「ないこ」
「起きて、ないこ」
@ 桃
@ 桃
懐かしい声、落ち着いていて、 暖かく包んでくれる、あの声
顔も姿も薄らしか見えないけど 絶対に優しい眼差しで俺を見てる
@ 桃
@ 桃
俺の話を遮って神様は話を進める 所々ノイズが入ったりしてるから、 現実ではないことは理解出来る
それでも唯一気がかりなのが、 神様の心の声が読めないこと
いつもは誰でも考えている事が 一瞬にしてわかるのに、今は 何千秒あっても分からない
@ 桃
元々俺の能力は、自分で 目の前にいる神様が直々に貰った 特別なものだとは分かってた
だからといって、何か俺に 特別な試練がある訳でもなく、 責務を全うしなければならない 決まりもなかった
「特別だったけど、特別ではない」 これが俺が定めた答え
他の子と違う自分が怖くて、 誰かに言うのもしんどくて ずーっとひとりで震えてた
@ 桃
@ 桃
@ 桃
まだ実感が湧かない 実際自分は特別だとは 分かってたけどいざ言われると 信じることができない
幼い神様は不思議がる俺を 置いて、「でも」と付け足した
@ 桃
@ 桃
@ 桃
@ 桃
何故俺だけが能力を使えるのだろう 兄ちゃん達の方が体は強いし 精神面に関しても問題ない
それに対して体もまだ弱くて 雨に当たるだけで風邪を引く俺が 何故能力を使えるのだろう
@ 桃
ここが現実か現実では無いのか 分からなくなってきた
頭が正常に働かない なにもかんがえれない
@ 桃
なにもわからないまま このばしょをあるく
あたまはかぜをひいたみたいに おもい、あるくこともままならない
ここはどこだっけ、 おれはなんていうなまえだっけ、
@ 桃
@ 桃
@ 桃
@ 桃
「ないこ」
「ないこ、こっち。」
@ 桃
「ないこ、もどってきて」
…ないこ ないこ、ないこ、ないこ
「桃っ!あそぼ?」
「桃すごいっ!天才やん!"青"できないぉ…」
「ねぇねぇっ、桃!」
「猫は何科でしょうかっ!」
@ 桃
そんな問題楽勝すぎw あーあ、なんで忘れていたんだろ…
大切な兄弟を、大切な弟を 7年10ヶ月も隣で過ごした双子を
うん、帰ろう あの子が待ってる
コメント
2件
途中でひらがなになって精神年齢が低くなったような表現好きですっ!
昨日投稿できなくてごめーん!! 代わりに(覚えてれば)夜も投稿します!! 次回 ♡1000