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※百合
※この物語はフィクションです
かれん
ゆのと別れ、家に帰ってきた
スクバを投げ捨て私はベットに座った
かれん
私は一気に脱力しベットに寝転がった
かれん
かれん
私はゆのが放った言葉を思い出す
だが正直ゆのは信用できない
だってゆのは自分のことしか考えてない。まいと同じように
かれん
私は寝転がったまま、頭を左にむけた
そこには小さなクーラーボックスが置いてある
その中にタヒ体(みーちゃん)が居る
かれん
私はその愛おしい棺桶を優しく撫でる
無機質な手触りだが私には微かな温もりを感じる
かれん
かれん
ふとたまに思う
私は異常者なんじゃないかって
いや異常者だ。他者から見れば、タヒ体を保存してるに過ぎないのだから
かれん
♡
私とみーちゃんの間に流れているものは紛れもない「真実の愛」だ
でもそれは誰にも理解されない。されたくもない
かれん
かれん
かれん
私はそう自分に言い聞かせた
気づきたくない自分の感情に蓋をした
だってその感情はきっと大切な「何か」を壊してしまうから
かれん
かれん
そうだ絶対に守ってみせるこの幸せを
このワンルームを
かれん
私はそう唱えると静かに目を瞑った
布団は柔らかく私を優しく包んでくれる
ゆったりと沈み込んでいくような感覚はまるでみーちゃんに抱きしめられているようだった
かれん
心地よい眠気に襲われ、抵抗することなく私は体を委ねた
数年前
かれん(中学生)
放課後。委員会の仕事で出向いた保健室
しばらくドアの前で待ったが返答はない
かれん(中学生)
かれん(中学生)
私は恐る恐る保健室へ踏み込んだ
ファイルを机に置き、すぐに帰るはずだった
かれん(中学生)
そのはずだった
みのり(中学生)
私は運命の人に出会ってしまった
病的に細く白い体
つ艶やかな髪。そして西洋人形を彷彿とさせる美しい顔
かれん(中学生)
♡
それはまるで天使と誤認するほどに美しかった
そして一目惚れするには十分すぎた
かれん(中学生)
かれん(中学生)
私があまりの衝撃に黙っていると彼女は鈴のような美しい声で話した
みのり(中学生)
みのり(中学生)
そういうと彼女は微笑んだ
「みのり」その名前は私の脳内に刻まれた
かれん(中学生)
かれん(中学生)
私は一生懸命声を絞り出した
心臓がありえないくらいバクバクしている
きっとこれが恋なんだと私は自覚した
かれん(中学生)
みのり(中学生)
かれん(中学生)
かれん(中学生)
私はそのあまりにも大きな幸せを体感した
でもそんな幸せな時間は長くは続かなかった
みのり(中学生)
かれん(中学生)
そういうと彼女は立ち上がりドアへ向かった
そして私はなんとく察した。このままじゃもう会えなくなる
それほどまでに彼女は儚かった
かれん(中学生)
かれん(中学生)
私はそう思うと無意識に声が出た
かれん(中学生)
みのり(中学生)
彼女は足を止め、ゆっくりと振り返った
彼女の美しい瞳と視線が交わる
私は声を絞り出した
かれん(中学生)
私は正直に本心を伝えた
みのり(中学生)
彼女は少しの間黙っていた
その時間は一瞬だったが体感的には永遠のように長く感じた
時計が時間を刻む音がやけに耳に入ってきた
かれん(中学生)
かれん(中学生)
私はそう願った
そして願いは叶った
みのり(中学生)
みのり(中学生)
かれん(中学生)
そう言って微笑む彼女の姿は私の脳の深層に植え付けられた
また会えるって言ってくれた彼女の言葉は私の脳内に反響して離れない
かれん(中学生)
そう。私は知ってしまった
かれん(中学生)
「真実の愛」を
かれん(中学生)
絶対に解けない呪いを
かれん(中学生)
私は愛(呪い)に支配された
みのり(中学生)