

今の聞きましたか?

山口真一郎

はい…。私服警官に乗用車を乗ってもらって先を走ってもらいましょう

山口真一郎

パトカーは後方で走らせます

警察官

はい!

パーキングエリア到着

山口真一郎

カーテンが全て閉まっているあのバスに間違いないでしょう

山口真一郎

私が1度様子を見に話しかけてきます

警察官

わかりました

警察官

女性はかなりの興奮状態にあるかと思われます

山口真一郎

そうですね

山口真一郎

私が襲われた時のために作戦を立てておきましょう

警察官

わかりました

山口真一郎

山口真一郎

では私が持っている手袋を合図に出しましょう

山口真一郎

音も出ないし犯人からは見えないはずです

山口真一郎

合図を出したら突撃に入ってください

山口真一郎

私が話している間、犯人からは死角となる位置で準備を進めるように

山口真一郎

今までの予行練習通りに計画立てれば上手く行きます

山口真一郎

頑張りましょう

警察官

はい

1度目の様子見後

山口真一郎

犯人はかなり警戒しているのか代わりに運転手が出てきました

山口真一郎

そして彼には私の質問に答えてきていただきました

山口真一郎

音声でも入っていた通り中はかなり悲惨だと思われます

山口真一郎

犯人は話が出来る状態です

山口真一郎

時間を少し開けてもう一度行ってきます

警察官

はい

警察官

気をつけてください

5分後…

山口真一郎

では行ってきます

山口真一郎

確認ですが、もし私の身に何かあれば作戦を決行させる合図を出します

山口真一郎

皆さん集中して取り組んでください

警察官

はい

コンコンコン

山崎結

どちら様ですか?

山口真一郎

(女子高生…?)

山口真一郎

(とりあえず話をしなければ)

山口真一郎

山崎結

山崎結

やめろ離せ!

山崎結

お前諸共殺してやる!!

山口真一郎は腕に激痛が走った

山口真一郎

いった…

次の瞬間山口真一郎は作戦を決行させる

ドダドダドダ!!

多くの足音が一気に聞こえてバスの中に閃光弾が入れられた

今までにない明るさで山崎結は目を瞑ると、次の瞬間体がズンと重くなる感覚がした

山崎結

やめろ!

山崎結

離せクソ警官!!

休む暇なく立って周りを見ていた山崎結には暴れる体力など残っているはずもなく、持っていた包丁は取り上げられた

山崎結

離せっつってんだろ!!

山口真一郎

○○時△△分

山口真一郎

女子高生を銃刀法違反、また人質強要行為処罰法違反の疑いで逮捕する

山崎結

ふざけんな……

警察官

これ以上話すのは署の方でしてもらおうか

警察官

暴れるようなら公務執行妨害にもなるからね

山崎結

クソ…

山崎咲

お父さん

山崎咲

結が家に帰ってこないの

山崎晴斗

もう夜の10時だぞ

山崎晴斗

さすがに遅すぎるんじゃないか?

山崎咲

ちょっと今ニュース速報見た?

山崎晴斗

バスジャックの犯人捕まったみたいだな…

山崎晴斗

遺体は3人、猟奇殺人の可能性もあるって…

山崎咲

殺され方が酷かったみたいね

山崎咲

左手首と首を乗客全員から見える位置に置いておくなんて普通の人間じゃないわ…

山崎晴斗

この犯人の子

山崎晴斗

結と同い年なんだな…

山崎咲

まさか…

山崎咲

結は殺人なんてする子じゃないわ

山崎晴斗

そりゃそうだろ

山崎晴斗

うちの娘は思いやりがあって優しい子だぞ

山崎晴斗

そんな馬鹿げたことをする訳ないだろう?

山崎咲

そうよね

山崎咲

捜索願を出しに行きましょう

山崎晴斗

あぁ…

山崎晴斗

こんばんは

警察官

こんばんは

警察官

如何されましたか?

山崎晴斗

実はうちの娘が行方不明でして

山崎晴斗

普段ならもう家に帰っている時間なんですが、一向に帰ってこないんです

山崎晴斗

連絡もしてくれなくてとても心配で

警察官

なるほど…

警察官

失礼ですが娘さんはお幾つですか?

山崎晴斗

16歳です

警察官

16歳ですね…

警察官

少々お待ちください

山崎咲

結大丈夫かしら…

山崎晴斗

きっと大丈夫だよ

警察官

お待たせ致しました

警察官

ではこちらの届出に色々書いてもらいますんで、お願いします

山崎晴斗

わかりました

山崎晴斗

氏名は…

山崎晴斗

山崎結っと…

警察官

警察官

山崎結さん…って

警察官

あ、あの少しお待ち頂いても宜しいですか?

山崎晴斗

は、はい

警察官は慌てたように中へ入っていった

山崎咲

どうしたのかしら

山崎晴斗

とりあえず待っていよう

山崎咲

ええ…

10分後…

警察官

お待たせ致しました

警察官

お嬢様のお名前は山崎結さんでお間違えありませんね?

山崎晴斗

はい、そうですが…?

警察官

お顔はこちらのお嬢様にお間違えございませんか?

山崎咲

ゆ、結です!

山崎咲

なぜうちの娘の顔写真を?

警察官

詳しい話はこちらの交番ではなく○○署でお願い致します

山崎晴斗

え…?

山崎晴斗

○○署って…

警察官

覚悟をした方がいいかと思います…

山崎咲

え、え、?

山崎晴斗

とりあえず行ってみよう

山崎晴斗

話はそれからだ

山崎咲

そ、そうね

警察官

夜遅くに申し訳ございません

警察官

山崎結のご両親の方ですね

山崎晴斗

は、はい

警察官

交番の方から話は聞いております

山崎咲

うちの娘に何かあったんですか?

警察官

つい先程捕まったバスジャック事件の犯人が女子高生だということはご存知ですか?

山崎咲

は、はい

山崎晴斗

確か娘と同い年の子ですよね

警察官

はい

警察官

実はその犯人が山崎結さんなんです

山崎咲

は…?

山崎晴斗

結が…?

警察官

はい…

警察官

彼女は今こことは別の署で詳しい話を聞いているところです

警察官

ご家族の方にも話を聞きますが、今日はもう遅いので明日の朝からお願い致します

警察官

今後マスコミの目もあるかと思いますので、旦那さまと奥さまは別々の署で話を伺います

山崎咲

え、ちょっと待って

山崎咲

上手く追いつけません

山崎晴斗

何かの間違いじゃないんですか?

山崎晴斗

結が殺人なんて、バスジャックなんて

山崎咲

するわけないじゃないですか!!

山崎咲

何かの間違いですよね?!

山崎咲

もっときちんと調べてください!!

警察官

現行犯逮捕ですので

警察官

山崎結さんに間違いございません

山崎咲

そんな

山崎咲

絶対嘘よそんな

山崎咲

あんなに優しくて大人しかった子が

山崎咲

殺人なんてする訳ないじゃない…

警察官

今は受け入れ難い事だと思います

警察官

しかし今後の結さんのためにも御二方からの話が必要になってくるのです

警察官

御協力を願います

山崎晴斗

わかりました…

山崎咲

あなた!!!

山崎咲

まるでそんな、結が犯人だって信じ切ったような言い方は何よ?!

山崎晴斗

現行犯逮捕なんだろ!

山崎晴斗

手違いも何もないんだよ…

山崎晴斗

ニュースで見ただろ?

山崎晴斗

結本人も容疑を認めてるんだ…

山崎咲

そんなの、そんなの警察からの圧力をかけられているのかもしれないじゃない…

山崎晴斗

咲、1度家に帰って休もう

警察官

明日は9時から晴斗さんから聴取をしますので××署までお越しください

山崎晴斗

わかりました

山崎晴斗

では今日は失礼します

警察官

こちらの車で送っていきますよ

山崎晴斗

そうですか…

山崎晴斗

ありがとうございます

警察官

いえ

山崎咲

なんであなたはそんなに淡々と冷静にいられるのよ…

山崎晴斗

なんでだろうな…

警察官

車の準備ができましたのでどうぞ

山崎晴斗

ありがとうございます

山崎咲

私はまだ認めてないんだから…

山崎晴斗は静かに咲の頭を撫でる

山崎晴斗

明日から忙しくなる

山崎晴斗

今日は早く風呂に入って眠ろう

山崎咲

こんな状態で寝れると思うの…?

山崎晴斗

布団の中に入るだけでもきっと違うさ

山崎晴斗

おいで

山崎咲

お父さん…

あとがき!

彼岸薔薇🥀

この度は僕の初小説となる『女子高生バスジャック事件』を読んで下さりありがとうございます!!

彼岸薔薇🥀

想像の中だけなら何をしたって怒られないし捕まらないですよね

彼岸薔薇🥀

僕はよく物騒な想像をしちゃうんですが、それを現実に起こさないようにするため小説といった形で書かせていただきました!

彼岸薔薇🥀

実際に事件を起こした当事者では無いのでリアリティがあまりない部分があるかと思いますが目を瞑っていただけると嬉しいです🙏🏻

彼岸薔薇🥀

もし僕の気力があれば『動機編』や『その後の家族編』とかも書いていこうかな〜と思っております

彼岸薔薇🥀

ただ内容が内容なので消されないか心配ですね笑笑

彼岸薔薇🥀

誤字脱字等あれば後々変更していく予定です…😇

彼岸薔薇🥀

これからも様々な作品を書いて行ければと思っておりますのでどうぞよろしくお願い致します🙏🏻

彼岸薔薇🥀

犯罪は絶対に起こしてはいけません

彼岸薔薇🥀

僕とのお約束です

彼岸薔薇🥀

それではまた!!

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