紫雨
いっ……
ズキッ
萩祐
紫雨?
萩祐
大丈夫?!怪我は?
紫雨
……いや、別に平気だ
紫雨
…?
紫雨
眼鏡がない
萩祐
……え
萩祐
だいぶ高い所から落ちたね…
萩祐
スマホはリュックの中に……
萩祐
って
萩祐
置いてきた……
萩祐
紫雨は?
紫雨
…俺もだ
紫雨
トイレに行こうとしただけだろ
紫雨
なんでここに?
萩祐
……紫雨さ
萩祐
自覚無いかもしれないけど方向音痴だろ?
紫雨
……違う。
萩祐
心配で追いかけたら険しい道でなんか話してたから……
紫雨
……萩祐は
萩祐
えっ?
紫雨
怪我…してないのか
萩祐
……俺は鍛えてるから平気!
萩祐
立って
萩祐
眼鏡ないと不自由かもだけど頑張って戻ろ
紫雨
……あぁ
ズキンッ
紫雨
っ!
萩祐
…足痛い?
紫雨
痛くない。
萩祐
無理しないで
萩祐
ほんとごめんね
萩祐
気まずいよね
紫雨
別にお前に怒ってるわけじゃない……
萩祐
えっ?そうなの?
紫雨
…キス
紫雨
初めてだったから
萩祐
…えっ
萩祐
いや……え
紫雨
好きな人としたかった…だけだ
萩祐
ふふっ……
紫雨
何笑ってる
萩祐
ごめん…思ったより可愛くて
紫雨
話したこともないのに当てつけにされたのが初めてなんて
紫雨
……最悪だ
萩祐
……。
トスッ
紫雨
……?
紫雨
どうし……
ちゅっ
紫雨
?!
ぬっ
バッ
紫雨
……なっ
萩祐
話したことある奴ならいいのかなって
紫雨
……は、はぁ?
紫雨
良くないに決まってるだろ……
萩祐
顔熱いね
萩祐
小さい頃から
萩祐
王子様と結婚するとか
萩祐
言ってたから
萩祐
まだ好きなのかなって
萩祐
そういうの
紫雨
…いちいちそんなこと覚えてなくていい
紫雨
戻るぞ
萩祐
うん。ごめんね
紫雨
別に怒ってない……
萩祐
…耳も赤!
紫雨
…静かにあるけ