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矢城と美羽が第三部隊に入隊してから数週間―
異邦人ということもあり、最初は隊員と打ち解けにくく苦労していたようだが、実力や性格から徐々に人が集まるようになった
勇也
勇也
勇也
矢城はふと窓を見る。そこにはまだ袖の余る隊服を身にまとった自分がいた
帽子をかぶり直し、ネクタイを締める
その時、後ろから声をかけられた
雪
勇也
雪
雪
雪
雪はポケットからインカムを取り出し、矢城に手渡した
雪
勇也
言葉がでなかった
自分が指令?しかも実戦で?
雪
雪
無理だ、できるわけがない―今すぐ断らなきゃ
勇也
雪
雪
彼がすべて言い終える前に、雪は既に歩き出していた
思わずさらにネクタイをきつく締める。もしこれで誰かが傷ついたら自分の責任だ
しかし期待には応えたい―
今回やってだめだったら、次回から断ろう…
意を決し、矢城は美羽のいる医務室へと向かう
その道中、仮眠室から出る真を見た
部隊加入を決断したあの日に界人に言われた言葉を思い出す
界人
矢城は美羽に続いて扉から外に出ようとしたところを界人に呼び止められ、振り返る
界人
勇也
界人
彼は苦い顔をして深く息を吸い、告げた
界人
勇也
突然の告白に、矢城はぽかんと彼を見る
界人
界人
勇也
勇也
矢城は言葉をとめる
界人の瞳に宿る揺らぐ光、窓に体を向ける雪の沈黙―
これ以上、触れてはならない
勇也
勇也
扉の外から話を聞いており、声を発そうとした美羽の手を引き総隊長室を後にする
これは、僕が立ち入る問題ではない
真
界人
真
界人
真
真は誇らしげに胸を張る
今回同行する第一部隊は、異能力者ではないもののベテラン揃いの名部隊だ
大型の影一体の討伐が目的だが、攻撃が複雑とのことであるため第一部隊が支援に回ることになった
二人が話しながら歩いていると、後ろから2つの小走りの足音が聞こえた
美羽
勇也
界人
真
真
美羽
美羽
界人
界人
界人の言葉に矢城の表情がこわばる
勇也
勇也
彼は謙遜するように繰り返し首を横に振る。隣にいる美羽が困ったように笑った
美羽
美羽
美羽
美羽
似ているのか、似ていないのか微妙な声真似に3人は微笑んだ
その反応に美羽は「わたしは真面目にやってたのに!」と頬を膨らす
ふと、矢城が神妙な面持ちで言う
勇也
真
真
界人
界人
界人
真
勇也
マイクを口元に近づけ、咳払いをする
勇也
勇也
矢城は指令役として後ろから戦況を見ながら攻撃を続ける
走り続け弓を引く手足が痛くなってくる。だがそれ以上に自分が人の役に立てる喜びが大きい
隊員A(本田)
勇也
勇也
戦況は悪くない。メインターゲットの大型影は自分から分裂するタイプなようで、少々接近に手こずる
それを踏まえて矢城が考えた第一部隊が分裂処理、その間に第三部隊の二人を前に出させる作戦が功を奏した
矢城はそれに少し安堵する
勇也
勇也
隊員A(本田)
突如第一部隊員の本田の音声が切れた
どうやら避けきれず攻撃に当たったみたいだ
勇也
たぶん今背中から落ちた…早く本田先輩の方に救護を行かせなきゃ
勇也
美羽
隊員B
美羽
勇也
鼓動が速まる。音が消え、額に脂汗が浮かぶ
確か本田先輩は第一部隊副隊長―そんな人をここで失うわけにはいかない
だめだ。早く判断を下せ。早く、また負傷者が増える前に―
隊員C
勇也
一瞬、世界がスローモーションになる
自分の前にいるのは――第一部隊員だ
なぜここにいる?自分はなぜ動けない?
ああ、そうか
「僕は失敗したんだ」