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この季節になると毎年思い出す
もう何年も前なのに
ずっと頭の片隅にいるあの人は
今どこで何をしているんだろう
-7年前-
アロハ
アロハ
アロハ母
アロハ
アロハ母
アロハ
アロハ
アロハ母
アロハ母
アロハ
アロハ
アロハ
アロハ母
アロハ母
アロハ母
アロハ
アロハ
その日の朝、急に母さんから言われた
今日から家庭教師がくると
もう夏休みもとっくに終わったのに 俺の成績はずっと上がらずで 進学が厳しい状態だった
あまりに酷くて見てられなかったんだろう 焦りもあっただろうし
だから母さんが しびれを切らしたんだと思った
アロハ
アロハ
俺の勉強の出来なさ加減は相当で 進学を考えてるのがおかしいくらい
でも特にやりたいことがない俺は 進学しないと職につけない気がした
そうなったら さすがに色々やばいって思うじゃん
レベルは別に高くなくていいから 大卒っていう学歴が俺は欲しい
それが進学したい理由 周りから見たらクソな理由かもしれない でもそれが俺の本当の理由
アロハ
今日からくる家庭教師の事はひとまず置いて 俺はとりあえず学校へ行くことにした
学校が終わって俺は帰路に着く
歩いていると携帯から通知音が鳴る
母さんからだった
アロハ
初対面の人と会うのに 俺だけかよって思ったけど
こればっかりは仕方ない
アロハ
携帯を閉じて 俺は家に向かった
家が見えてきたところで 知らない人が玄関前に立っているのが見えた
アロハ
俺はそのまま玄関に向かっていき その人に声をかけた
アロハ
カイ
アロハ
カイ
アロハ
めっちゃ若い先生だなって思った それが第一印象
カイ
カイ
アロハ
アロハ
とりあえず軽く挨拶を交わした
アロハ
アロハ
アロハ
アロハ
カイ
カイ
ずっとニコニコしてて 感情が読めない
アロハ
カイ
カイ
お互い敬語でとても話しづらい
堅苦しいのマジで勘弁なんですけど
心ではそう思っていた
部屋まで案内して 俺たちは部屋に2人きり 先に沈黙を破ったのはカイ先生だった
カイ
カイ
アロハ
カイ
アロハ
アロハ
カイ
なんだ すごい話しやすい先生じゃん
俺はそれに安心したのを覚えてる
カイ
カイ
それから毎週ほぼ毎日 俺はカイ先生と猛勉強した
カイ先生の教え方は 俺に合ってるのかすごい分かりやすくて
出来なかったことも どんどん出来るようになって
俺の成績はグングン上がっていった
カイ
カイ
先生と出会ってから3ヶ月くらいが経った
たったそれだけの期間なのに もう何年も一緒にいたんじゃないかって そう思えるくらいの信頼関係が出来ていた
アロハ
カイ
カイ
いつからか俺は先生のことを カイくんと呼ぶようになった
なんかそんな感じだから
先生ってよりも 憧れの先輩って感じ
アロハ
アロハ
カイ
髪をわしゃわしゃされる
アロハ
アロハ
そう
カイくんはよく俺の頭を撫でる
褒める時も慰める時も 優しくぽんぽんって何度もされた
カイ
カイ
カイ
カイ
カイ
カイ
カイ
優しい顔でカイくんはそう言った
アロハ
カイ
お兄ちゃんみたいで 友達みたいで 先輩みたいで 本当にカイくんはそんな人
いつからだろう この気持ちに気づいたのは
俺が思うについ最近
カイ
アロハ
カイ
アロハ
カイ
カイ
また頭をぽんぽんされた
俺はそうされる度に 自分の奥底にある気持ちに気づかされてしまう
アロハ
アロハ
カイ
アロハ
アロハ
アロハ
カイ
アロハ
カイ
本当は帰って欲しくなんてない
カイ
カイ
アロハ
アロハ
アロハ
アロハ
俺の気持ちは 日を追う事にどんどん膨らんでいく
でもその気持ちには気付かないふり
そんな毎日を繰り返していた
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