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救われた

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救われた

1 - 救われた

♥

49

2021年10月23日

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いい?流生斗

流生斗

うん、なーに?

あなたは完璧な子なのよ

流生斗

かんぺき?

そう、だから

勉強もスポーツも何もかも完璧にしないといけないの

流生斗

分かった!

それと、誰に対しても敬語を必ず使うこといい?

流生斗

うん!

返事は"うん"じゃなくて"はい"よ

流生斗

はい!

お母さんが言ってきたとおりに、僕は何もかも完璧にしてきた。

勉強も学校1位スポーツも完璧にこなして、生徒会長になった。

お母さんは喜んでいた、この調子で大学も頑張ってねって。

もちろん、お母さんの要望に答えられるように頑張るよ

そんな時クラスに転校生がやってきた

聡美

どうも〜!桃乃聡美です!よろしく!

流生斗

……

僕は転校生に興味が湧いてきた

だって、この学校は真面目な生徒しか居ないのだから

チャラチャラした人は初めてだった

聡美

えーと……

聡美

桐井流生斗?

聡美

よろしくな!ニコッ

流生斗

は、はい…//

それから、席が隣同士になったのをきっかけに

そう仲良くなる時間はかからなかった

聡美

流生斗の事が好き

それは、突然だった

聡美

付き合って欲しい…

流生斗

…………

流生斗

僕で…良ければ//ニコッ

聡美

まじ…?

流生斗

はい//

聡美

よっしゃぁ〜!ギュゥ

流生斗

ちょ//聡美くん//

とても嬉しかった、聡美くんという彼氏が出来て

でも、頭の片隅でモヤモヤという気持ちもあった

流生斗

ただいま帰りました

流生斗!こんな夜遅くまでどこ行ってたの!?

流生斗

ごめんなさい…

それと、今回のテスト3位ってどういうことなの!?

流生斗

え…

説明してちょうだい!!

流生斗

ビクッ

それから、お母さんにものすごく叱られ

お母さんは完璧主義の人だったから、

次1位にならないと……

流生斗

ッ……頭痛っ…

僕は毎日徹夜で勉強した、テストまで1ヶ月先だけど、絶対に1位を取らないと

聡美

よ、流生斗!

流生斗

さ、聡美くん…

聡美

聡美

どうした?顔色悪いぞ?ピタッ

流生斗

ッ…バッ

聡美

!

僕が急に手を除けたせいか、聡美くんは驚いていた

流生斗

ご、ごめんなさい…ッ(タッタッタッタッ

聡美

あ、おい!流生斗!

それから、聡美くんを避け続け喋りかけてきても無視した

正直、心苦しかった大好きな彼氏の聡美くんを避けるなんて

でも、しょうがなかった、お母さんの要望に応えたいから

流生斗

カキカキカキカキッ

ピーンポーンッ

流生斗ーちょっと手が離せないから出てくれない?

流生斗

あ、はーい

ガチャッ

流生斗

はーい…って

流生斗

聡…美くん…

聡美

よ…

流生斗

なんで…

聡美

学校で流生斗が避けるからクラスの奴に家教えてもらった

聡美

なんで、俺の事避けるんだ…?

流生斗

それは…ッ…

流生斗?誰なの?

聡美

あ、こんにちは、流生斗さんの彼氏の聡美って言います。

え…?

流生斗

あっ…ち、違う…!お母さん!違うよ!

なによ、彼氏なんて…流生斗は、真面目なのよ!?彼氏なんて、作るわけないじゃない!!

聡美

早く帰ってください!!もう二度と来ないで!!

ガッチャン

聡美

あ……

中から流生斗のお母さんの怒鳴り声が聞こえる

聡美

ッ……

聡美

ごめんッ…

流生斗!!ガシッ

流生斗

ッ…痛いよッ…ポロッポロッ

黙りなさい!!!ガッ!

流生斗

うッやめてくださいッ…ポロッポロッ

流生斗

ごめんなさいッごめんなさいッ(ポロッポロッ

流生斗

お母さん…ごめんなさいッ…ポロッポロッ

僕は、お母さんが気が済むまで殴られ蹴られ続けた

何度も何度も必死で謝って、何とかやめてもらえた

それでも、涙は止まらなかった

痛みと苦しみと絶望が混ざりあって

聡美くんに、会いたい、助けて欲しいと思ってしまう

流生斗

うぅッ…ポロッポロッ

でも家を出たらまた殴られてしまう

そんなことが脳に過ったけど

それよりも、早く無我夢中で家を出た

流生斗

聡美くんッ…聡美くんッ…どこっ…

ピンク髪をした人が横断歩道の先に歩いている

流生斗

聡美くんッ…!ポロッポロッ

こんな声届く訳もなくひたすら青信号になるのを待った

そして、ようやく青信号になった

僕は必死に走って、

だけど、聡美くんを見失ってしまった

流生斗

あ、れ…

僕はへなへなと地面に座り込んだ

流生斗

…ポロッポロッ

でも突然誰かに話しかけられた

聡美

え……

聡美

流生斗…?

流生斗

流生斗

聡美…くんッ…ポロッポロッ

聡美

流生斗ッ…ギュゥ

こんな、ボロボロになった僕を優しく抱きしめてくれる

流生斗

うぅッ…ポロッポロッ

流生斗

聡美くんッ…助けてッ…グスッ

聡美

…ッ…とりあえず、俺の家行こ?

聡美

大丈夫…ギュゥ

流生斗

うんッ…

聡美

まずは…手当するな…?

すると、聡美くんは、お母さんが叩いて出来た傷を痛くないように手当してくれた

それが終わったらこれまであった話を言うことにした

流生斗

ッ~で…ポロッポロッ

聡美

うんッうんッポロッポロッ

泣きながら聡美くんは話を聞いてくれた

それが、本当に嬉しくて、涙が止まらない

聡美

もう、苦しまなくていいからッ…

聡美

…これからは流生斗の自由に生きていいんだぞ…ギュゥ

流生斗

聡美くん…ポロッポロッ

あれから5年の年月がたち

僕達は結婚した

聡美

流生斗ニコッ

流生斗

聡美くん//ニコッ

聡美くんがいてくれてくれたから、僕は救われた

流生斗

ありがとう…聡美くんニコッ
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