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_教室

友人

ユウおはよー

ユウ

ん、おはよう

友人

え、どうしたのその傷

ユウ

は?傷?どこが

友人

いや...両膝

指をさされて ふと自分の両膝を見ると、打撲のようなアザがあることに 気づいた。

ユウ

怪我した覚えないんだけどな...

友人

何してんだよ笑
鎌鼬とか?笑

 

 

_廊下前

友人

グラウンドだる...
帰りたい...

ユウ

マジでね〜

そう談笑しながら 友達とグラウンドに向かう。

(でも、なにか忘れてる気がするな...)

ユウ

...あっ

友人

ん?どした

ユウ

箒忘れた

友人

箒?何言ってんのお前、ギャグ?

ユウ

ちょっと取りに行ってくるから待ってて

友人

は??お前本気?おい!

ユウ

だって最近やっとコツを掴めるように...あれ?

教室の方へ振り返った身体が固まる。

友人

ユウ?マジでお前どうしたの?箒なんて使わねえよ?

ユウ

...あ、そうだよね!僕何言ってんだろ!ハハハ!!早く行こ!

友人

あ、ああ...。

(なんだかぼーっとするな... 朝から変だ)

_昼食

友人

やっとお昼だーー!
日替わりスペシャルランチ頼んでくる!

ユウ

あれ、金欠じゃないの?

友人

いーんだよ、体育の後だし!!いやっほーーーーい!!!!

軽い足取りで食堂の方へ向かっていく友達を見て呆れながらも 小走りで追いかけた。

友人

すいませーん!おばちゃん、日替わりスペシャルランチで!

おばちゃん

はいよぉ

友人

ユウは?

ユウ

んー、僕は...

メニューを流すように見ていると、 ふと何かを思い出したかのような 感覚に陥った。

にわかには信じ難いが、強制的に思い出されたといったような感覚だ。

ユウ

ツナ缶2つで

おばちゃん

え?

友人

ゆ、ユウ??どこ見てんの?

ユウ

え、だからメニューを...

おばちゃん

ごめんねぇ、ツナ缶は売ってないのよ

ユウ

そうですか...。

友人

マジで大丈夫?てかなんでツナ缶?

ユウ

えっと、グリムのため?だと思う。金欠だから...

友人

ぐりむ?...って、誰?

ユウ

えーっと、グリムは...
.......ん?

(あれ?待て、グリムって誰だ?何言ってんの自分、怖!!!!)

身体と脳の働きが完全に止まる。

(…さっきからずっとこんな調子だ、流石におかしい。思い出せ。グリムとは一体誰なんだ。)

必死に思考回路を巡らせる。

 

(駄目だ、どうやってもあの本を読んで寝落ちしたぐらいしか…。)

 

(あの本…………?)

すると、すとんと記憶が落ちてきた。

脳裏に僕を呼ぶ声がする。

灰色の毛並み、 シアン色の瞳、 ニヤッと笑う表情、 青い炎を吹く七十センチの獣…。

全ての雑音が一切耳に入らなくなる。

 

目の前からは色が無くなる。

 

その瞬間。

 

ユウ

...グリム

友人

...え?

ユウ

グリム!!!!!!!

顔を上げ、走り出す。

あの本がある僕の鞄の方へ。

そうだ、そうだ。思い出した。

ツイステッドワンダーランドの存在。そして僕と関わったNRCの皆の存在。

僕、本当に元の世界に戻れたんだ。

だからなのか、ずっと胸がすっからかんで、物足りない気持ちだった。

でもそれは、あの場所が 僕にとって大切な場所だったから だったんだ。

廊下を走るなと怒鳴る男の教員。

思わず、クルーウェル先生と 姿が重なる。

ああ、もうあんな僕のことを駄犬と呼んでくれる先生もいないんだ。

自然と胸が苦しくなる。

僕は涙を堪えながら、 走る勢いを緩めることなく 自分の教室に向かっていった。

ユウ

はやく...もっとはやく!

 

今は皆の事しか、頭になかった。

 

【twst】運命に抗え

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67

コメント

5

ユーザー

え、あ、やばい…好きすぎる…… 一気見してしまった……、、 フォロー失礼します、!!

ユーザー

やばいこの作品めっちゃ好き

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