この作品はいかがでしたか?
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紫
ずっと信じてた
俺の家はずっと普通の家だと…
昔は、幸せだった
両親はとても優しくて、とても愛してくれていて、周りの人に恵まれていて
けれど、ある日父がタヒんでしまった
交通事故だった
俺は当時、タヒぬということがあまりよくわかっていなかった…いや、分かりたくなかったのかもしれない
それから、母はよく体調を崩すようになった
うちは、両親がとても仲良かったから
そんなとき、いつも支えてくれる人がいると言い出した、俺の父親になるらしい
幸せそうな笑顔の奥になにか複雑な嫌そうな気持ちがあった気がした
けれど、母が選んだ人ならいいと思った
新しい父親はヒモ男だった
そして珍しい犬と人間のハーフだった
ある日、俺に弟ができたと言われた
嬉しかった、楽しみだった
母は、幸せそうな笑みを顔に張りつけ、その奥にある悲しそうな顔を隠した
母は悪阻だったけど、父親が働かないから仕事をした
いつか、身体を壊してしまうと思った
俺は家事を手伝うようになった
母は笑ってありがとうと言った、そのときの顔は昔、父に見せていたあの笑顔だった
俺は、少しでもあのときの母の笑顔が見たくて家事を頑張った
母は、少し明るくなった
そして、弟が生まれた
可愛かった、愛おしかった、母と同じで絶対に守りたいと、守らなきゃと思った
ただ、父だけが不満を漏らした
必死に頑張った母の目の前で、可愛げのない子と言った
母は泣いてしまった、最低だ
こんな父親が弟の父親だなんて、、吐き気がした
二度と母と弟に触れてほしくないと思った
それから母はすぐ退院し、育児をしながら仕事をした
育休を取れるほどのお金がなかったから、、
俺は家事と弟の世話をより頑張った
友達とも遊ばず、放課後はすぐ家に帰り家事と、弟の世話をする
周りには、ノリの悪い子、子供らしくない可愛げのない子と言われてしまった
母はより傷ついてしまった
俺はそんなこと気にしない、大丈夫、強い子だから…と母に言って安心させていた
気づいたら、俺の口癖は"お兄ちゃんだから"になっていた
お兄ちゃんだから大丈夫、お兄ちゃんだから出来る、お兄ちゃんだから…ッッ
それが、母親を傷付けていたとも知らずに
弟も大きくなって、1人でできることが増えていった、すると父親は、手伝おうとしたのに自分で出来ると怒る弟に手をあげようとした
俺は必死で守った
本気で叩かれたのなんて初めてだった
血が滲むほど叩かれた体は痛々しく母親をさらに心配させ傷付けてしまった
それから、母は父に頼み込んで、子供には絶対に手をあげないこと、あげるならせめて自分にして欲しいと伝えた
それから、母が暴力を振るわれているところを見ることが増えた
きっと父は暴力を振るうことに快感を覚えた、、母が壊れるのも時間の問題だと思った
俺は、家事をやる、高校は中退してバイトをしたり働いた、体を売ったことだってある、母を出来るだけ支えれるように頑張った
弟は…赤は優しいから、高校に行かずに働くと言い始めた
俺は、断固として拒否した
行きたいところがないのではなく、諦めたのを知っていたから
赤は泣いてしまった…
俺だけがそんなに頑張らなくていいと泣いていた、あの人の遺伝子は入っていないんじゃないかと思う
優しすぎて、俺も泣いてしまった、赤は、俺が泣いているところを初めて見たのだろう、少し戸惑いつつも慰めてくれた
泣いたのはいつぶりだろうか、そう思った
そんなある日、母が自殺未遂をした
鬱だったのは知っていた
けれど、守れるほどの余裕がなかった
自分を激しく責めた
こんなときでも父は面倒くさがっている、最低な父親だ、
俺は、絶対に赤だけは守る
そう、固く決意した瞬間だった
♡→25 💬→2.5(は? ヨロチク♡(.• •.*)
コメント
6件
続き楽しみです!
切ない感じ?かなっ うふふ🙃2.5は実質3かなっ?