真人
脹相
いつも通りの気怠げな顔をした脹相。 初めて会った時は「きっと冷え切ったやつなんだろうなあ」と思っていたのだが、実際そんな事はなく弟思いのガッツのある男だった。
そのギャップが面白くておかしくて。 脹相"は"裏表がないから、一緒にいて楽で楽しい。 …向こうはどう思ってるのか 知らないけど。
真人
脹相
脹相は先程まで読んでいた本をゆっくり閉じ、自室へと戻っていった。
ガチャリ。 ドアを開ける音が聞こえた
脹相
真人
なんて冗談を口にしても、脹相は気にする素振りも見せずにスタスタと俺の前を歩いていった。
真人
脹相
前言撤回。やはり脹相は冷たいやつなの かもしれない。 俺が何を言っても、振り向くことすらしてくれないのだから。
まぁ、いつものことなんだけどね
真人
脹相
真人
そういえば、別に行きたいところがあるわけでもないのになんで「出かけよう」なんて言ったんだろう
真人
…強いていうなら、このまま帰らずに永遠と2人でブラブラ歩いてたい
脹相は、今何を考えているんだろう。
真人
脹相
真人
「アレ」と言って指を差したのは、至って普通のどこにでもあるブランコだった
真人
脹相
…そうか。脹相は受肉してからあまり日が経っていないからものを知らないのか
久々だなあ。ブランコ
真人
ブランコに腰掛け、鎖を掴んだ。 すぐに漕ぎ始めようとした俺だが、隣からやけに視線を感じ俺はそっちを見た。
真人
脹相
真人
俺はブランコから立ち上がり、 脹相の背後に周り、背中を押してやる。
脹相
真人
真人
脹相
そこは嘘でも「できない」って言って欲しかったなあ。 でも脹相は、そういう空気読めないところがいいんだよね
真人
諦めて俺はまた、 ブランコに座ろうとした。その時
脹相
真人
真人
脹相
真人
体温なんかある訳ないけど。 脹相からしたら俺の手あったかいんだ。
真人
真人
俺はそう言ってブランコに乗る脹相を止め、脹相の目の前に立った。
脹相
真人
脹相
表情はこれっぽっちも楽しそうじゃないのに。脹相も楽しいって思ってるんだ
俺は勢いよく、脹相が乗っているブランコに乗った。
脹相
真人
真人
脹相
今日初めて見た、脹相の笑顔。 別に冗談言ったつもりはなかったけど、笑ってくれるならそれでいいや
真人
脹相
真人
真人
脹相
真人
脹相
真人
脹相
真人
脹相
真人
つい、カチンときたんだ。 こんな些細なことで?って自分でも思う。でも何故かどうしても耐えられなかったんだ。
脹相
真人
真人
きっと長くなるだろうなあ。 このしょうもない喧嘩
脹相
脹相
真人
脹相
脹相
真人
今自分が言ったことを、俺は理解することができなかった。
脹相
ポカンと空いたその小さな口。 いつも眠たそうにしているあの目は、今は思い切り見開いている。 そのリアクションは単純な驚き? それとも俺に引いてるの?
真人
長くなるだろうと思ったこの喧嘩は、意外にも早く終わってしまった。
あの後。 俺たちは一言も発さず、気まずい空間を漂わせながら2人でアジトに帰った。
帰ってから、その日はこれいったことは全く起こらなかった。
脹相
真人
今俺、人間みたいだよなあ
というか、まさか俺が脹相のこと好きだったなんて驚きだよなあ。 …………アホらし
真人
真人
脹相
真人
手招きをしながらそう言った。脹相は頭の上にクエスチョンマークを浮かべながら言われた通り俺の方へくる。
俺は近付いてきた脹相の手を握った
脹相
真人
真人
脹相
握る角度を変えてみたり、揉んでみたり、両手で握ってみたりして楽しむ。
脹相
脹相
真人
真人
脹相
真人
真人
真人
脹相
その顔、何の顔?やっぱり脹相は何考えてんのかわかんないね。
真人
脹相
真人
脹相
俺の手が握って離さない脹相の手に キスを落とす
真人
これは弟には、出来ないことでしょ?
真人
脹相
まだ夜が明けたばかりで 電気を付けていない部屋は薄暗い。 衣服とシーツが擦れる音がする。 そして目の前にある、 まるで雪のように白い肌。
なーんか…脹相えっちだなあ
真人
思わず俺は思い切り脹相を抱きしめる
脹相
腕の力をどんどん強めていく。 離れないように、離さないように
脹相
骨が軋む音がした
脹相
もう少し脹相の痛がる顔を見ていたいけど、…しょうがない。と俺は脹相を解放してやった
脹相
脹相
真人
と言いながら、 俺は今までにないくらいの笑顔で脹相の右足の骨を折った。
脹相
俺だってこんなことするつもりで脹相を部屋に呼んだんじゃないよ? でも、脹相の反応が面白くってつい。
真人
脹相
真人
そう言いながら、術式を使って脹相の足のカタチを直していく。
脹相
真人
俺は脹相の頬をやさしく撫でる。 ひんやりしていて気持ちいい
脹相
真人
脹相
真人
脹相が俺の見様見真似をして 俺の頬を優しく撫でた。
真人
思わず口元がゆるんでしまう。
脹相
真人
脹相
真人
やっぱり、 脹相のそういうところがいいなあ
一緒にいて不快じゃない。むしろ楽しい。このまま2人でどこかに消えてしまいたい。俺から離れないで欲しい。 そんな思いを込めてまた俺は脹相抱きしめた。
脹相
真人
今なら人間の気持ちがわかる気がする。恋なんて馬鹿らしいなんて思っていたけど、悪くないのだな
2人きりの部屋に響くリップ音
それを無言で受け止めてくれる脹相
真人
なんて馬鹿げた提案をしても、 きっと脹相はなんだかんだ言って俺に着いてきてくれるんだろうな
脹相
真人
真人
やっぱりこういうところが、 いいんだなあ
コメント
5件
はい好き・
なんだろ、このカプなら推せる