陽菜が美咲の家に 向かっている頃
香苗
うるさい!
香苗
出て行け!
美咲
きゃあ
美咲は派手に吹き飛ばさりれ 玄関のドアに 背中を打ちつけた
美咲
痛
香苗
出て行け!
美咲
待って!落ち着いて!
美咲
話を聞いて!
香苗
出て行け!
美咲
だめだ!全然会話にならない!
美咲
まったく聞く耳を持とうとしない!
美咲
どうしたらいいの?
ペンダントを 外しなさい
美咲
え?なに?
美咲
ペンダント?
美咲
これの事かな?
美咲
これって確か
お母さんから
高校入学のお祝いでもらったやつ
お母さんから
高校入学のお祝いでもらったやつ
美咲
なにこれ?
母
高校入学のお祝い
美咲
これって確か
おばあちゃんの形見なんでしょ?
おばあちゃんの形見なんでしょ?
美咲
そんなもの
簡単にあげちゃっていいの?
簡単にあげちゃっていいの?
美咲
いくらお祝いだからって
流石に貰えないよ
流石に貰えないよ
母
これは私からの
お祝いじゃなくて
お祝いじゃなくて
母
おばあちゃんからのお祝いなの
美咲
おばあちゃん?
美咲
いや、死んでるおばあちゃん
どうやって
私にプレゼントすんの?
どうやって
私にプレゼントすんの?
母
美咲にはまだ
話してなかった事なんだけど
話してなかった事なんだけど
母
これはおばあちゃんからの
遺言でね
遺言でね
美咲
遺言?
母
ええ
母
美咲は生まれる前から
霊力が強い子として生まれり事を
おばあちゃんは予期してたの
霊力が強い子として生まれり事を
おばあちゃんは予期してたの
美咲
え?生まれる前から?
母
ええ、きっと自分より
強い力を持って
生まれてくるだろうって
強い力を持って
生まれてくるだろうって
美咲
・・・・・・・・
母
このペンダントはね
美咲のお守りにしてほしいって
美咲のお守りにしてほしいって
美咲
お守り?
母
このペンダントにはね
おばあちゃんの霊力が
練り込まれてるの
おばあちゃんの霊力が
練り込まれてるの
美咲
おばあちゃんの?
母
おばあちゃんの霊力は
ちょっと特殊でね
ちょっと特殊でね
美咲
特殊って?
母
うーん
なんて言えばいいのかな?
なんて言えばいいのかな?
母
霊が嫌がる電波
みたいなものかしら?
みたいなものかしら?
母
そういったものが
おばあちゃんの霊力には
混じっていたの
おばあちゃんの霊力には
混じっていたの
美咲
ようは
このペンダントをつけてれば
霊が嫌がって
私に近寄ってこないって事?
このペンダントをつけてれば
霊が嫌がって
私に近寄ってこないって事?
母
そう!そういう事!
母
美咲の霊力は
おばあちゃんの言った通り
ものすごい力よ
おばあちゃんの言った通り
ものすごい力よ
母
その力はいつか
美咲を苦しめる事になるから
美咲を苦しめる事になるから
母
その力が
高くなる高校生になったら
これを美咲に渡せってね
高くなる高校生になったら
これを美咲に渡せってね
美咲
おばあちゃん・・・・・
美咲
ありがとう
美咲
そうか!
美咲
私がこのペンダントを
ずっと付けてたせいで
ずっと付けてたせいで
美咲
香苗が嫌がってるんだ!
美咲
・・・・・・・・
美咲
でもはずすと・・・・
香苗
さっさと出て行け!
香苗
ここから出て行け!
美咲
・・・・・・・
美咲
仕方ない!
美咲はペンダントを ゆっくりと取り バッグへ仕舞う
香苗
・・・・・・・・・・
美咲
これでどう?
美咲
私は敵じゃないって
わかってくれた?
わかってくれた?
香苗
・・・・・・・・・・
香苗
・・・・・うん・・・・・
美咲
よかった!
香苗
あなたの・・・お名前は・・?
美咲
私は美咲!
よろしくね!
香苗!
よろしくね!
香苗!
香苗
美咲・・・・・・
香苗
よ・・・よろしく
美咲
あなたはここで何をしていたの?
香苗
待ってる
美咲
待ってる?
誰を?
誰を?
香苗
・・・お・・お母さん
美咲
お母さん?
香苗
出て行ったお母さん
美咲
あなはた
お母さんを待ってるの?
お母さんを待ってるの?
香苗
う・・・・うん
次の瞬間
美咲
え?なに?
美咲を眩い光が つつみこんだ
それはまるで 母親に抱きしめられいるかのような
暖かく、そして 悲しい感覚
美咲
これってまさか
美咲
香苗の記憶?
香苗の記憶が 美咲の体を 包み込んだ
美咲
え?香苗?
美咲
うそ・・・・
美咲
そんなのって無いよ・・・・
それは香苗と母との 悲しい過去