わたしは男子に弄られます

…

彼は私の唇に優しく自分の唇を付けた

彼の顔は何時もより、元気が無く、 誰かに似てる

きっと、似てるのは

私の顔だ

私も毎日あんな顔、学校行きたくないなって思って

えとさんとるなさんに会いたいなって

あの男子たちに関わりたくないなって

普通の恋してみたいなって

そう思ってた

今の彼はそんな私のような顔

今なら仲間だって思える

いつもと違って

何時もは仲間じゃなかった人が仲間に見える

今なら、仲間だから 安心できる

なぜ？

他にも仲間は居るだろうなのに安心できない

性別

性格

好み

色々な仲間がいるだろう

なのに私は安心できなかった

何時もなら

裏切るんだろうなって

これからもこうだといいなって

これからどうなるんだって

不安に包まれてた

でも

今は違った

どうしたんだろうって

大丈夫かなって

仲間がいるんだって

安心できる

私はスッと保健室の鏡を見た

そこには涙を流した君と

涙をながした私がいた

なぜ？

なぜ私泣いてるの？

意味がわからない

虐めだってされてない

叩かれてもいないし

蹴られてもいない

悪口だっていわれてない

なのに私は涙を流していた

それも、いつもとはちがう涙

何故だろう

いつもと違う

そう感じるのは

それに

いつもより量が多い

何時もは我慢してる

私の泣いた顔で余計に嫌われたくないから

でも家では泣いてるんだ

みんな知らないだろうね

隠れて泣いてるんだもん

情けないよ

自分に呆れる

私はそう考える

そして私は急に心と体が暖かくなった

ふと、もう一度鏡をみると

彼が私をぎゅっと

抱きしめていた

初めてだ

ずっと

蹴られて

殴られて

叩かれていたのに

今日は

抱き締められている

その声が私の頭いっぱいに広がった

そして私はいつもなら我慢してるが

泣いてしまった

そして彼はさっきより強く抱き締めた

ﾀｯﾀｯﾀｯ

私の耳に入ってきた走る音

その声は聞き覚えのある声で

なぜか落ち着く

何故か私はそう言った

して欲しかった？

そんなわけない

私は虐めっ子に抱かれている

大丈夫？

また虐められない？

不安に包まれる私

でも

さっきは不安とちがう

安心につつまれる

今も

5分の1は安心だ

私は震えている

また虐められるんじゃない？

また殴られるんじゃない？

彼はこう言った

は？

ありえない

あの彼が？

意味分かんない

あの彼が私なんかに

その彼とは

学校一の人気もの

一日中女子に囲まれて

チヤホヤされて

幸せ者

私は他をオススメしながら笑う

けど、自然と涙がでる

私と彼は幼稚園、小学校

中学校とずっと一緒

そう

私はずっと

男嫌い

私は男となんか話さないし

男と関わりたくなんかない

唯一話してたと言っていいのはお父さんぐらい

お父さんは

私が小3で

息をとった

それ異例男とは

少ししか話してない

話したくないよ？

でも

はなしかけられちゃうんだよ

私の心にその声が刺さった

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