ぴーんぽーん
玄関からチャイムの音が家に響き渡る
北斗
その音に反応して北斗くんが起きてしまった
奏
北斗
そう返事をした北斗くんの顔色はとても悪くて、
よくあの時助けてくれたな、そう思った
奏
あ、君が北斗の言ってた子?
明るめの声でそう訴えてくる
奏
奏
樹
奏
樹
顔を見る限りとても照れているように見える
樹
樹
奏
他の人と話せば話すほど気がついてしまう
勿論、樹くんと話すのは緊張する
だけど、北斗くんと話す方が何倍も緊張する
奏
奏
奏
樹
奏
ほら…、言葉が詰らない、
樹
樹
奏
本当のことを言うか、
どうするか迷っていると少し気まずい時間が流れる
奏
奏
奏
奏
誤解はされたくなかった
樹
奏
私は田中くんを北斗くんのいる寝室に案内した
北斗くんは赤ちゃんのように、すやすやと眠っている
奏
奏
樹
私はここで冷静になった
同じ部屋に私の大好きな北斗くんと樹くんが!?
漫画の世界みたい…
樹
樹
樹君も言うくらいだから相当可愛いんだな
北斗
樹
樹
北斗
樹
樹
奏
樹
奏
完全に忘れていた
北斗君の熱の心配をしていたら、自分の辛さなんて何処かへ飛んでいってしまった
奏
樹
樹
樹
奏
この時の私は動揺を隠しきれていなかっただろう。
しばらくすると、私も一緒に寝ていてしまったらしく、
外が暗くなっていた。
奏
北斗君はまだ寝ていた
私の体調はもう大丈夫そうだし、北斗君が起きた時の為の料理も作っておこう、そう思って静かに下の階に降りた。
台所に行く前に私は洗面台に寄って行った。
案の定私の顔はぐちゃぐちゃ
髪は乱れているし、体調が悪かった時の汗やさっきの涙なので顔は崩壊寸前だった。
軽く身だしなみを整えたら、まな板と向き合った
それと同時に、今までの事を頭で思い返し、
頭を冷そうととにかく必死に頭の中を整理した。
だけど、整理すればする程、記憶は蘇ってきて、涙が溢れてくる。
自分の涙腺の弱さに浸っていると、階段を下る足音がした。
北斗
奏
北斗
まだ熱は下がっていない様子だった。
奏
北斗
北斗
奏
北斗
そのまま北斗君はソファに横たわった
少しして、完成したお粥を持って北斗の元へ向かった
北斗
奏
私の家の構造は、ダイニングテーブルに対して椅子が横に2つ並んでいる形式だった。
だから、自動的に北斗君の隣に座ることになる
奏
北斗
お互い戸惑いながらも私は席に座った
北斗
奏
奏
奏
嗚呼、私何やってるんだろ。
北斗
奏
また目の前が靄がかったように、見えずらくなる。
奏
半分くらい食べたところで、北斗君の手は止まった。
北斗
奏
北斗
奏
私は片付けをして、また同じ席に座った
この時間私は何をすればいいのか分からず、寒そうな北斗君に毛布を持ってきた
毛布をかけると、少し北斗君が動く。それだけでもドキッとしてしまう。
とにかく私は頭を冷やしたかった。
北斗
北斗君の声に気づいたのにも関わらず、私はその場から立ち去ろうとした。
バレないように。
でも、バレてたみたい、
私が立ち上がろうとした瞬間、手首に温もりを感じた。
奏
北斗
もしかしたらこれが、樹君の言っていた可愛さのかもしれない
心臓が今にもはち切れそうだった。
奏
北斗
そんなお願い何個でも聞く、
私はまた席に着いた。
暖かい、熱だから余計に感じる。
北斗
奏
体調も段々悪化してきてるみたいで、頷いて返すようになってしまった。
頬が赤い、
顔はとろーんとしてる
とても可愛い
可愛い、
可愛い、
なんて私は幸せ者なんだろう。
奏
誰にも聞こえない声で、
好きを伝えた。
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コメント
1件
最高!!続き楽しみ!