俺ってさ、変なとこ鋭いんだよね。
ずっと好きな人のこと見てたらさ、分かっちゃう。
スマホをいじりながらもたまに見てる人。
ああ、好きなんだなって。
玲
……ねぇ、謙信。ちょっといい?
謙信
…うん
謙信
どうしたの?
玲
あのさ、もしかしてだけど、颯斗と永玖の事……
謙信
……っ。
玲
やっぱり。 多分、知ってるの俺だけなんだよね。
謙信
(てことは…)
謙信
ごめん、玲くん。
しんどかったよね、別々に相談受けて、
しんどかったよね、別々に相談受けて、
玲
え、あ、いや、、え?
謙信
なに?
玲
謙信が知ってるのは、?
謙信
颯斗、永玖が好きなんでしょ?
そう言うと玲くんは複雑な顔をした。
謙信
(え、違うの?)
謙信
(てかさっき、颯斗と永玖のこと、って)
謙信
え、どういうこと?
玲くん、知ってること全部教えて
玲くん、知ってること全部教えて
そう言っても話すことを渋る玲くんに何度もお願いする。
玲
わかった、けど本当にいいんだよね?
謙信
(いいってなにが、?)
謙信
(本当に聞かない方がいい事なの?)
謙信
(けど、)
謙信
うん、教えて
玲
……昔、付き合ってたんだよ。二人。
あれからどうやって仕事して帰ってきたかあんまり覚えてない。
颯斗と永玖が付き合ってた。
玲
ー3年前くらいだよ、別れたの。
永玖ちゃんから振ったらしい。ー
永玖ちゃんから振ったらしい。ー
そんなの初めて知った。
謙信
(なんのごめんだよ。)
きっと玲くんが俺に言ったことを永玖に伝えたんだと思う。
別に俺は、永玖に謝って欲しいわけじゃない。
俺はそのメッセージを未読のままベットに入った。