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#日本愛され
やる気行方不明(仮)
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★注意★ ★旧国が出てきます。 ★とある国が消えてしまっているお話です。 ★CPじゃないので腐コメはお控えください。 ★コメントくれたら嬉しい…() ★何でもいける方のみどうぞ ★毎日午後5時投稿です。
カチ、カチ、と時計の針が静かな部屋に響いていた。
窓の外からは、車の走る音がかすかに聞こえる。
机の上には書類や古い写真、使わなくなった小物がいくつも積み重なっていた。
その中心で、アメリカは一人、頭を抱えていた。
アメリカ
目の前には、大量の箱。
どれも長い間開けていなかったものばかりだ。
アメリカ
箱を一つ開ける。
中から古い写真が何枚か出てきた。
アメリカ
写真を一枚ずつ眺める。
昔の自分。
昔の国々。
今とは少し違う街並み。
写真の中の自分は、今よりずっと幼く見えた。
アメリカ
少し笑う。
そして写真を箱へ戻そうとした、その時だった。
箱の底に、見覚えのない小さな封筒があることに気づいた。
アメリカ
白かったはずの封筒は、長い年月のせいか少し黄ばんでいる。
端には小さな折れ目。
表には、古い文字で宛先が書かれていた。
アメリカは何気なく手に取る。
そして――
動きを止めた。
アメリカ
そこに書かれていた名前。
それは、もう今は存在しない国の名前だった。
アメリカ
しばらく、何も言えなかった。
手紙を持つ手が、ほんの少し震える。
アメリカ
記憶を探る。
いつ書いたものなのか。
なぜここにあるのか。
考えれば考えるほど、胸の奥から古い記憶が浮かび上がってくる。
赤い旗。
大きな国土。
低い声。
そして、自分を見つめるソ連の姿。
アメリカ
封筒の裏を見る。
差出人の名前も、確かに自分だった。
アメリカ
アメリカは封筒を裏返したり、表に戻したりする。
まるで、それだけで過去が変わるかのように。
アメリカ
その言葉の続きが出てこない。
手紙を書いたこと自体は、なんとなく覚えている。
だけど。
それをどうして渡さなかったのか。
そこだけが、ぼんやりとしていた。
アメリカは机の前に座る。
封筒をそっと机の上へ置いた。
そして、しばらく見つめる。
アメリカ
封筒の角を指でなぞる。
それだけで、昔の記憶が少しずつ蘇ってくる。
――怖かった。
昔の自分は、とにかくソ連が怖かった。
会えば慌てる。
何か言われれば怯える。
少し睨まれただけでも、すぐに逃げた。
それなのに。
どうして自分は、こんな手紙を書いたのだろう。
アメリカ
封筒を開けようとする。
しかし、そこで手が止まった。
アメリカ
開ければ、中身を読むことができる。
当然のことなのに。
なぜか、怖かった。
昔の自分が書いた言葉。
それを今の自分が読む。
ただそれだけなのに、胸がざわつく。
アメリカ
手を離す。
封筒は机の上に置かれた。
アメリカは椅子の背もたれに体を預ける。
アメリカ
誰に言うでもなく呟いた。
部屋には返事がない。
当然だった。
ここには、自分しかいない。
アメリカは視線を落とした。
そして、ぽつりと呟く。
アメリカ
その言葉を口にした瞬間。
自分で自分の胸を刺したような気がした。
アメリカ
しばらく黙る。
そして慌てたように首を振る。
アメリカ
誰も聞いていないのに、言い訳をする。
アメリカ
小さく息を吐いた。
机の上の手紙を見る。
どうして今まで忘れていたのだろう。
どうして箱の奥にしまったままにしていたのだろう。
アメリカは立ち上がり、窓の外を見る。
夕方の街。
たくさんの人が歩いている。
車が走っている。
いつも通りの日常。
何も変わらない。
でも、自分の中では。
ずっと昔に終わったはずの時間が、今になって動き始めていた。
アメリカ
アメリカは机へ戻る。
そして手紙をもう一度手に取った。
今度は、開けなかった。
代わりに封筒の表面に書かれた名前を見つめる。
そこには、はっきりと書かれていた。
――ソ連へ。
アメリカ
ほんの少しだけ笑う。
けれど、その笑顔はどこか寂しかった。
アメリカは手紙を胸元に抱える。
アメリカ
そう呟いた。
その夜。
アメリカは眠れなかった。
ベッドに入っても、頭の中にはあの手紙が浮かんでくる。
――ソ連へ。
何度も寝返りを打つ。
アメリカ
布団をかぶる。
アメリカ
目を閉じる。
しかし、眠れない。
結局、アメリカはベッドから起き上がった。
そして机へ向かう。
そこには、昼間の手紙が置かれている。
アメリカ
椅子に座る。
封筒を手に取る。
そして今度こそ、封を開けようとした。
――だが。
指が止まる。
アメリカ
誰もいない部屋で、アメリカは小さく笑った。
アメリカ
結局、その夜も手紙を開けることはできなかった。
アメリカは封筒を机の引き出しにしまう。
鍵をかける。
そして、その引き出しをじっと見つめた。
アメリカ
そう言って、部屋を出ていった。
机の引き出しの中で、古い封筒は静かに眠っていた。
表には、たった一つの名前。
ソ連へ
コメント
1件
うわあ……これ、すごく切ない話ですね🥀 アメリカが昔の自分がソ連に宛てた手紙を見つけて、読めずに戸惑うっていう。もういない人に書いた手紙って、開けるのにすごく勇気がいるんだろうな。「ソ連はもういないんだから」って自分に言い聞かせる台詞が胸に刺さりました。過去の“怖かった”気持ちと、今の複雑な感情の間で揺れてる感じがすごく伝わってくる… 2話も気になります。明日読めるかな🌙