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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

おはよう御座います

星希です!

早速♡数達成したお話書いてこうと思います☆

第一話は甘々中太です♪

次ページで注意書き載せますね

行ってらっしゃーい

注意! ※BL ※中太 ※時間軸22歳 ※付き合ってます ※同棲中

秋の風物詩

太宰 治

中也、秋と云えば何だと思う?

窓の外を見て居た太宰が、中也に問う。

彼の目線の先には黄色く染まった銀杏の樹。 ひらり、一枚の葉が千切れて翻った。

中原 中也

秋?

太宰 治

うん、食欲の秋、読書の秋、運動の秋…色々あるでしょ?

中原 中也

あー…そうだな、いきなり云われても…

答えに詰まる中也。太宰と同じく外を見遣って、問い返した。

中原 中也

…そう云う手前は如何なんだよ

太宰 治

私?

太宰 治

私は勿論、自殺の秋だよ

肩をすくめ、口角を上げて太宰が云う。

中原 中也

何時もの事じゃねぇか

太宰 治

否、秋は自殺者が少し増えるんだよ

中原 中也

ふぅん…

太宰 治

あの銀杏の樹なんて、立派だよねぇ

太宰 治

人一人は支えられるよ

死を夢んだ様な瞳に、中也が口を開いた。

中原 中也

それじゃあ、心中は出来ねェじゃねぇか

意外そうに太宰が中也の方を向いた。

太宰 治

なぁに、中也。そんなに私の事が好き?

動揺を隠す様に軽口を叩き、揶揄う太宰。

中也は銀杏を凝視めた儘応える。

中原 中也

嗚呼、好きだよ

太宰 治

なっ…!?

太宰が赤面する。 中也の秋空色の瞳が、其れを捉えた。

中原 中也

んだよ、俺がこんな事云っちゃ不満か?

太宰 治

そ…う云う事じゃ無いけど…何時も、そんなに素直じゃない癖に…

これ以上狼狽を見られたくなかったのか、太宰が仕切り直す。

太宰 治

中也は、結局何の秋なのだい?

中原 中也

俺は…

中原 中也

作詩の秋…か?

太宰 治

何時もじゃあないか…

中原 中也

手前と一緒だ

二人で微笑み合う。窓の外では、銀杏が揺れる。

太宰 治

中也の詩、見せてよ

中原 中也

…今度な

太宰 治

何時もそう云って見せてくれないじゃない

中原 中也

そうだったか?知らねえな

太宰 治

何で隠すの

中原 中也

別に、何か気恥ずかしいんだよ

太宰 治

えー、やだやだ見たい

駄々っ子の様に頬を膨らます太宰。 中也が其の髪を撫でる。

中原 中也

…じゃあ、手前の書いた小説、見せてくれたら俺も見せてやる

太宰 治

…其れは…無理…

目を逸らした太宰に、中也が思わず吹き出す。

中原 中也

だろ?

太宰 治

むぅ…

太宰は半眼になり、不服そうだ。

中原 中也

却説、昼飯でも食うか…何が良い?

太宰 治

蟹…

中原 中也

蟹は夜な

太宰 治

じゃあ…

中原 中也

酒も夜な

太宰 治

えー…

中原 中也

オムライス、如何だ?

太宰 治

食べたい!

中也が頷き、台所へと入って行った。

一人取り残される太宰。

ふと、視界の端に小さめのノートを捉えた。

太宰 治

…?

中也の物だろうか、使い込まれた様子だ。

太宰 治

詩作ノート…かな…

好奇心に勝てず、一頁、二頁と捲って行く。

春の詩、夏の詩… 几帳面な文字で、美しい詩がびっしりと書き込まれて居た。

太宰 治

(中也…綺麗な詩書くな…)

其の中で、一つだけの秋の詩。 日付は昨日。

其処から先は未だ白紙だった。

太宰の眼が或る言葉に惹き付けられる。

〝クレオメ〟

何処かで聞いた名前だ…と記憶を探る。

太宰 治

あ…

花の名前だ、秋の花。

太宰 治

(花言葉は確か…)

〝秘密のひととき〟 〝あなたの容姿に酔う〟

そして、先刻迄見て居た窓からは確か。 太宰がノートを置き、窓の奥の公園を覗く。

太宰 治

クレオメ…

其の花の植えられた花壇。

先程の、中也の素直な言葉を思い出す。

『好きだよ』

二人きりの、秘密のひととき。

お互いに、お互いの容姿に酔って。

太宰が口元を綻ばせる。

中也が台所から出て来た。

中原 中也

太宰、未だ其処見てたのかよ

太宰 治

うん、綺麗だね、景色

太宰 治

あの花とか

太宰が花壇を指差す。

中原 中也

…あの花、クレオメっつーんだ

太宰 治

へぇ

中原 中也

花言葉、知ってるか?

太宰 治

…否、知らない

態とそう応える太宰。 中也は彼を見て云った。

中原 中也

そうか、なら良いんだ

其の複雑な表情は、ほっとした様で、然し何処か悔しそうでもあった。

太宰が囁く様に云う。

太宰 治

ねぇ、中也

太宰 治

今日は二人でゆっくりしよう?

中原 中也

何だよ、改まりやがって

太宰 治

別に、気分だよ

秋の儚さを秘めた太宰の笑み。

秘密のひととき、を一秒でも長く過ごしたいから。

君の容姿に、もっと酔いたいから。

そう心で呟き乍ら、そっと、中也の指に自身の指を絡めた。

𝔼ℕ𝔻.

ハート企画、まとめ?的な…

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コメント

13

ユーザー

フヘヘヘヘ…こういうのも良いなぁ、と云うかみかんさんの書く小説全部好き

ユーザー

みーちゃんの一つ一つの言葉選びがすごく好きですッ!やっぱりblっていいですね☆

ユーザー

ヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ凄い好き。めっちゃ好きブクマするわクレオメ植えたらうちにも中也来るかな、、、まぁ太宰と永遠にイチャイチャしといてね!尊!(語彙力無し)

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