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クラスメイト
おかゆ
僕は、人と話すのが苦手だ。
中学校時代に受けていた執拗ないじめ。それが原因で、他人の視線が、声が、怖くなってしまった。殻に閉じこもるようにして進学した高校で
──僕はあの子と出会った。
スバル
おかゆ
スバルちゃんは、まるで太陽みたいな人だ。 根暗で影の薄い僕とは正反対。 だから、こんな風に親しくなるなんて、最初は夢にも思っていなかった。
彼女は誰にでも優しくて、みんなから慕われているクラスの中心的存在。僕みたいな日陰の人間とは、一生交わることのない世界の住人だと思っていた。
そう、思っていたのに。
クラスメイト
スバル
話し合いの輪の隅っこで、息を潜めるように座っていた僕。いつもなら誰にも気づかれずに終わるはずの時間だった。
けれど、それは突然訪れた。
スバル
明るく弾んだ声が、僕の耳元に降ってきた。
驚いて顔を上げると、スバルちゃんが笑顔でで僕を見ていた。いつも見落とされるはずの僕を、彼女は見つけてくれたんだ。
あの日をきっかけに、僕たちの距離は少しずつ縮まっていった。
また中学校の時みたいなことが起きるんじゃないか。
そう怯えて人と距離を取ってきた僕だけど、今なら、もし何があっても大丈夫な気がする。
全部、スバルちゃんが僕の隣にいてくれるから。
スバル
おかゆ
スバル
日常に響くスバルちゃんの焦った声と僕の楽しげな声。追いかけてくる彼女の姿を見ながら、僕は胸の奥が温かくなるのを感じていた。
──────────
おかゆと初めて話したのは、ただの班活動の時。 最初は、話の輪に入れずに俯いている子がいたから、なんとなく声をかけただけ。
でも、いざ話してみたらすごく優しくて、独特のユーモアがあって面白い子で、気づけばずっと一緒にいるようになっていた。
だけど、スバルの心にはずっと、小さなトゲのような違和感が引っかかっていた。
スバル
確かに、おかゆはいつも楽しそうに笑ってくれる。でも、時折見せるその瞳の奥が、まるで泣いているように見えることが何度もあったのだ。
だから放っておけなくて、スバルはある日の放課後、思い切っておかゆを呼び出した。
スバル
おかゆ
スバル
おかゆ
おかゆの肩が、びくりと跳ねる。図星のようだ。 静まり返った教室で、おかゆは困ったように眉を下げて、ぽつりぽつりと話し始めた。
おかゆ
スバル
おかゆ
淡々と語られる過去。おかゆの細い指先が、小さく震えている。
おかゆ
おかゆは無理に口元を歪め、いつもの笑顔を作ろうとした。
その瞬間、スバルの身体は考えるより先に動いていた。
女子のスバルの両腕の中に収まるほどの小さな体。こんな小さな体でずっと一人で耐え続けてきたのか。
あの時、どうしてあんな行動をとったのかは分からなかった。でも今なら分かる。
おかゆがずっと一人で抱えてきた痛みを、その弱さを、自分にだけさらけ出してくれたことが、たまらなく愛おしくて、嬉しかったんだ。
スバル
耳元で、力を込めて告げる。胸の中で小さく息を飲む気配がした。
スバル
スバルの腕の中で、おかゆの身体からすっと余計な力が抜けていく。
太陽の光が影を溶かすように、二人はもう一度、新しく繋がった気がした。
コメント
1件
読み終わりました。第1話からじんわりと沁みるお話でしたね。 “太陽”と“影”の対比が美しく、スバルが「おかゆはどう思う?」と自然に輪に入れた瞬間、僕もほっとしました。彼女が「本当の笑顔が見たい」と気づく観察眼と、最後のハグで「抱えてきた痛みを自分だけに見せてくれたことが愛おしい」と内面から語る告白が、とても尊かったです。設定の配置が無駄なく、引き込まれました。続きが気になります!
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#ふたセリフ
かいら
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