あぁ、
なんでこんな所通ってしまったんだろう
今私は
男の人2人に追われている
こんなことになったのは私のせいだろうか
数十分前まで遡る
奈緒
?
ナンパか、
ナンパされている人可哀想だな
?
しつこく話しかけてるな、
ほんと可哀想
?
奈緒
奈緒
肩を叩かれた
言い忘れていたが
私は男の人が大の苦手だ
言うことを聞かなければ暴力で解決
そんなことを考えている男の人が嫌いだ
私はいつから嫌いになっただろう
…あの時だ
お母さん
お父さん
お父さん
お母さん
お母さんは涙を流すばかりで
私を庇うどころか
父に逆らうことさえ出来ずにいた
お父さん
お父さん
お父さん
奈緒
奈緒
奈緒
お父さん
お父さん
奈緒
お母さん
お母さん
奈緒
私は一度だけ
気を失うまで殴られたことがあった
目覚めた時には病院で
やっとその時家庭の事情に気づいて貰えた
奈緒
おばあちゃん
おじいちゃん
おじいちゃん
おじいちゃん
目覚めた時いたのは
ひたすら泣き謝る祖父母
ベッドの横で泣き崩れるお母さん
そして目が覚めたと喜んでいる看護師さん
奈緒
おばあちゃん
奈緒
おじいちゃん
おじいちゃん
おばあちゃん
おばあちゃん
おじいちゃん
おじいちゃん
お母さん
奈緒
"お父さん"
というワードを出した時
あの顔と拳が頭に浮かんだ
その瞬間
強烈な震え
大好きな祖父でさえ怖くなってしまった
奈緒
奈緒
奈緒
おばあちゃん
おじいちゃん
涙が出てきた
私はひたすら謝る
奈緒
おばあちゃん
おばあちゃん
奈緒
おばあちゃん
この時私は祖父母に引き取られる予定で
祖父が怖くなってしまっては仕方ない
と言われ
私は親戚のまだ結婚していない
デザイナーの愛華さんに
引き取られることになった
おばあちゃん
おばあちゃん
奈緒
誰が中にいるか分からなかった私は
恐怖でいっぱいだった
ピーンポーン
愛華
出てきたのは30歳前後に見える
スラットした美人さんだった
身長が高くて細身で
すごく綺麗な人だ
でも私は知らない人だった
親戚の集まりに基本行かなかったからだ
愛華
愛華
奈緒
愛華
愛華
奈緒
おばあちゃん
愛華
愛華
おばあちゃん
愛華
愛華
愛華
奈緒
奈緒
愛華
愛華
その人の笑顔はこっちまで笑顔に
なるくらい綺麗だった
愛華
愛華
奈緒
愛華
愛華
愛華
奈緒
優しくされたことも
くつろぐこともなかった私が
初めて人の優しさ
愛情に触れた
涙が止まらない
そして
月日は経ち
私は高校を卒業した
奈緒
愛華
私は家を出た
だから私は男の人が大嫌い
?
奈緒
奈緒
??
奈緒
?
?
?
奈緒
私は抵抗していたけど
急に過去の出来事がフラッシュバックした
奈緒
?
??
奈緒
奈緒
奈緒
奈緒
?
俺は灰谷蘭
今俺と弟の竜胆は女をナンパしている
いつも通り成功するかと思いきや
今回は手強い相手だ
激しく抵抗して
こっちに来ようとはしない
無理やりにでも来てもらおうと
思っていたその時
急に泣いてうずくまった
よく分からなかったけど
俺と竜胆は顔を見合わせた
蘭
竜胆
竜胆
俺たちは
梵天という日本最大の犯罪組織の幹部だ
人目が多いここにわざわざ来た理由は
女で日頃のストレスを発散するため
蘭
蘭
蘭
奈緒
竜胆
竜胆
こういう時
弟は役に立つ
俺がどうしたらいいか分からない時
竜胆が何かをしてくれる
俺らのチームワークだ
奈緒
コメント
5件
いいね101にしておきました
私弟さんが好きで 連れて帰ろってとこめっちゃ良いです!