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私は、自分が大嫌いだ

あら、深月。
スカートは履かないの?

雲居 深月

えっと…

言葉に詰まっていると、 お母さんは、さらに続けた。

貴方は、"女の子"なんだから。

スカートじゃないと駄目よ。

雲居 深月

……分かった。

お母さんに云われた通り、 スカートを履き、鏡を見る。

あら、可愛いわ!

流石、お母さんの子ね。

鏡には、少女が映っている。

よく手入れのされた、綺麗な白髪。 雪の様に白い肌。

何処からどう見ても、美少女だった。

雲居 深月

( 嫌なのに。 )

さあ、行ってらっしゃい。

雲居 深月

うん…!

こんな自分が、大嫌いだ。

雲居 深月

はぁ…

ヘンスに寄り掛かり、溜息を吐く。

転校初日から、 屋上に行くなんて、 お母さんにバレたら、 どうしようか。

暁山 瑞希

あれ…?

雲居 深月

!?

誰も来ないと思ったら、 誰か入って来ちゃった……

暁山 瑞希

そんな驚かなくて良いよ〜!
君、隣のクラスの転校生ちゃん…?

暁山 瑞希

ボク、暁山 瑞希!

雲居 深月

瑞希、さん…

入って来たのは、 ピンクの髪が特徴的な、 可愛らしい女の子だった。

雲居 深月

私は、雲居 深月です…

暁山 瑞希

ボクと一緒の名前だね〜!!

暁山 瑞希

宜しく!!

雲居 深月

あ、はい…

凄い、なぁ… 初対面の人と、こんな喋れるなんて。

暁山 瑞希

もうそろそろ、
最終下校時間だから、
一緒に帰らない?

雲居 深月

いいんですか…?

暁山 瑞希

うん!
い〜よ〜!!

暁山 瑞希

それと、敬語じゃなくて良いよ!

雲居 深月

分かった、
じゃあ、帰ろ、瑞希。

帰ろうとすると、 男子生徒に打つかってしまった。

あ、雲居さんじゃん!!

暁山と居るのww?

辞めたほうが良いよwww

暁山 瑞希

ッ……

瑞希は、俯く。 何でだろう。

雲居 深月

何でですか?

雲居 深月

私と瑞希の関係は、
自分達で決めるので。

雲居 深月

ご心配なく。

暁山 瑞希

深月ちゃん…

なんなんだよッ!!
転校生だからって、
調子乗りやがって!!

男子生徒は、 私に向かって、 拳を振り上げる。

これから来る衝撃に備え、身構える。

しかし、何時まで経っても、 衝撃は来なかった。

雲居 深月

え…?

暁山 瑞希

君、ウザいんだけど。

暁山 瑞希

深月の事、
傷付けるなら、殺すよ?

ヒッ…

目を開けると、 瑞希が、男子生徒の腕を掴んでて…

男子生徒は、去っていった。

暁山 瑞希

じゃ、帰ろっか〜!!

雲居 深月

う、うん…

生暖かい風が、髪を靡かせた。

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