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レンズ越しの恋心。

第4話 - 不名誉な噂

112

2025年05月24日

#冬類

#司彰

あかまる🍓🐾໊

彰人

なぁ、冬弥。お前一昨日ゲーセン行った？

冬弥

えっ、行ったが…もしかして、彰人もいたのか？

彰人

いや、オレが見たわけじゃねぇけど…

冬弥

？

彰人

……お前、パパ活してるって噂広まってんぞ。

冬弥

？！？！

冬弥

な、何故？！

彰人

お前が高身長の美女に、金が入った茶封筒渡して、そのままカフェに行ったってさ。

冬弥

…………あ、

彰人

え、心当たりある系？

冬弥

あ、あぁ。語弊があるが…

冬弥

説明が少し面倒だな…

彰人

ちなみに、写真も撮られてんぞ。

冬弥

？！

冬弥

(うわっ、神代さん美人……)

彰人

パパ活とかじゃねぇだろ？友達とか？

冬弥

友達…と言っていいのだろうか、

冬弥

少なくともパパ活とかでは無い。封筒だって、元は俺が貰って返したものだから。

冬弥

中途半端な所から見られて、誤解を生んでしまったんだろうな。

彰人

やっぱ誤解か。そりゃそうだよな。

彰人

色々言われると思うけど、気にすんなよ。こんな噂、どうせすぐ忘れられるし。

冬弥

あぁ、教えてくれてありがとう。

冬弥

(しかし、パパ活…これは困った。俺はいいが、神代さんまで噂されるのは嫌だ)

冬弥

(どうか神代さんの耳には入りませんように…)

食堂

司

冬弥ーーっ！！彰人ーーーっ！！

冬弥

あっ、司先輩！こんにちは。

彰人

げ

司

おい、恋人に向かってそれは無いだろう！

彰人

声デカイんだよ！‪💢‪💢

冬弥

(相変わらず、彰人は先輩の前だと素直じゃ無くなるな…)

司

それより、冬弥だ！！この写真は合成か何かか？！

冬弥

あっ、その写真…

司

全く、悪戯だとしたら不愉快極まりない！

冬弥

いえ、合成ではありません。誤解はあるようですが。

司

何っ？！

冬弥

えっと、ただ友人と出かけている所を勘違いされたようで…

冬弥

(すみません、神代さん。今だけ勝手に友人を名乗らせてもらいます…)

司

なんだ、友人だったか！そうかそうか！

彰人

その噂、やっぱ2年でも広まってるんすか？

司

あぁ。全体ではなく、1部だがな。

冬弥

(えっ)

冬弥

(たしか、神代さんってこの大学の2年…)

冬弥

(も、もし耳に入ってたらどうしよう…！！)

司

しばらく不名誉なことを言われるかもしれんが、気にするなよ。

司

ただ、何か嫌がらせされたりしたらすぐに言うんだぞ！！

冬弥

は、はい。ありがとうございます。

冬弥

(神代さんが何も知りませんように…！！)

大学内

類

なるほど…そんな噂が…初めて聞きました。

冬弥

よ、良かっ…

冬弥

…………良くないですね？！

冬弥

(俺はバカか？！神代さんの耳に入らないようにしたかったのに、自分から説明してしまうとは…！！)

類

ふふ、青柳さんって正直ですよね。

類

でも…ごめんなさい。僕が紛らわしいことしたせいで、青柳さんがそんなことを言われているなんて…

冬弥

い、いえ！俺のことはお気になさらず！

ヒソヒソ

大学生

え、アイツじゃね？あの写真のさ

大学生

うわっ、マジだ。あの歳でパパ活かよ

大学生

金払わなきゃ女に相手してもらえないんじゃね？

類

…

冬弥

あの、本当にお気になさらず。俺は別に、何を言われても気になりませんから。

類

青柳さんが良くても、僕が嫌です。

類

……誤解を解く方法、考えましょうか。

冬弥

えっ

冬弥

あ、ありがたいですが、放っておけばきっと自然消滅しますよ。

類

その間に、青柳さんが根も葉もない陰口叩かれるのは嫌なんです。

類

……

類

青柳さんって、恋人いらっしゃいますか？

冬弥

見ての通りいませんが…

類

じゃあ……少しの間だけ、付き合って下さい。

冬弥

…？？

数日後

ヒソヒソ

大学生

よく顔出せるよな

大学生

それな。空気読めない陰キャって感じ

大学生

おい、バカw聞こえるってww

彰人

マジで腹立つな

冬弥

お、俺は大丈夫だから。

冬弥

(神代さん…本当にやるのだろうか…)

講義終了後

ザワザワザワ

彰人

…なんか、廊下騒がしいな。

冬弥

(も、もしや…)

類

あっ、いた！冬弥！

冬弥

(ほ、本当に来た！！！？！？)

大学生

えっ、あれってあの写真の美女じゃね？

大学生

うわっ、背高？！モデルか？！

類

待ってたんだよ。ほら、帰ろ！

冬弥

えっ、あっ

彰人

…あの、初めまして。冬弥の友人の、東雲彰人です。

類

えっ？彰人？

彰人

？

類

あ、い、いえ！何でもありません！

類

初めまして。冬弥の「彼女」の、朝乃ルナです。

彰人

？！

彰人

は？！ちょ、冬弥？！「彼女」？！

冬弥

(すまない彰人……っ！！後で説明する…！！)

大学生

えっ、彼女？

大学生

彼女っつったか？パパ活じゃねーの？

類

何か勘違いされてるみたいですけど、私は「彼女」です。

類

ただの噂を鵜呑みにして、根も葉もない陰口を叩くのはやめて頂きたい。

大学生

うっ…

類

噂を広めるのが得意らしいので、ぜひ私が冬弥の「彼女」だってこと、広めてくださいね♪

大学生

い、行こうぜ！！

類

さて、行こうか。

冬弥

は、はい。あ…

冬弥

彰人も来てくれ。説明させて欲しい。

彰人

おう、説明してくれ…

食堂

冬弥

…というわけで、誤解を解くために彼女のフリをして下さったんだ。

彰人

あー、なるほど。そういう事か…

類

驚かせちゃってごめんなさい。

彰人

いえ。むしろ、誤解解いてくれてありがとうございます。

司

冬弥ーーっ！！！お前が美人の彼女を連れていると聞いたがっ！！

類

？！

冬弥

あっ、司先輩！

類

えっ、あ、

冬弥

か……る、ルナさん？どうかしましたか？

類

い、いえ！何でも！

司

おおっ！もしや、冬弥の彼女さんですか？

類

はっ、はい！朝乃ルナです！

司

朝乃さんと言うんですか！噂通り…いや、それ以上にお綺麗な方ですね！

司

冬弥、こんな綺麗な方と付き合ってるなら教えてくれれば良かったものを！

冬弥

あ、あの、先輩…実は、

司

…彼女のフリ？！

冬弥

はい。誤解を解くために協力してもらったんです。

司

なるほど、そういう事だったのか！

司

ありがとうございます、朝乃さん。

類

い、いえ。ぼ…私も、冬弥さんが悪く言われるのは嫌ですから。

司

しかし……

司

……もしや、どこかでお会いしたことありますか？

類

？！

類

いっ、いえ！初対面です！

司

で、ですよね！すみません、変なことを聞きました。

彰人

おい、なに口説いてんだよ。

司

ち、違うんだ彰人！そういうつもりじゃ無くてだな…！

類

あ、あの。冬弥さん。そろそろ…

冬弥

あぁ、はい。分かりました。

冬弥

彰人、先輩。すみませんが、そろそろ帰りますね。

冬弥

ルナさんにお礼をする約束なんです。

彰人

あぁ、分かった。またな。

司

気を付けて帰るんだぞ！

カフェ

冬弥

ありがとうございました、神代さん。

類

いえ。これで誤解が解けるといいですけど…

冬弥

解けたと思いますよ。あれだけ「彼女」だと釘を刺してくれましたし。

類

もしまた何か言われたら、教えて下さいね。

冬弥

はい。

冬弥

神代さん、何食べられますか？何でも好きなだけ頼んでください。

類

えっ、えっと…じゃあ、カフェオレを。

冬弥

の、飲み物だけですか？

類

はい。お腹もあまり空いてませんし、

類

それに…フリでも、僕が彼女なんて…青柳さんも、嫌だったでしょうし、

類

誤解を解くためとはいえ、ごめんなさい…

冬弥

謝らないでください！

冬弥

全然、嫌なんかじゃなかったです。むしろ俺なんかの彼女を名乗らせてしまってごめんなさい…！

類

いやいや、「俺なんか」だなんて…

類

僕…女装する、気持ち悪い男ですし…

冬弥

…神代さんは、ご自身を「気持ち悪い」と思ってらっしゃるんですか？

類

だ、だって、女装ですよ？気持ち悪いでしょう、

冬弥

いいえ、俺は気持ち悪いなんて思いません。

冬弥

努力を惜しまず好きなことをしている人を、気持ち悪いだなんて思いませんよ。

類

…そうですか、

類

僕…気持ち悪く無いですか？

冬弥

はい。可愛いです。

類

…ふふっ、ありがとうございます。

類

そうだ。次の撮影なんですけど、次は『アリア』のコスプレしようかなって思ってて。

冬弥

アリア！？

冬弥

い、いいですね！アリアですか…！楽しみです！

類

ふふっ、僕も楽しみなんです！

類

それで、またシチュエーションを話し合いたくて。

冬弥

分かりました。せっかくだし、このまま決めましょうか。

冬弥

やっぱりそこがアリアの魅力ですよね…あの温泉街のチャプターが、1番アリアらしさ全開で好きなんです。

類

分かります！あの旅館のお話、とっても良かったですよね！

類

アリアのいじらしさと言うか、愛らしさがも〜〜とにかく最高でした！

冬弥

旅館と言えば、たしかモデルが○県の○○って旅館でしたよね。

類

そうなんです！あの辺の中華街もモデルになってるし、1回くらい聖地巡礼しに行きたいな〜

冬弥

神代さんさえ良ければ、どうですか？撮影会を兼ねた聖地巡礼旅行とか…

類

…そ、

類

それいいですねっ！丁度連休ですし！

類

行きましょうか、聖地巡礼旅行！

冬弥

…という事で、連休は旅行に行くことになったんだ。

彰人

へぇ…聖地巡礼旅行か。

彰人

いいじゃん。楽しそう。

冬弥

あぁ。彰人は先輩と旅行とか行かないのか？

彰人

んー…今のところ特には。オレも友達と遊んだりするし。

彰人

まぁ、楽しんでこいよ。

冬弥

ありがとう。お土産も買ってくる。

司

おお、友人と旅行か！

類

ふふ、そうなんだ〜

司

いいじゃないか。楽しんでこいよ！

類

うん、ありがとう。お土産楽しみにしててね。

司

あぁ！

類

(あっ、そういえば…青柳さんに、司くん達のこと聞くの忘れてた。)

類

…ねぇ、司くん。『青柳冬弥』さんって知ってる？

司

む？あぁ、知ってるぞ！可愛い後輩だ！

類

(知り合いだったんだ…知らなかった…)

司

類も冬弥と面識があるのか？

類

あ、えっと…ううん。噂に聞いてね。

司

噂…あぁ、あの不名誉な、

司

類がどんな噂を聞いたか知らないが、あれは事実無根だったそうだからな。

司

冬弥は真面目で優しくて、芯の通ったいい奴だぞ！

類

ふふっ、そうなんだね。

類

(まさか、青柳さんが司くんと知り合いだったとは…本当に世間って狭いんだなぁ)

類

(…旅行、楽しみだな。)

この作品はいかがでしたか？

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7件

彼女にしたらまた噂がたくさん流れそう笑でも、不名誉な噂が消えて本当に良かったです！続き待ってます！

冬弥のために誤解を解いてあげようとするところが可愛い〜♡ 後、彰人と司の絡みも可愛いかった♡続き楽しみにしてます！

あかまる🍓🐾໊

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