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吸血鬼と俺の契約

第2話 - 嘘つき

2024年07月19日

#ハイキュー！！

#月山

#吸血鬼

太郎

山口忠

……やっぱり変だよね。男が男を好きになるとか…。

山口忠

…でも俺、初めてこんなに人を好きになったんだ…！

山口忠

…男とか女とか関係なく、俺はツッキーが好き！！

山口忠

…初めて会った時の事覚えてる？

月島蛍

…初めて会った時？

月島蛍

…バレー部の見学に来た時だっけ？

山口忠

…その前にも会ってるんだよ。

月島蛍

…？

山口忠

ツッキーは覚えてないかもしれない。…ツッキーにとっては当たり前の事だったのかもしれない…。

山口忠

…＿でも、俺にとっては凄く特別な瞬間だったんだ…。

山口忠

…俺が、小さいし弱いからっていじめられてた時、ツッキーが助けてくれたんだ…。

月島蛍

…！

月島蛍

あぁ、あの時ね。

山口忠

うん。

山口忠

…ツッキーは俺の事助けたつもりはなかったんだろうけど、ツッキーのお陰で俺は前向きに生きる事が出来た。

山口忠

強くなろうって思えたんだ！

月島蛍

違うよ。

山口忠

え？

月島蛍

山口が自分自身の力で強くなっただけ。…僕はそのキッカケになっただけで、ここまで来たのは全部山口自身の力だから。

山口忠

…うん！ありがと、ツッキー！！

月島蛍

…良いよ。恋人になっても。

月島蛍

…でも僕は、山口をそういう目で見てない。

月島蛍

これは契約上の恋人。

月島蛍

…本当の恋人にはなれない。それでも良い？

山口忠

うん！それでいいよ。”今”は。

月島蛍

”今”…？

山口忠

絶対、好きにさせてみせるから！

月島蛍

…！

月島蛍

面白そうだし良いよ。

月島蛍

…僕の事、本気で好きにさせてみてよ。

山口忠

うん！

こうして俺とツッキーの契約関係が始まった。

月島蛍

山口、よろしくね。

山口忠

こちらこそ！

月島蛍

…いきなりだけど吸血していい？

山口忠

えっ、…ほんとにいきなりだね！？

山口忠

…良いけど…。//

月島蛍

何照れてるの？

山口忠

…ぃ、や…な、んか…。///(ﾓｼﾞﾓｼﾞ

月島蛍

何？言ってよ。

山口忠

…吸血って…凄いエッチなイメージがあって…。//

月島蛍

ぷｯ…、あははｯ…！！(笑

月島蛍

そういう事ね…。(笑

月島蛍

まぁ確かに、人間からするとそうか…。

月島蛍

…まぁ確かにエッチな事ではあるね。(絵面的に)

山口忠

…後なんか、漫画で読んだんだけどさ…。

月島蛍

うん。

山口忠

…吸血されてる時って凄く気持ちよくてフワフワする描写が多いんだけど…。

月島蛍

あぁ、それはよく聞くよ。

月島蛍

…実際凄く気持ちいいみたい。

月島蛍

人間は身体の作りが繊細で敏感だし。

月島蛍

……試してみる？

山口忠

え…。//

山口忠

…あ、のさ…。

月島蛍

？

山口忠

……あんまりからかわないでよ…。俺本気でツッキーの事…＿＿。

月島蛍

分かってるよ。

月島蛍

…＿と言うか別に僕だって、誰彼構わず吸ってる訳じゃないし、吸いたいって思ったのは山口が初めてだから。

山口忠

え…＿？///

月島蛍

…だから恥ずかしい話、山口だから吸うんだよ…。//

山口忠

…それって俺の事、ちょっとは好きって事…？

月島蛍

…聞かなくても分かるデショ…。

月島蛍

でも、恋愛感情かどうかって聞かれたら違う。…だから、僕の事が好きなら堕としてみてよ。

月島蛍

ね、山口。

ｸﾞｲｯ

山口忠

わっ…！？

ｽｯ…(近づく

山口忠

ひ…//

山口忠

(…ちっ、近い…！/////)

ｶﾌﾟ…

山口忠

ん”…ｯ//

月島蛍

ﾁｭｰ)

月島蛍

…！𓂃 ◌‬𓈒𓋪‪

山口忠

ぅ…/////

山口忠

(…何これ…。頭がフワフワする…。//)

気持ちいい…//

月島蛍

…ご馳走様。

山口忠

…う、うん…。//

月島蛍

…ねぇ、山口。普段何食べてるの？

月島蛍

何時に寝て何時に起きてる？

山口忠

…え、何でそんなこと聞くの？

月島蛍

…山口の血、美味しすぎたから…。

山口忠

俺の血ってそんなに美味しいの…！？

月島蛍

…うん、怖いくらいに。

山口忠

…えっと、普段…か。

山口忠

野菜炒めが多いかな。後睡眠は、9時に寝て5時に起きてるよ。

月島蛍

…健康だね。

山口忠

だからじゃないかな？

月島蛍

そのままの生活しててね。

山口忠

…うん。でも何で？

月島蛍

血液の質が落ちるから。

山口忠

分かった！

山口忠

…後、血ってどれくらいの頻度で飲むの？

月島蛍

…人体に支障が出ない程度に飲むよ。

月島蛍

飲む時はちゃんと言うから。

山口忠

分かった！

月島蛍

…＿それで、どうだった？漫画の描写通りだった？

山口忠

…う、うん…。///

月島蛍

そっか。

山口忠

…。//

月島蛍

…？

山口忠

(…そっかぁ…。俺とツッキーってもう恋人なんだ…。//なんか変な感じだなぁ…。)

山口忠

(…ちゃんとツッキーに好きになって貰えたら、キスとか…それ以上の事とかするのかな…？)

…そもそも俺達に未来ってあるのかな？

山口忠

(…俺はツッキーが好きで付き合ってる…。でももしツッキーに好きになって貰えなかったら俺達は契約上の関係のままだし…。)

山口忠

(…寿命は…？寿命だって人間と吸血鬼じゃ全然違うんじゃないか…？)

山口忠

(…もし、俺がツッキーにそういう目で見て貰えなかったとして、…俺は…ツッキーに一生すきになって貰えないまま死ぬのか…？)

山口忠

(…嫌だな…。)

月島蛍

…ねぇ、山口…＿？

山口忠

…ツッキー…。

山口忠

…俺、帰るね…。(ﾆｺ

月島蛍

…は…？

月島蛍

来たばっかじゃない？

山口忠

…ちょっと用事思い出しちゃってさ…！(ﾆｺｯ

山口忠

じゃあ、またね。

月島蛍

…！

山口忠

(…ツッキーの目真っ直ぐ見れなかった…。)

山口忠

(…俺が勝手に不安になっただけなのに…。)

山口忠

(…でもそのくらい俺は…、ツッキーに好きになって貰える自信が無いんだ…。)

山口忠

(…ツッキーに会いたくない…。)

山口忠

(…どんな顔して会えばいいのか分からなくなってきたな…。)

…俺ってほんとにダメだ。

山口忠

(…あーぁ…。折角ツッキーと親密になれるチャンスだったのに…、何してるんだろ…俺。)

…好きになって貰えるチャンスだったのに。

月島蛍

…山…口ｯ…！！

山口忠

…！

山口忠

ぁ、ツッキー…。

山口忠

(…どうしよう。…振り向けない。…ツッキーの顔、見たくない…ｯ…。)

月島蛍

…山口…、何でこっち向いてくれないの？

月島蛍

…僕の事、嫌いになった？

山口忠

…ｯ…。

月島蛍

…”吸血鬼”だから？

山口忠

…違ｯ＿＿！

月島蛍

…別にいいよ。…もう慣れてるから。

月島蛍

…前も信用した人間に吸血鬼だって言ったら、離れて行かれたんだよね。

月島蛍

…仕方ないと思ってるよ。僕だって。

月島蛍

吸血鬼なんて怖いし、人間じゃないのは事実だからさ。

月島蛍

…寿命だって普通の人間とは違う。…吸血鬼は1000年生きられるから。

月島蛍

…容姿だってある程度の歳で止まるし。

月島蛍

…化け物呼ばわりされても仕方ないよ。

月島蛍

…契約、解消する？

山口忠

…ぇ…？

月島蛍

…良いよ。僕は。

山口忠

…ｯ。(ｽﾞｷ

…何でそんなこと言うんだよ…？「良いよ。僕は。」って、…俺の事どうでもいいみたいに言わないでよ。もうちょっと縋って止めてよ。 …さっき、”俺だからいい”って言ってくれてたじゃん…。

月島蛍

山口…？

山口忠

…＿＿んで…。

月島蛍

…え？

山口忠

何でだよ…ｯ！！

ｶﾞｯ…(胸ぐらを掴む

月島蛍

…ｯ！？

山口忠

何でそんなどうでも良いみたいな言い方するんだよ…ｯ…！！

山口忠

…ツッキーはそうやって嘘ばっかりつく…！！！

山口忠

…離れて行くのが怖いから、一人になるのが怖いからってそうやって自分を偽って自己防衛して…！！

山口忠

…俺はｯ、ツッキーに吸血鬼だって言われても怖いなんて思わなかった…ｯ。だって、ツッキーはツッキーだから…。

山口忠

俺の大好きで、カッコイイって憧れたツッキーだから…ｯ…！！(ﾎﾟﾛ

山口忠

人間じゃないから仕方ないとか…、離れて行ってもいいなんて嘘つかないでよ…ｯ…！

山口忠

”僕がいい”って言ってくれた君を否定しないでよ…ｯｯ！！(ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

月島蛍

…！！

山口忠

…逃げてごめん…。…怖かったんだ。

山口忠

…俺は自分に自信が無い…。

山口忠

…ツッキーの事、本気で好きだから…、ツッキーにも俺と同じ気持ちになって欲しい…。

山口忠

でも…、俺にはツッキーを好きにさせる魅力はあるのか…分からなくなって…。

山口忠

…一生好きになって貰えないまま死んで行くのかもって思ったら、ツッキーの顔が見れなくなって…。

山口忠

俺はｯ…、ツッキーが俺がいいって言ってくれた時、凄く嬉しかった…。

山口忠

…でもそれって、”食料として”でしょ…？

月島蛍

…！

山口忠

…ｯｯ(ｽﾞｷﾝ

山口忠

……ごめん、今は話したくない…。

山口忠

…帰るね。

月島蛍

…ｯ…。

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