はなしたくない

学校の帰り、同学年のIfがそう言った

怖い話が苦手だった俺は 「遠慮しとく」と反論した

しかしその反論を おかまいなしに話し始めた。

Ifの話によるとつい3日前に駅の ホームで転落事故を目撃したらしい。

若い女性が酒に酔っていたのか路線の方へ近づいて行きそのまま 転落したという話だった。

ただその時近くの男性が立っていて とっさに女性の腕を掴んだ

しかし自分も落ちると判断したのか 男性はその手を離し女性を 見殺しにしてしまった…。

後味が悪い、嫌な話だ

まだ幽霊がでるような 話がよかったよ…。

そう思いながら俺はあからさまに 暗い表情をしていた。

解説

「まー、オレもはなしたく なかったんだけどね。」

⇒「まー、オレも離したく なかったんだけどね。」

手を離した男性はIfだった。