永遠
永遠
永遠
永遠
〈 その日、僕は生まれて初めて『アイドル』を見た〉
〈最初に感じたのは、光 〉
〈何かが爆発したかのような、キラキラした輝き 〉
〈 だから『眩しい!』と思って、僕は馬鹿みたいに悲鳴をあげて身構えた〉
〈するとー舞台の上で歌っていたアイドルが、こちらを見た 〉
〈 錯覚かもしれないけど、目と目が合ったんだ〉
〈 そのとき僕は無数のサイリウムが輝く観客席どころではなく、ひとつの光も差しこまない真っ暗な通路にいたからー〉
〈 輝きが満ちた舞台の上からでは、何も見えなかっただろうに〉
〈 アイドルは、僕を見つけて笑った〉
〈 そして歌いながら、こちらに手を差し伸べた〉
〈でも。そのとき僕は人生のすべてに疲れ果てていて、夢も希望もなくってー 〉
〈自分は暗闇のなかにいるのに、アイドルたちが輝きのなかにいるのが憎らしく羨ましい気がして・・・・・・ 〉
〈一瞬だけ、その手招きするようなアイドルの仕草を無視してしまった 〉
〈けれど一秒後には我慢できなくなって、僕は思わず手を伸ばしてー 〉
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