天使×悪魔〜関わってはいけないのに〜

俺は、昔天使だった

天使なんて表では優しいように振舞っているけど裏では皆値踏みし合っている存在だ

だから、他人を陥れても構わない……そんな考え方を持ちながら生きている

この考えは、ずっと変わらないだろう

そういう考えを持っている俺の考えを変えてくれたのはうりだった

これは、昔から母に言われていた言葉

でも、今日は嫌気がさしたから適当に流して早々に出かけた

そう言いながら、俺はお気に入りの場所に行った

海の音はすごく心地いい

俺は、黙って海を見つめる

そんな時だった

上から話し声が聞こえてきた

俺は気になったので覗きに行くことにした

はっとして俺は何かを守って居るやつの方を見た

確かにそいつの腕の中には黒い子猫が居た

ﾄﾞﾝｯ

突然の事に驚いたのかそいつは羽を広げるタイミングを失い崖から落ちた

何時もの俺だったら面倒事は避けたいため無視をしていたのに

何故かこの時ばかりは身体が勝手に動き気付いたらそいつを助けていた

俺は、そのまま浜辺に移動した

何となく聞いてみた

普通は皆無視するから、こいつの返答が気になった

どうもこいつが嘘をついているようには見えない

だって

こんなに曇ってない瞳を俺は初めてみたから

それから毎日うりと遊ぶようになった

こんな平和な日々がずっと続くと思っていた

そう、あの出来事が有るまでは………

悪魔と天使の対立が激しくなっていき

遂には、俺達の花畑にも迫って来た

酷い……勿忘草の花畑が焼け野原に……ｯ

ﾄﾞﾝｯ

辺りに鈍い音が響いた

俺は、必死にそいつを睨みつけた

俺は、覚悟を決めうりに術を放った

辺りが光に包まれ、次の瞬間うりは眠った

ごめんねうり

＂大好きだったよ＂

それから俺は、堕天して悪魔になった

いや、正確には

悪魔を装った堕天使

堕天使は

天使にもなれないし、悪魔にもなれない

ただただ、偽ることしか出来ない

所詮は＂中途半端な存在＂

ってことをお忘れなく……