知らないイケメン
待って!

知らないイケメン
俺からのお願い、聞いてくれない?

まなか
えっ…

知らないイケメン
俺の彼女になってください!!

まなか
えっええ?

知らないイケメン
俺、思ったんだ。俺にみんな詰めかけるのは、俺に彼女がいなかったからだって、でも誰にしたらいいのか分からなかったし、紹介されても、その…なんて言うかその人が強引だったりして…

まなか
でもでもでも!私だってだらしない所あるし、女子っぽくないし、彼氏もいた事ないのに…

知らないイケメン
でも、俺は心の中で思ったんだ!俺には君しかいないんだって、それで、それで…ごめん、自分勝手だよね…

まなか
心の中
あらためて顔見たらやっぱりカッコイイかも…

私は悩んだ…もうこんな人と出会えないかもしれない、こんなに私を思ってくれてるのに断ったら…
まなか
いえ!私を彼女として付き合わせてください!

知らないイケメン
えっ…いいの?

まなか
私は、彼氏が出来る日をずっと夢見てました、でも思ったんです、これは神様がくれた最初で最後の出来事かもしれないって

知らないイケメン
そんなこと言われたの初めてだ…

知らないイケメン
今まで会った人は、プリクラ行こう!とかツーショット撮ってとか俺の顔目当て感が凄かったのに…

知らないイケメン
あっ!そうだ!まだ名前聞いてなかったよね…

まなか
まなかです!森下まなかって言います!

知らないイケメン
俺はレン、高橋レン。

レン
もし良かったら電話番号教えて?
あとメアド、

まなか
あっはい!

レン
それじゃあ、バイバイ!

まなか
はい!ありがとうございました!よろしくお願いします!

まなか
きゃーーー!

まなか
彼氏出来ちゃったー!

まなか
じゃあ、行って来まーす!

お母さん
行ってらっしゃい!

私は学校に行くためにいつもの集合場所のみほの家に行った
まなか
みほ遅いなー

まなか
そうだ!ピンポンしちゃお!

誰も出ない
みほの両親は共働きで、朝からいないのは知っている、でも誰も出ないのはおかしい
まなか
もー出ないなら、先行くから!

まなか
もーみほ!ずっと待ったんだからー!

みほ
何よ昨日私の事置いていったくせに…

みほ
それでも友達?

みほ
メールしてくれても良かったじゃん?

まなか
………

みほ
何も無し?

みほ
報告も、何もかも、

まなか
ほんとにごめん!悪気はなかった…

みほ
いつもいつもそう、謝ればいいみたいにおもってる、私の気持ちも考えないで、私だって寂しいんだよ

まなか
そうだよね、いつも隣にはみほがいた、寂しくなるのが嫌だったから、

みほ
それで、あの人とはあの後どうなったの?

まなか
まず、ごめんなさいって謝られて、それから、、

まなか
心の声
そうだ!みほはあと人が好きみたいなこと言ってた…電話のことは黙っておこう!

みほ
それから何?

まなか
いや…何でもない!

みほ
ほらまた嘘をついた!

まなか
えっ?

みほ
私、全部見てたんだよ?あの時の一部始終、

まなか
ほんとにごめん!ただみほ傷つけたくなくて言ったことなの!

みほ
そうか…まなかは何も反省してないね

みほ
何でまなかだけ上手くいくのよ!

みほ
頭だっていいし、高校になって、髪型変えてOKになってから、可愛くしちゃって、おかげで男子からモテモテ!なのに私は?

みほ
ときめいたことなんて無かったのに!

みほ
なのに、なのに、まなかはその日会ったイケメンに告られる、電話番号交換、メアド、、

みほ
何でよ……

まなか
……

その日はもう、みほと話をしなかった、もちろん一緒にも帰らなかった
まなか
私、もうみほと話せないのかな?
