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それから1週間。
慣れない制服に腕を通し、
桃の隣を歩く。
ぶつくさ文句を言う俺に、 呆れず言葉を返してくれる事に
少しだけ、中学の時を思い出してしまう。
…少し動けば肩の当たる 距離の近さに、
昔の感覚が抜けていないのかと、 桃にしては意外に感じる。
あまりデートに行った事も、
そこまで恋人らしいことをした 思い出もない。
気付けば正門前。
大きな校舎が俺達の前に 聳え建っていた。
そう言って、下駄箱で解散する。
この学校指定の上履きを履き、
まだ硬い底敷きに新鮮さを 感じながら、職員室へと向かった。
正に陽な気配を出す橙に少し怯む。
ぶつかってしまった申し訳なさと、
陰の俺には居心地が悪く 今すぐ去りたい瀬戸際で、
多分どこか挙動不審に なっている事だろう。
陽キャとは恐ろしい。
陽キャとは恐ろしい(2回目)
この橙(陽キャ)のコミュ力によって、瞬く間に友達へと距離が縮んだ。
職員室までのほんの少しの間でも、 そうなれるのが
この人の凄い所だ。
嬉しそうに笑う橙に釣られて、 俺も頬が緩む。
少し頬を赤らめ、 照れ臭そうに手を口許に当てる
ナイショ話をするように、 つられて俺も橙へと近付いた。