みのり
あっ!遥ちゃん!
遥
みのり、おはよう
みのりのお母さん
あらあら、遥ちゃんいらっしゃい。今すぐお茶を用意しますからね
遥
ありがとうございます!
みのり
遥ちゃん!私ね!最近紙折りを始めたの!
遥
紙折り?
みのり
ほらっ、見て!
遥
これは…
みのり
あのね!紙飛行機?っていうものなんだ!
遥
すごいね…さっすがみのり!
みのり
えへへっ!
遥ちゃんとは10年以上の仲だ
遥ちゃんはいつも私に優しくしてくれて…ドジっ子な私にも優しく声を掛けてくれる
そんな遥ちゃんが大好き!
みのりのお母さん
そろそろ寝る時間よ〜
みのり
はぁい!
遥
それじゃ、寝床に行こうか、みのり
みのり
うん!
みのり
…むにゃむにゃ…
みのり
起きちゃった…
嫌ァァ!!!
みのり
っ?!
遥
?
みのり
さ、さっきの叫び声って…
遥
み、みのり。そこに待ってて
みのり
う、うん!
みのり
(もう少しで日が昇るのに…何で叫び声が…)
みのり
…遥ちゃん遅いなぁ…
みのり
おーい、遥…ちゃっ…
みのり
ん…
遥
…みの…りぃ…
みのり
遥ちゃんっ!!!
みのり
!お、お母さんっ!
みのりのお母さん
…
みのり
遥ちゃん!お母さんっ!
遥
逃げ…て…
みのり
!
みのり
(遥ちゃんはまだ意識があるっ)
みのり
よいしょっ
みのり
お医者さんに見せないとっ
みのり
はっ…はっ…
みのり
うっ…
みのり
は…るかちゃんっ…何でっ
みのり
熊とか…かな…?だけど…鳴き声で分かるし…
遥
…
みのり
遥ちゃん…?!!
ドサッ
みのり
!遥ちゃんっ!どうしたのっ?!
遥
ヴゥ…ヴゥ…
みのり
遥ちゃんっ!
みのり
ぅぐっ…
遥
ヴァァァっ!
みのり
遥ちゃん…!
みのり
(もうっ…体力がっ…)
遥
ヴァッヴァァァ…
遥
ポタポタ
みのり
…え…?
みのり
うっ…
みのり
(もう…体力がっ)
みのり
…?
みのり
えっ?
遥
ヴーヴー
義勇
離れろっ
みのり
な、何…?
みのり
遥…ちゃんっ?
義勇
…
みのり
…!やめてっ!
義勇
?!
みのり
遥ちゃんを…斬らないでっ
義勇
…もう鬼になっている
みのり
えっ?
義勇
それはもう鬼だ、斬らないといけない
みのり
あっ…!遥ちゃんっ!
みのり
か、返してくださいっ!遥ちゃんをっ!
遥
ヴゥヴゥ…
みのり
私のっ、友達何ですっ!返してくださいっ!
義勇
これが…友人なのか…?
みのり
はいっ!だからっ!
義勇
っ!動くなっ
遥
ヴァァァ…ヴァァァ…!
みのり
待ってくださいっ、遥ちゃんはまだ誰も殺していませんっ!
義勇
…鬼は、血肉を欲する生物だ
義勇
やがてこの鬼も人間を喰らうだろう…
みのり
遥ちゃんはっ!そんな事しませんっ!
みのり
どうして今そうなったか分からないけどっ…遥ちゃんはっ!
義勇
簡単な話だ、傷口に鬼の血が付いたから鬼になった
義勇
人喰い鬼は、そうやって増える
みのり
遥ちゃんはっ!人を食べたりしませんっ!
みのり
私が誰も傷付けさせませんっ!
みのり
遥ちゃんをっ!人間に戻します!
みのり
絶対に治しますっ!
義勇
…治らない
義勇
鬼になったからには、人間に戻ることはない
みのり
探しますっ!遥ちゃんが人間に治す為にっ!
みのり
殺さないでくださいっ!!
みのり
どうかっ!
ドサッ
みのり
殺さないでください…!
義勇
…!
義勇
生殺与奪の権をっ!他人に握らせるなっ!
みのり
!
義勇
惨めったらしくうずくまるのは止めろっ!
義勇
奪うか奪われるかの時に、主導権を握れない弱者が!
義勇
友人を治す?敵を見つける?
義勇
笑止千万っ!
義勇
弱者には、何の権利も選択肢もない
義勇
友人を治す方法は、鬼なら知っているかもしれない
義勇
だが!
義勇
鬼どもが!お前の意思や願いを尊重してくれると思うなよ!
みのり
…!
義勇
当然、俺もお前を尊重しないっ
義勇
それが現実だっ
義勇
なぜさっきお前は友人に覆いかぶさった!
義勇
あんなことで守ったつもりか!
義勇
なぜ振り落とさなかった!
義勇
そのまま逃げればよかったんだぞっ!
みのり
!
義勇
(泣くな…!)
義勇
(怒れ、それは手足の強い原動力になるっ)
義勇
!
遥
あぁっ!アァっ!
みのり
!
みのり
や、やめてっっっ!!!
みのり
やめてよっっっ!!!
みのり
!
みのり
はぁっ!!
カチン
みのり
っ!
みのり
(…!斧っ)
みのり
これならっ…
みのり
はっはっはっはっ…!
みのり
うわぁぁっ!!!
義勇
!愚かっ
ドンッ
遥
アッアア…
みのり
うっ…
遥
アッ…
義勇
…ん?斧はどこだ?
義勇
…はっ!
義勇
これは…
義勇
(木の陰に隠れる直前っ、斧を投げたな…)
義勇
(見た目も、中身も、華奢な女性なのにっ)
遥
ウアアワッ!
義勇
!まずいっ
義勇
食われるっ!
バッ
義勇
…?!
遥
アァ…アァ…!
義勇
鬼が…人間を庇った…?
義勇
(鬼になる時は、空腹だ…)
義勇
(一刻でも速く血肉を補給したかっただろうに…!)
義勇
守る動作…俺に威嚇…
遥
ウウッ!
義勇
こいつらは…何か違うのかもしれない…
ドンッ
遥
アッ!ア…
みのり
…?
みのり
ハッ…!
義勇
起きたか
みのり
あっ
みのり
ぅぐっ!
義勇
…狭霧山のふもとに住んでいる…
義勇
鱗滝左近次という老人を訪ねろ
義勇
冨岡義勇に言われて来たと言え
みのり
富岡…義勇?
義勇
今は日が差していないから大丈夫なようだが
義勇
友人を太陽の下に連れ出すなよ
ビュン
みのり
…あっ!
みのり
…
遥
…?
みのり
…よし、遥ちゃん、行こうか…!
遥
ムー!
何で、遥ちゃんが鬼になったのかは分からない…
だけど、1つだけ分かるのはあの人は私を助けてくれた
遥ちゃんも、収まった様だし
とりあえず、鱗滝左近次という人に会ってみよう!






