死神の婚約者

貴女が戦場から帰ってきて、3ヶ月

傷を負った貴女は帰ってきてからずっと眠ってる

お医者様は魔力の過剰使用による昏睡状態だって言っていた

皆を守るために、死ぬかもしれないのに

最後まで戦った貴女

本当に本当に

私の自慢です

ロザンナ様が部屋を出ていかれるのを見てメイと顔を合わせる

よく眠っていらっしゃる

穏やかな顔で、前までの緊張した顔はもう無い

幼い、あどけない17歳の少女

少しぼーっとする頭で彼女の傍に行く

布団を捲って彼女の隣に横になる

真っ暗だ

ここは一体…

凄く、長い長い夢を見ていた気がする

目を開けると見慣れた天井

吐息のする方を見ると会いたかった人物が気持ちよさそうに寝ている

少し動きずらい左手を彼女の頬に近づけて指で撫でた

彼女が目を覚ましたようだ

でも何故だろう

私を見て固まってしまった

しばらくすると目に涙が溜まり始めてボロボロと泣き始めた

咄嗟に抱きしめると彼女はギュッと痛いくらいに抱き返してきた

目が覚めてから1週間後

私は陛下から声が掛かった

3年後

私は陛下から一部の領地の管理を任され

毎日住民と楽しく過ごせている

畑の真ん中に立っている彼女が振り返って笑いかけてくれる

平和な日々

戦争なんてもう二度と無くていい

ただ、このままずっと君と一緒にいられたら

幸せだ