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優愛
あぁ…
優愛
気にしなくていいです
勇斗
でも…
勇斗
風邪引くよ？
優愛
それも困るけれど
優愛
こうしていたいんで
勇斗
うーん俺んち来る？
優愛
へっ
勇斗
雨に打たれてる女の子を放っておくわけにも行かないし
優愛
え…良いですよ
優愛
別に
勇斗
いや！行くぞ！
優愛
えっ私の意見は無し⁉
勇斗
ほらっ
勇斗は優愛に手を差し伸べた
優愛
あっ
勇斗
ん
優愛
…恥ずかしい///
勇斗
ほら！
優愛
あぁ…はい！
優愛が優しく勇斗の手を握った
勇斗
行くぞ〜！
優愛
わっ
勇斗は優愛を引っ張って走った
優愛
（この人には遠慮というものが無いのだろうか…）
優愛
（でもまぁたまにはこうゆうのもいっか…）
勇斗
着いたよー！
優愛
早っ
ガチャ
勇斗の家の鍵を開けドアを開ける
キキィー
勇斗
ほら！俺の部屋に行くぞ
優愛
はい…お邪魔します
勇斗
どーぞ！
案内された部屋に歩いてく
勇斗の部屋に入った
勇斗
うへぇ…ベチョベチョ
勇斗
ちょっとタオルとココア持ってくるわ
優愛
あぁ…はい
勇斗
それに治療セットも！
優愛
え？
勇斗
その傷…手当しないといけないだろ？
優愛
あ…
勇斗
痛そうだし
優愛
ありがとうございます…
勇斗
どーも！
勇斗
じゃ！待ってて
優愛
はい…
優愛
（男の子の部屋に入るの初めてで緊張する…）
優愛
（あの人…優しいな）
優愛
うーん早く帰んなきゃな))ﾎﾞｿｯ
数分後
勇斗
はい！
優愛
あ、ありがとうございます…
勇斗
ためでいーよ
優愛
あ…うん
優愛はタオルで頭を拭く
勇斗
あのさぁ…言いにくいんだけど
勇斗
服…透けてるよ？
優愛
え…あぁあ！！
優愛
本当だ…！
優愛
どうしよ…服ない
勇斗
服貸そうか？
優愛
うん
勇斗
ちょっと待ってて！
待ってる時間でココアを飲む
優愛
あっ…たかぁい
優愛
こんなの久しぶり…
優愛
美味しい
勇斗
持ってきたよー
勇斗
サイズでかいと思うけど…これでいいかな？
優愛
あ、うん！
勇斗
じゃあ出てくから着替えてよ
優愛
分かった
着替え終わった
優愛
終わったよ
勇斗
分かった
優愛
ブカブカだね…
勇斗
本当にな
優愛
まぁ透けてるよりましだ…
勇斗
まぁな
勇斗
じゃ！そこに座ってよ
勇斗
手当するから
優愛
うん！
勇斗
消毒液と…
ポンポン
優愛
痛たたた
勇斗
我慢しろ
優愛
いや！痛いんだってぇ
勇斗
だから我慢しろ！
優愛
はぁい
勇斗
というか
勇斗
包帯適当に巻きすぎ
勇斗
手当とかしてないだろ
優愛
え？そのまま巻くんじゃないの？
優愛
包帯ってするだけで治るんじゃ？
勇斗
なわけないだろ
優愛
あはは…まったく分からなくて
勇斗
そこも巻くから
優愛
う、うん！
勇斗
ところで名前聞いてないよーな
優愛
あ…私塩沢優愛です
勇斗
俺は谷崎勇斗！よろしくっ
優愛
よろしく
勇斗
ほい！終わった
優愛
ありがとう！
優愛
あ…そろそろ帰ろっかなぁ
勇斗
もうちょっとだけ話そーぜ
優愛
え…
勇斗
ダメ？
優愛
ダメではないけど
優愛
わかった
勇斗
まず質問します！
優愛
うん
勇斗
その傷どうしたの？
優愛
それ聞く？
勇斗
別にいーっしょ？
勇斗
なんか言いたくないことでもあんの？
優愛
ん〜転んで怪我しただけですよ
勇斗
嘘つけ
優愛
バレたかw
勇斗
バレるわ
勇斗
虐待とかでしょ？
優愛
そんな感じかな
勇斗
俺も家庭状況は良くない方でさ
優愛
何で…？
勇斗
俺の父さんはダメ人間でさ
勇斗
パチンコに金を使ってたんだ
勇斗
毎日のように
勇斗
俺たちの金も使って
優愛
うん
勇斗
次第に母さんと俺に暴力をふるい始めた
勇斗
最初は皿を当たんないように投げて怒鳴り散らすだけだったけど
勇斗
殴り始めたんだ
優愛
…
勇斗
あの頃は俺も小さかったしそんな覚えてはないけど
勇斗
痛いのは覚えてたんだ
勇斗
それから1年…母さんが死んだ
勇斗
首吊って
優愛
え…
勇斗
自殺だよ
勇斗
置き手紙に母さんの字で『ごめんね』って書いてた
勇斗
とても悲しかった
勇斗
たくさん泣いた
勇斗
母さんが死んでから父さんと二人きりで
勇斗
虐待されて
勇斗
俺も母さんのところに…行こうとしてたんだ
勇斗
でもその時に近所のおばさんが来て
勇斗
警察に追放して父さんは逮捕された
勇斗
本当おばさんには感謝しかない
勇斗
お前もさ…色々あると思うけど
勇斗
死のうとはするなよ
勇斗
いつか大切にしてくれるひとが現れるから
勇斗
辛くなったら俺のところに来ていいから
優愛
…うん
ポロッ
優愛の目から涙が出た
優愛
あれ？おかしいな
優愛
ハハ
ギュ
勇斗が優愛を抱きしめる
勇斗
泣いても良いんだよ
優愛
…え
優愛
うん…ヒック
優愛
うわぁぁん
勇斗
うん…
数分後
勇斗
…もう行くのか
優愛
うん
優愛
ありがとね
勇斗
連絡先交換しようよ
優愛
…いーよ
ピロン
勇斗
よし！これでオッケーだな！
優愛
うん！
勇斗
じゃ、またいつか
優愛
バイバイ！勇斗
勇斗
バイバイ優愛
そして現在
勇斗
…そうだ
勇斗
俺はあいつに死んでほしくなくて
勇斗
いなくなってほしくなくて
勇斗
あの言葉をかけたのに
勇斗
あの時…俺はあいつにガッカリした
勇斗
いじめるやつとは思ってなかった
勇斗
そう思ってたんだ
勇斗
何で俺はあいつの話を聞かなかったんだ
勇斗
俺があいつを守るって言ったのに…
優愛
…私は
優愛
勇斗には感謝してる
優愛
我慢してたものを吐き出す事ができた
優愛
私は前に進むよ
優愛
勇斗
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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