-ハンターの館-
-玄関前-
謝必安
さて、今日は試合がないですし。
謝必安
外へ歩きに行きましょうか。
ポツ‥ポツ‥。
謝必安
…おや?(窓に近づき)
謝必安
雨、ですか…。
謝必安
見た感じ、通り雨ですかね。
謝必安
せっかく外へ出ようと思ったのに…。
謝必安
仕方ありませんね、
謝必安
今日は部屋で詩を書いて過ごしましょうか…。(くるりと廊下の方へ前を向き)
謝必安
って、あれ…。
謝必安
やけに腰が軽いと思ったら。
謝必安
羅針盤がない…!?
謝必安
ど、どこに置いてきたんでしょう…。
謝必安
昨日は確か、
謝必安
試合が終わったあと、中庭に立ち寄って…
謝必安
疲れていたから、しばらくの間寝ていましたね…。
謝必安
!もしや…。
謝必安
……。
謝必安
こんな日に外出するのは嫌ですが、
謝必安
中庭を確認した方が良さそうです。
謝必安
急いで行きましょう…!
-中庭-
謝必安
はぁ、はぁ…。
謝必安
雨が凄い…。
謝必安
確か、ここのベンチで日向ぼっこをしていたのですよね。
謝必安
……あぁ、ありました。
謝必安
屋根があったおかげで濡れなくてよかったです…。(羅針盤を腰に携えて)
???
ねぇ、髪の長いお兄さん〜。
謝必安
?
謝必安
誰かいる…?
謝必安
一体どこから声が…。
???
…もう〜!
???
下だよ!こっち向いて!(高い声が響き)
謝必安
下…?(自分の足元を見つめ)
謝必安
!(背がサバイバーより低い、子ども…?)
???
あっ!
???
やっと、目が合った!(にこっと笑って)
謝必安
あ、あなたは?
謝必安
ここでは見かけない顔ですね。
???
えっ、私?
???
私……、自分の名前わからない。
「少女」
けど、皆からは少女ちゃんって呼ばれてるよ!
「少女」
髪の長いお兄さんのお名前は?
謝必安
私はハン……あっ。
謝必安
(自分がハンターだと告げれば、この子に怖がられてしまうでしょうか…。)
謝必安
(多分、この子はサバイバー陣営のはず。)
謝必安
…謝必安、と申します。
「少女」
しゃびあん?
謝必安
えぇ、そうですよ。
「少女」
しゃびあんはここで何してたの?
謝必安
忘れ物を取りに来たんですよ。
謝必安
昨日ここで居眠りをしていたので、
謝必安
慌てて取りに来た感じですね。
「少女」
その時計みたいなもの?
謝必安
この羅針盤ですか…?
謝必安
えぇ、これは私の大切な物ですよ。
謝必安
なのに、うっかりしてましたよ…本当に。(肩を落としながら)
「少女」
私も大切なものあるよ!(手に持っている人形を見せて)
謝必安
おや、可愛らしいお人形さんですね。
謝必安
えっと、少女……さん。
「少女」
しゃびあんの言いやすい方でいいよ!
謝必安
で、では。少女さんで…。
謝必安
ところで、少女さんはここで何を?
「少女」
私?
「少女」
そこのブランコで遊んでいたよ!
謝必安
ブランコ…?
謝必安
…あぁ、あのブランコですか。(中庭の奥に遊具が見えて)
「少女」
でも急に雨が降ったから、
「少女」
屋根のある場所へ走ったの。
「少女」
そこで、しゃびあん見つけた!
謝必安
今に至る、と…。
謝必安
あと、どうやってこの場所へ来たのですか?
「少女」
外で遊んでいたら、知らない道を見つけたの。
「少女」
気になって、奥へ進んだらここに着いたの。
謝必安
つまり、迷子…ですか?
「少女」
そうなるのかな…?
「少女」
でも、まだ暗くないからブランコで遊ぶの!
謝必安
と言っても、ブランコは雨で濡れて遊べませんよ?
「少女」
あっ、そうだった…。(悲しそうに)
謝必安
(…どうしましょう。)
謝必安
(この子を元の場所に送るべきでしょうか?)
謝必安
(でも、ハンターの私があちらの館へ侵入してもいいのでしょうか…。)
「少女」
ねぇねぇ、そういえばしゃびあん。
謝必安
…あっ!はい。
「少女」
さっきから顔色が悪いけど、大丈夫?
謝必安
おや、そんなに顔色が悪いですか?
「少女」
うん、何だか遠くの方を向いているような…?
謝必安
大丈夫ですよ、少し昔の事を思い出しただけです。
「少女」
昔の事…?
謝必安
……。(降り注ぐ雨を見つめて)
「少女」
しゃびあん、大丈夫?
謝必安
!
謝必安
あっ、すみません…。
謝必安
さ、さぁ。
謝必安
外にいると冷えるでしょう。
謝必安
取り敢えず、中に入りましょうか。
「少女」
しゃびあん待って!
「少女」
…ギュ(謝必安の肩足を抱きしめ)
謝必安
しょ、少女さん?
謝必安
えっと、どうしましたか。
謝必安
もしかして、中に入るのは嫌でしょうか?
「少女」
ううん、違うよ。(抱きしめつつ)
謝必安
では…?
「少女」
さっき、しゃびあん泣いてたから。
謝必安
!
「少女」
悲しい時はね、
「少女」
抱きしめてあげると相手は落ち着くって聞いたの。
「少女」
…どうかな?(顔を見上げて)
謝必安
……。
謝必安
…いえ。
謝必安
偶然、雨が吹き込んで来たので見間違いですよ。
謝必安
ですから、もう大丈夫ですよ。
「少女」
そうなの…?
謝必安
えぇ、ありがとうございます。(優しく微笑み)
「少女」
うん、ならよかった!
「少女」
本当はしゃびあんの背中にぎゅーってしたかったけど、
「少女」
しゃびあん、背が高いから反則!
謝必安
ふふ、少女さんもこれから背が伸びますよ。
「少女」
本当?じゃあこれから楽しみ!
「少女」
しゃびあんより背が高くなったら、ぎゅーって出来るね!
謝必安
さ、流石にそれは高くなり過ぎるような…?(苦笑)
謝必安
って、おや…。
謝必安
少女さんと話していると雨が通り過ぎたみたいですね。(空を見上げて)
「少女」
あっ、本当だ!
「少女」
じゃあ私、そろそろ帰るね。
「少女」
帰って、皆とお茶会するんだ!
謝必安
えっ、帰り道分かるのですか?
「少女」
うん、大丈夫だよ。
「少女」
今日はしゃびあんと話せて良かった!
謝必安
えぇ、私も楽しかったですよ。
「少女」
次は一緒にブランコ乗ろうね!
「少女」
じゃあまたね〜。(そう言い、サバイバーのもとへ瞬間移動して)
謝必安
!
謝必安
消えた…!?
謝必安
少女さんの能力でしょうか?
謝必安
無事に戻っているといいのですが…。
謝必安
と言うか、私がハンターだと気付いていたのですね。
謝必安
まだ小さいのに度胸がある、まるで…
謝必安
…彼のようですね。
謝必安
…さて、
謝必安
私も部屋へ帰りましょうか。
謝必安
外を歩くのは明日にしましょう。
謝必安
彼に話したい事が1つ増えたことですし…、
謝必安
忘れないうちに手紙に纏めておきましょう。(そう言い、部屋へ帰って行き)