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中原中也、高校1年生
中也は、虐められている。
いや…"虐めれていた"
僕の名前は太宰治。中也の幼馴染、そして中也が好き。
中也の為ならなんでもするし、虐めのこともどうにかする。
でも、中也はそれを望んでいない、だから口を出さなかった。
でも、後から気づいたんだ。
"この選択が間違っていた事を"
ある日、中也は校舎裏に呼び出されたらしい。
バッドを持った不良が中也を襲った。
そして…事件は起きた
太宰
太宰
太宰
中也
そこには…
"血のついたバッド"と、目の前で頭から血を出して動かない不良がいた。
太宰
中也
太宰
中也
太宰
中也
太宰
太宰
中也
太宰
太宰は震える手で中也の肩を掴む。その手の下で、中也の身体は驚くほど“普通”に温かく、そして静かだった。
中也はただ、いつも通りの顔でこちらを見ている。
中也
太宰
声が裏返った。
喉が焼けるほど叫んでいるのに、中也は微動だにしない。まるで今日の天気の話でもするみたいに、淡々と。
中也
太宰
中也
太宰
太宰の胸の奥がぐしゃりと潰れた。
ようやく理解した。
中也は、追い詰められていた。僕が“見守る”なんて言い訳したせいで。僕が何も言わなかったせいで。
太宰
中也
太宰
中也
太宰
中也は、そこでふっと視線を落とした。
その横顔は、年相応の高校生なんかじゃなくて——
もっと冷たくて、もっと壊れた何かみたいだった。
中也
太宰
中也
太宰
沈黙。
夕日の影が長く伸び、倒れた不良の血がアスファルトを染めていく。
中也は、バッドをゆっくりと手放した。カラン、と乾いた音。
そして小さく、いつもの調子で。
中也
太宰
中也
中也
太宰
中也
太宰
中也
太宰
中也
太宰
言葉が喉でつっかえた。
上目遣いで見てくる中也の顔は“甘える”ときのそれで、さっきまで倒れた不良の血の前にいた男と同一人物とは思えない。
太宰
中也
太宰
中也
太宰
完全に甘えた声。
こんな時に限って、こんな表情をするなんて反則だ。
太宰
中也
太宰
“信じてる”なんて言われたら——
俺は昔から、それにすごく弱い。
けれど。
太宰
中也
太宰
中也は一歩、太宰に近づく。血の匂いがふっと漂って、太宰の心臓が跳ねた。
中也
太宰
中也
太宰
その瞬間、太宰の手が震えながらも中也の手首を掴んだ。
太宰
中也
少しだけ、中也の表情から“甘さ”が消える。
中也
太宰
中也
太宰
中也は笑っていなかった。真剣で、どこか壊れた瞳で。
中也
太宰
中也
太宰
理性が、ぐらりと大きく傾く。
中也の上目遣いは、昔から太宰の“弱点”だった。
中也はそっと太宰の胸元をつまんだ。子どもみたいに、必死に縋るみたいに。
中也
太宰
中也の瞳がわずかに揺れる。
期待と、不安と、依存が入り混じった色。
太宰は喉を詰まらせたまま、中也の頬に触れた。
その肌は、こんな状況なのにいつも通り温かい。
太宰
中也
中也
中也
太宰
太宰の指が震えた。
胸の奥で“正しい選択”が悲鳴を上げている。
太宰
言葉が崩れた。息が乱れる。
“正しい選択”なんて音を立てて瓦解していく。
中也は、太宰の胸元をぎゅっと掴んだまま、そのまま顔を近づけて、小さく震える声で。
中也
太宰
胸が、ぎゅっと縮んだ。こんなの、止められるわけがない。
中也
太宰
中也
涙は落ちない。でも声が震えていた。
中也
太宰
叫んでいた。自分でも驚くほど強く。
太宰
中也の目が少しだけ大きくなり、その瞳に“希望”の光がじわりと混ざった。
中也
太宰
正しさがまだ微かに抵抗する。けれど、目の前の中也の手が震えているのを見た瞬間——その声は完全に消えた。
太宰
中也
中也はそっと太宰の胸に額を当てる。
中也
太宰
中也
太宰の手が、中也の後頭部へ伸びる。
抱きしめてしまえば、もう戻れない。それが分かっているのに——
太宰
その瞬間、中也の指先がぴくりと震えた。
中也
太宰
二人は血の匂いの中で静かに抱き合った。
逃避行は、もう始まっていた。
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主