童磨
黒死牟殿……話があるんだ
童磨
向こうで共に話そうよ!
黒死牟
…?…
黒死牟
…何を話すのだ……童磨……
童磨
それは……感情についてだよ!
黒死牟
……
童磨
俺の話を聞いてほしい
黒死牟
………なんだ……
童磨
俺は感情が分からない。喜びも悲しみも怒りもない。
童磨
俺はいつも何かを求めるような視線を誰かに向ける黒死牟殿が羨ましかった。
童磨
俺は……
童磨
俺も君たちのような強い感情がほしかった
黒死牟
それが……話か…?
童磨
分かっている。たった一つの願いがこんなものじゃいけないなんて
童磨
自分勝手な願いだという事も分かっている。
黒死牟
……童磨……
童磨
分かっているさ……ただの醜い羨望なんだ。
童磨
俺も強い感情を手にして生まれたかった
黒死牟
……感情なぞ……良い事ばかりではない……忌むべき物だ……
童磨
……なんで?
黒死牟
いつも強い嫉みで苦しめられる……私はそんな人生だ……何故生まれてきたのか…
童磨
っ!
童磨
強い感情を手にして苦しい?
童磨
ふざけるな!!君はいいよね!黒死牟殿は!何故生まれてきた?そんなの……
童磨
俺だって分からないよ!!
童磨
心がないと理解される事もする事も出来ないから!ずっと!
童磨
俺は空っぽで虚しいまま生きていくんだよ!!
黒死牟
っ……!
童磨
嫉みも立派な感情だ!心を持って生まれただけ君はいいだろ!!
黒死牟
なんだと!?お前は……!心がないから劣等感も生き恥も何もないのだろう!
黒死牟
感情がない方が幸せだとお前もそう言っていただろうが……!
童磨
あれは自分を誤魔化すために言ったけど……!
童磨
本当は!心を持って生まれたかったよ……!!
童磨
君のような強い感情に恵まれた奴には俺の気持ちは分からないだろうけど!!
黒死牟
ああそうだ!到底理解できぬわ……!!
黒死牟
幸せなのはお前だ……!
黒死牟
神と呼ばれ幸せだろうな!私のように醜くもなく……!
童磨
幸せなわけないだろ!君の方が人生いいんだよ!!
童磨
神の子と呼ばれ生きるのも教祖として生きるのも本当は退屈なんだよ!!
黒死牟
もう知らぬ……!勝手にしろ……!
童磨
こっちこそもう君と口聞かないし







