早く あの人に会いたいなぁ
そんな事を思うのも何回目か、 と自分で呆れながらも
電車に揺られている
今日は、やけに混雑していて沢山の人とぶつかる
幸い、途中で私の前に座ってた人が降りたので今は、座れているがやっぱり立っている人はキツそうだ
笹木 亜季
私は、若い大学生らしき人 数人がふざけて 前にいる女の子にわざと手を密着させて遊んでいる姿が見えた
女の子は、それに気付いているのか 目に涙を浮かべている
助けなきゃ‥、
すぐさま立ち上がって人混みの中に進みながら
女の子の所へ向かう
笹木 亜季
大学生
大学生
良かった 辞めてくれた‥
でも、数人の大学生達はニヤニヤして私の後ろに回り込んだ
笹木 亜季
後ろから感じた感触はとても、気持ち悪く 女の子と同じに私も涙ぬぐんでしまう
でも、耐えなきゃ 私が、耐えれば何とか‥なるかも知れない
大学生
笹木 亜季
大学生の手首をねじるように持っている人が見えた
???
大学生
???
そう言うとねじっていた手を離す
大学生
次の駅は 思ったよりすぐにつき、 その人は、駅員に預けられた
次の駅では、 私もあの人も降りようとしていたから 二人で大学生を見送った
???
笑顔で言うその人を見ると、
私はやっと
息が、‥息が出来た
笹木 亜季
???
笹木 亜季
???
笹木 亜季
その瞬間何かに包まれた
暖かい ほっ、とする
???
そんな事を当たり前の様に言いながら
私を この寒い空気の中 暖かい体温で包んでくれる
私も 私でおかしい
この人に身を託したままだ‥
でも、まだ、‥ ここに居たかった から
???
笹木 亜季
顔をあげて 顔を見ると シュットした顔立ちが視界に入った
と、同時に
見たことあるな って、思った
いや、
もう、その瞬間から気づいてた
私の 『好きな人』 だ。
って
???
なんて、言うんだろう
その時ばかりは 自分が壊れてた おかしかった
あまりの嬉しさに浮かれる気持ちもあったのかも
嬉しすぎて
-強く抱き締めた-
笹木 亜季
自分の意味不明な行動もあり、
照れを隠すように 胸に顔を埋めながら
振り絞って やっと言えた言葉
???
???
???
顔を優しく持ち上げられる
その瞬間
あぁ、愛おしいな。って、思った
なんで、
なんで、こんな愛おしく思えるんだろう
???
???
まともに喋れもしない
でも、名前だけは‥何とか‥
さっきの勇気は無駄にしたくないな‥、
???
???
服をちょこっと掴む
???
笹木 亜季
???
???
???
???
???
???
???
笹木 亜季
走っていくあなたの後ろ姿を見ても
胸がはち切れそうです
この病 どうか報われますように‥
コメント
2件
やっぱりとても綺麗で美しい物語です!続きが楽しみ👌