三ツ谷
こんにちは

真一郎
おぉ、いらっしゃい

真一郎
最近調子はどうだ?

三ツ谷
お陰様で、少しづつ身体が軽くなってきています

ドラケン
相変わらず、夜はまだ外に出ようとするけど、それもだいぶ落ち着いてきているよ

真一郎
いい傾向だな、このまま最後まで祓いきることが出来れば、前みたいに元気になるだろ

三ツ谷
よかった

三ツ谷
それじゃぁ、今日もよろしくお願いします

真一郎
おぉ、任せておけ

真一郎
今三ツ谷隆の身体の中にいるものに言う、今すぐそいつの体から出ていけ

三ツ谷
...........

真一郎
聞こえねぇか....出ていけって言ってるんだよ

三ツ谷
「や.....だ.....」

真一郎
なぜ拒否をする

三ツ谷
..........

真一郎
応えろ

三ツ谷
「いや!それや!離して!」

真一郎
!?

真一郎
済まない、まだ子供だったのか

真一郎
怖がらせてごめんな

三ツ谷
「うぅ...怖い....怖いよぉ...」

真一郎
もう怖いことしないなら、そんなに怖がらないでくれないか

三ツ谷
「....ほんとに?」

真一郎
あぁ、

三ツ谷
「.....わかった」

真一郎
ごめんな、

真一郎
おまえ、歳はいくつだったんだ?

三ツ谷
「10歳.....」

真一郎
そっか、どうしてそのお兄ちゃんの中に?

三ツ谷
「お姉ちゃんが呼んだから」

真一郎
着いてきちゃったのか

真一郎
でもな、そのお兄ちゃんに着いていっちゃうと、お兄ちゃんとても苦しくなるから

真一郎
俺が楽しいところ連れてってやるからそのお兄ちゃんの身体から出てくれないか?

三ツ谷
「やだ...」

真一郎
どうして?

真一郎
楽しいところに行けるんだぞ?

三ツ谷
「お友達.....」

真一郎
「友達?」

三ツ谷
「死んじゃう前に...喧嘩した友達に....謝れてないから」

ドラケン
!

三ツ谷
「ちゃんと謝りたい....」

三ツ谷
「ごめんねって、許してもらいたい」

ドラケン
..................

真一郎
.......そっか

真一郎
じゃぁ....自分がどこで死んじゃったか、覚えてるか?

三ツ谷
「(首を横に振る)」

真一郎
じゃぁ...俺たちにはその願いは叶えられないな

三ツ谷
「やだ!ちゃんと謝りたい!」

真一郎
......いいのか?お前はその友達に謝る為に、嫌なことを、つまり自分が死んだ時の事を思い出さないと行けなくなるんだぞ

三ツ谷
「ビクッ....」

真一郎
やっぱり怖いだろ

真一郎
その友達もきっともう許してくれてる

真一郎
だから早く俺と

三ツ谷
「やだ!」

真一郎
!

三ツ谷
「ちゃんと思い出す!」

三ツ谷
「謝る!」

三ツ谷
「謝るまでこのお兄ちゃんから出ないもん!」

真一郎
.........

ドラケン
真一郎くん、どうするんだ?

真一郎
じゃぁ....一日だけ待ってやる

真一郎
その代わり俺のこの紋に誓って約束しろ、1日経っても思い出せなかったら、素直に輪廻の輪に向かうことを

真一郎くんは子供霊に自分の手のひらに入れこまれた紋を提示し、条件をつけた
三ツ谷
「......わかった」

「子供の霊は真一郎の手のひらの紋に触れ、約束を違う」
真一郎
ありがとう

真一郎
じゃぁもう中に戻ってろ、三ツ谷が疲れちまう

三ツ谷
「うん!お兄ちゃんもありがとう!」

三ツ谷
「じゃぁ!明日ね!」

三ツ谷
フッ..パタッ.

三ツ谷
うぅ.....(気絶)

ドラケン
........真一郎くん、ほんとにこんな約束してよかったのか

真一郎
最初に言っただろ、俺でもはらいきれない奴がいる

真一郎
今のガキみたいに未練が強いやつは、無理矢理祓おうとしても、今みたいに契りを結ぶか、本人が出るかしないと祓えないんだよ

真一郎
1日だ、ちゃんと三ツ谷の変化に注意しろよ、ヒントをくちづさむかもしれないからな

ドラケン
.....わかった

真一郎
..........やけに気にかけるじゃん

ドラケン
別に....

真一郎
...まっ、今回は見張り以外はあとは俺で何とかできるから、見届けるのが嫌だったら出ていいんだからな

ドラケン
いや、最後の霊を祓い終わるまでちゃんと三ツ谷のそばにいる

真一郎
わかった、じゃ。いつもみたいに三ツ谷を頼んだぞ

ドラケン
おぉ.....

俺は真一郎くんに言われ、三ツ谷のを背負うと。帰路えと向かった。