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【第3話】第四章　人狼物語

第1話 - 【第3話】第四章　人狼物語

2019年07月10日

#ホラー

#人狼ゲーム

絹豆腐に醤油。

第四章　人狼物語登場人物

瀬戸内稔　---ゲームの生還者。本作の主人公。瀬戸内愛　---人狼ゲームをやらされたが途中で飯塚に助けられた。山﨑健　　---愛と同じく助けられた。愛のクラスメイトでおしゃべり。　夢原佳奈　---ゲームの生還者。早川宗介　---ゲームの生還者。稔のことが……？刻命真琴　---精神的なショックから記憶喪失している。刻命めぐ　---真琴の姉。真琴に異常な心配をしている。内田舞　　---弟をゲームで失くし、精神的に病んでしまっている。榎本葉月　---ゲームの生還者。事件について関心がある。熊谷真紀　---ゲームの生還者。落ち着きは取り戻している。 ----------------------------- 飯塚瞬　　---生徒を殺したことで刑事をクビになった。灰原幸治　---同じくクビになったが、あまり衝撃は受けてない。

稔は病院を出て、近くの商店街へと向かった。

コンビニで飲み物とアイスを買う。

瀬戸内稔

……あ、お釣りはいいです。

「あっ、お客様。お釣りは884円ですがよろしいでしょうか、お、お客様っ！！」

気にせずコンビニを出る。

ドン！

瀬戸内稔

あっ！ご、ごめんなさい！！

気が付かずに男性と肩がぶつかってしまった。

飯塚瞬

あ、こちらこそ……って、稔ちゃん！？

灰原幸治

なにやってんだ、病院にいないと。

瀬戸内稔

す、すみません。

結局、2人に病院まで送ってもらうことになった。

瀬戸内稔

し、瞬さんと灰原さん、もうクビになったんですよね？じゃあ、送ってもらわなくてもいいのに…

飯塚瞬

稔ちゃんになにかったら僕がまた責められちゃいそうでね。気持ちだけでも受け取って。

瀬戸内稔

もう十分受け取ってます。

灰原幸治

はは、面白いやつだなぁ、妹殺されかけてたのに。

瀬戸内稔

生きててほんとに良かったですよ。大事な妹ですから。

某トラックにて

？？？

侵入者が来たらすぐに殺すんだ。わかったな？○○？

「はい。」

？？？

もう、次の犠牲者を決めたから、今度こそは頼むぞ。お前しかいないんだから

「はい。」

？？？

はぁ、稔の他にも人がいる……あ、あれってテレビで出てた刑事……

？？？

あいつらもゲームをやらせよう。お母さんのためだ。俺らが捕まっちゃ意味がない。いいか？

「はい。」

そして犯人は彼らを襲った。

瀬戸内稔

っ、いや、いやぁぁぁぁぁぁ！！！

飯塚瞬

み、稔ちゃっ！！！

灰原幸治

っ！？てめっ…………

3人の意識は少しずつ削られていった。

瀬戸内稔

……うぅ…

？？？

起きて！！起きて！！

瀬戸内稔

っ……え？

熊谷真紀

起きて！！稔ちゃん！

瀬戸内稔

……真紀ちゃん？

熊谷真紀

また……また始まってるのよ！！！人狼ゲームが！！

瀬戸内稔

な、なんで真紀ちゃんがいるのよ！

熊谷真紀

心配してたんですよ皆。だから一応後を追ってた。まさかこんなことになるなんて……

瀬戸内稔

ほ……ほんとにごめんなさい……

体を起こす。

瀬戸内稔

ここ……………此処よ。

飯塚瞬

くっ……ここは……？

灰原幸治

……なんなんだよ……いってぇ……

瀬戸内稔

瞬さん！灰原さん！

飯塚瞬

み、稔ちゃん！それに真紀ちゃんも……

飯塚瞬

こ、これって……

瀬戸内稔

そうです。始まってるんですよ！どうしよう！愛が心配してる……帰らないと！！

熊谷真紀

無理だよ。

瀬戸内稔

………そうか、これがあるんだった。

手首をみるとあの、装置が取り付けてあった。

熊谷真紀

それにカメラもしっかり監視されてる。もう出れないよ、勝たない限り。

瀬戸内稔

あとは……誰がいるの？

見回すと周りには私達以外に8人の生徒がいた。

瀬戸内稔

全部で…12人……か。

灰原幸治

ほんとにどこだここ。

部屋の窓ガラスをあけ確認する。

ここは高さ的に1階。しかし、2階がない様子だった。

周りは林のような景色が一面に広がっている。ただ、道があるようなので、脱出できたら辿れば逃げれそうだった。

飯塚瞬

……こ、これは？

彼が近づいたのはテレビ台。

瀬戸内稔

あ、みんな起こしたほうがいいんじゃないですか。

飯塚瞬

そ、そうですね。

よく見たら私の服はいつも来ている制服だった。

たしか外出したときは私服だったはずだ。

瀬戸内稔

……この服、ぶかぶかだなぁ…

どうやら自分のではなく、運営側が用意したもののようだ。

瀬戸内稔

……あ、あの！！

？？？

んぁ？？誰だオメェ。

瀬戸内稔

お、起きてください！わ、私瀬戸内稔っていいます。名前を教えてくれませんか？

まずは仲良く、そして落ち着かせるのが第一だった。

？？？

……かぁ……てかどこだよ……

瀬戸内稔

お名前を教えてくれますか？

島崎慶太

俺は島崎慶太。あ、もう一度名前教えてもらえますか？

瀬戸内稔

あ、瀬戸内稔です。慶太くんね、とりあえず立って。

飯塚瞬

お、起きてください

続々と起こされていく。

？？？

だ、誰！？近寄らないで！！

熊谷真紀

あ、ご、ごめん。

瀬戸内稔

真紀、こっち…

熊谷真紀

あ、うん。

飯塚瞬

みんな起きたみたいですし、まずこれを流します！みんな見ててください！見えやすい位置で。

『ルール説明』と記されたビデオテープをプレイヤーに流す。

ブォォオン

瀬戸内稔

っ、この音……

見覚えのある音で気味が悪い。

『ゲームの始まりです。』

瀬戸内稔

………

『皆さんは村人ですが、この中に人狼が2人紛れ込んでいます。』

飯塚瞬

て、テープで見たとおりだ……

『毎晩この部屋に集まってください。』

『そして、毎晩8時に人狼だと思う相手に投票してください。複数人いたら再度投票を行います。それでも票が変わらない場合、処刑は行いません。』

『そして最多票の方を殺してください。』

熊谷真紀

……今度は……殺す……か。

島崎慶太

いやいやこれなんなんだよ！

？？？

あの事件じゃないの？高校生誘拐事件の！！

島崎慶太

はぁ？まじかよ…じゃあこの人らは？

瞬さんと灰原さんを指す。

飯塚瞬

あ、僕とこの方は○□警察署の者です。

島崎慶太

け、警察！？まじかよ！助けてくれって！！

瀬戸内稔

い、いいから説明聞こ！！

『村人は夜10時から朝6時までの間、自室から出ないでください。』

『人狼は夜0時から2時までの間に部屋を出て、誰か1人を殺してください。』

飯塚瞬

……殺すんですか……

『続いて役職説明です。』

『　　　　構成　　　　人狼側:　人狼　3名村人側:予言者　1名　　　用心棒　1名　　　霊媒師　1名　　　　村人　5名　その他: 狐　1名　　』

瀬戸内稔

……その他？狐？

島崎慶太

あれ？稔さんって人狼ゲームあんま知らない？第三勢力って言うんだけど。

瀬戸内稔

だ、第三勢力？なにそれ？

島崎慶太

説明聞いときなって…

『狂人は村人側として数えられます。しかし、勝利条件は人狼が勝利した際に狂人も勝利します。』

『予言者は毎晩誰か1人を人狼かそうでないかを知ることができます。尚、狂人と狐は人狼ではないと表示されます。』

『用心棒は毎晩誰か1人を、人狼の襲撃から守ることができます。ただし、自分を守ることはできません。』

瀬戸内稔

な、なんでこんなに役職が……

熊谷真紀

稔ちゃんときはなかったんだぁ、こんなに

瀬戸内稔

（う、うん。予言者と用心棒しか無かったんだよ）

『霊媒師はその日に投票で処刑された者が人狼かそうでないかを知ることができます。尚、狂人と狐は人狼ではないと表示されます。』

『狐は人狼側でも村人側でもありません。なので、どちら側でもカウントされません。勝利条件は村人側か人狼側のどちらかが勝利した際に、狐の一人勝ちとなります。人狼の襲撃は受けませんが、予言者に占われた際に死亡します。』

瀬戸内稔

ちょ、ちょっとどうゆうこと？一人勝ちって……

島崎慶太

はぁ、ゲームやってれば慣れるよ。

瀬戸内稔

……はあ…

『村人は何も能力がありません。』

『そして、ゲームとは別に【運営側】がこの中に1人います。』

瀬戸内稔

……………はぁ！？？？？

飯塚瞬

う、運営側って……まさか……

灰原幸治

運営ってどうゆうことだよ……そいつ殺しても意味がねえじゃねえかよ。

『ゲームに影響は与えませんが最後、勝利運営の中に生き残ってい場合、運営側の1人勝ち、となります。』

瀬戸内稔

は？ちょっとどうゆう意味？

？？？

な、なによこれぇ！！

ギャルのような子が叫ぶ。

熊谷真紀

き、聞いてないわよ、こんなの……

『建物内の備品を殺してはいけません。建物から外に出てはいけません。他人に危害を加えてはなりません。』

『以上のルールを破ったものは、手首に取り付けてある装置により処刑されます。』

『ルールは以上となります。それでは皆さん、頑張って生き抜いてください。』

瀬戸内稔

………この……中に……運営側が……

熊谷真紀

ちょ、稔ちゃん大丈夫？しっかりして？

飯塚瞬

み、皆さんとりあえず落ち着きましょう。あ、今この状況をまとめたいので、とりあえず話を聞きます。一旦、どこかの部屋に行きましょう。

瀬戸内稔

……そうだね……落ち着かないとね……

熊谷真紀

ねぇ、カード、見に行きましょ

瀬戸内稔

あ……そうだね。

部屋の隅にある長机には12枚の封筒があり、【〇〇　123号室】と書かれている。

瀬戸内稔

……せとうち……あ、あった……

封筒に手を入れる。

？？？

こ、これって見てもいいんですか？？

瀬戸内稔

うん、いいと思う。

せーのっという合図で全員がカードを手にした。

瀬戸内稔

……これは……

全員の目つきが変わったような気がした。

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